孤独の聖書講読

聖書を読んでの覚書程度ですが、コメント、ご意見はご自由にどうぞ。あまり変なのは消します。

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マタイによる福音書 11章25-30節【わたしのもとに来なさい】

 そのとき、イエスは言われた。「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。そうです、父よ、これは御心に適うことでした。すべてのことは、父からわたしに任せられています。父のほかに子を知る者はなく、子と、子が示そうと思う者のほかには、父を知る者はいません。疲れた者、重荷を負うものは、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。わたしは柔和で謙遜な者だから、わたしの軛(くびき)を負い、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたは安らぎを得られる。わたしの軛(くびき)は負いやすく、わたしの荷は軽いからである。」



※テキストは新共同訳から。
下線、太文字は筆者。

「軛(くびき)」は「服従する」ことを表現しているといわれる。とくに政治的圧力により服従させられた経緯から、抑圧される人たちの象徴でもあったのだと想像する。この「疲れた者、重荷を負うものは、だれでもわたしのもとに来なさい」「わたしの軛は負いやすく、わたしの荷は軽いからである」の慈悲深さと優しさにあふれた言葉に接するたびに「救われたい」「赦されたい」という思いを持たずにはいられないのである。

現代においても、政治的・社会的に重い軛を負わされている人たちがたくさんいることは周知の事実である。もちろん、それぞれによってそれぞれの軛があるという考えもあるだろうが、まずは、同じ人間として抑圧されていることから解放されねばならないはずであると思うのだ。

わたくしの近所で、段ボールをたくさん集めてリヤカーに乗せている人たちの姿を目にすることがある。また、野宿を強いられている人がたくさんの荷物を持って歩いている姿を目にすることもある。つい最近まで、わたくしは、あの人たちが手に持っている、あるいはリヤカーに積んでいる荷は、「人間の欲望の量」だと思ってみていた。自分にもその量があるが、定まった住まいがあるから、それを持ち歩かなくてもいい、手ぶらで歩ける、しかし、実は自分はあれよりもさらに大きい欲望を持っている、そのことを忘れがちである、そのように感じていたのだ。

しかし、つい最近のことであるが、この考えが(自分にとって)誤りであることに気がついた。手押し車に段ボールを積んでよろよろと歩く、身なりからして野宿を強いられているとわかる人の姿を目にしたとき、「この人は自分の軛だけでなく、わたくしたちが負わねばならない軛まで負わされている、いや、わたくしたちがこの人に押し付けている、だから、あんなに苦しそうに見えるはずだ」と感じたのである。自分が負うべきものを他人になすりつけておいて、それが「欲望の量」だと感じていた罪の重さに愕然としてしまった。

主はそれぞれにあった荷と軛を用意してくださって、それぞれを与えてくださっているのに、わたくしたちは背負いもせず、投げ捨てている。それを見捨てずに拾い上げてくださっている人がいて、わたくしたちに見せ付けてくださっているのに、目を向けていない、避けているのだ。わたくしの「欲望の量」という理屈も避けていたことに他ならない。自分にあっていない窮屈な軛を背負っているから苦しんでいるのに違いない、そう感じている。わたくしたちが背負うべきものを見捨てず背負ってくださっている人から急いで自分の軛を持ち帰らねばならない、そして、すぐに解放しなければならない、と感じている。

「わたしの軛は負いやすく、わたしの荷は軽いからである」は罪のありかを教えてくださっている。


■補足
『軛(くびき)』
牛、ろばなどの首に付けて、鋤、車を引かせるために使用する木製の道具(民19:2)
頑丈な横木の下方にくぼみを作るか、4本の縦棒を差し込み、下端を縄で止めた(イザヤ58:6)
動物愛護の上から、力差のある異種の動物を同じ軛につなぐことを禁じた(申22:10)
(新教出版社「聖書辞典」から抜粋)


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解釈が違うのではないでしょうか。自分の荷が軽いから担いなさいなのではなく、他人(キリスト)の荷は担っても軽いよということではないでしょうか。他人の荷は積極的に担いましょうということではないでしょうか。

2010/7/27(火) 午後 4:17 [ yyq*q*29 ]


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