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数十年後先にはニッポンのコシヒカリ米はなくなる!?
ご存知かもしれないが、今春、日本では「種子法」が廃止された(これは日本がTPPを批准しており、この件も盛り込まれていた。アメリカはTPPをやめたのに…。)。 この種子法廃止でコメも自由化されてしまったのだ。 その狙いは民間の参入促進にあり、これまでの「公共種子・農民種子から多国籍企業が開発した特許種子に置き換えようとする世界の動きの一環」(参考文献1、3ページ1行目〜2行目)なので、種子は企業が握ってしまうことになるのだろう(例:メキシコのとうもろこし、フィリピンのコメ等)。 すでに民間でコメの種子を作っているところは、既に入ってきているので、もう食べられた方も多いはず。 ●三井化学「みつひかり」(F1《交配種で一代限り》であると認めている)…吉野家で使用。また、大手コメ卸・神明で取り扱い(参考文献1、8ページ下から7行目)。さらに、「『みつひかり』という品種は、非常に多くの県で、多くの農業者がつくっているが、奨励品種には指定されていない。」(参考文献1、11ページ18行目) ●住友化学「つくばSD」(F1でないと言っている)…セブンイレブンで使用(参考文献1、9ページ11行目)。 ●日本モンサント「とねのめぐみ」(遺伝子組み換えでもF1でもないと言っている)…茨城県産のブランド米になっている。 ●豊田通商(トヨタグループ)「しきゆたか」(多収穫米)…2015年から中・外食企業で使用。 そして、6月7日のきょう世界商品の種子市場でトップを行くアメリカのモンサント(遺伝子組み換えを推進)を、ドイツの製薬会社として有名なバイエルが完全に買収する。 これは何を示しているのかと言えば、2014年時点の世界商品の種子市場でバイエルはわずか3.6%しかシェアがなかったのが、モンサントの26.5%と合わせて一気に30.1%を占め、「種子を制するものは世界を制す」と言われるように、バイエルがこの買収で世界をほぼ制したと言える。 続く2位のデュポンは18.6%で、2017年に4.0%のシェアを持つダウと経営統合し、現在はダウ・デュポン(22.6%)となっている。 これで、お気づきになったと思うが、1位のバイエルと2位のダウ・デュポン(アメリカ)だけで50%を優に超え、3位のシンジェント(7.8%)を含めれば6割以上と種子市場は寡占状態になっている。 また、農水省は種苗の自家増殖を原則禁止にするそうなので、そうなってくるとバイエルらの言い値で1年ごとに種子を買わされることになり、日本のコメの価格は相対的に高くなっていくのは目に見えている。コシヒカリ米を作るのに日本では限られた多国籍企業から特許料を支払い、高い種子を買わされて経営が成り立たなくなるからだ。しかも、JAが解体される見込みであるし、国は農家に補助金を出す必要性もなくなる。 一方で、海外でニッポンのイネ・ゲノム解析が進められ、ニッポンのコシヒカリ米が海外で低コストによって作られるようになって、このままいけば数十年後先にはニッポンでコシヒカリ米は作られらなくなるだろう。
そんなことあっていいのだろうか。
【参考文献】1)『主要農作物種子法廃止の経緯と問題点』(京都大学 大学院経済学研究科/2017年4月18日) 2)『「みつひかり」で多収』(農林水産省/2016年12月19日) 3)『遺伝子組み換え作物の利用・普及状況について』(日本モンサントHP/2018年6月7日閲覧) |
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