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患者側が、医療過誤に遭遇したと感じたときに、まず注意すべき点は下記のようなことではないだろうか。
医療過誤だと認識しつつも、そこは、こらえて(とぼけて)できるだけ具体的で有力な発言を医師から引き出せるか。
医療過誤に遭遇した場合、通常、家族は、目の前の悲しき現実の理解に苦しみ、そのことは、やがて、担当医師への不信感と怒りに変貌していくものである。
そして、病院が総合病院や大学病院である場合、その不信感は、現在の医療システムにまで拡大していく。
患者側が交渉を有利に進めるためには、「過誤」前後のできるだけ詳細なデータが入手できるかがカギである。
そして、そのデータは、過誤直後の医師も準備不足の段階にある、「こちらの質問に対する医師の返答」が一番有益である。
後々、「ここで得られたデータ」と、「後ほど入手することになる隠蔽されたカルテ」、そして、「悪意にみちた虚偽発言」などとの矛盾点を細かく分析していくしかないのが、日本の医療過誤訴訟の現実である。
このような細かい分析なくして、医師側の提出資料のみでもって争点が医学論争化されて、患者側が非常に苦しい訴訟展開を取らざるおえないケースが多いのが実情である。
よって、患者側が医療過誤に遭遇した時、「とぼける」かどうかは別にして、悲しみ・怒りの感情を抑えて、自らを律して、いかに冷静になれるか、そして、この困難な局面でいかに証拠収集できるかが、大変重要ではないかと思う。
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