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平成20年(ワ)第●●●●●●号
エルメスの社内での嫌がらせと不当な人事異動についての損害賠償等請求事件
原告 エルメスマン
被告 エルメスジャポン株式会社
意見陳述書
平成20年11月14日
東京地方裁判所民事第19部●●係 御中
私は本件訴訟の原告のエルメスマンです。第1回期日にあたり意見を述べさせて頂きます。
私は、平成14年7月、被告であるエルメスジャポン株式会社の情報システム部に入社しました。入社直後から上司のS情報システム部長の嫌がらせ・イジメが始まりました。1か月余り過ぎた頃、S情報システム部長から会社の基幹システム構築について何か問題点はあるかと聞かれたので、IT業界に携わっている者なら誰もが抱くであろう基本的な問題点をそれとなくやんわりと指摘しました。ところが,その翌日からS情報システム部長らの嫌がらせ・イジメが露骨になりました。例えば、業務上必要な情報を教えない、口をきかない、所有物を紛失させる・壊す、落書きするなどのことが行われ、S情報システム部長からは、「給料が高いから辞めさせてやる。」「いくら減給してもよいか金額を言え。」などとも言われました。
平成15年11月から、同和差別用語が所有物に落書きされるようになりました。平成16年1月、汚された机の上をきれいにしようとしてパソコンを動かし拭き掃除していた時、キーボードやマウスの裏側にマジックで「エタ」「ヒニン」などの同和差別用語が落書きされているのを発見しました。消そうと試みましたが油性であったのかよく消えませんでした。
私は、S情報システム部長やIゼネラルマネージャーにこの様なことが起こらないように相談しましたが、S情報システム部長は自らの関与を否認し、Iゼネラルマネージャーは、「同和差別用語が落書きされた位、差別にあたらない。」などという姿勢でしたので、その後、A人事部長に相談しました。A人事部長は、「差別であると認識しており真に遺憾である。対応を約束する。」と言い、その後に担当を引き継いだS総務部長は、「エルメスマンが安心して仕事ができるように対処すると約束する。」と言われ、会社のトップ会議であるゼネラルマネージャー会議で議案として取り上げる約束もしてくれました。数日後、S総務部長は、「S情報システム部長は,エルメスマンが言っているような事があったと既に認めている。」と言いました。
その後、会社のN顧問弁護士から何度か事情を聴取され調査が終了すると、そのN顧問弁護士からS社長・S専務からの最終見解として、「1、差別によって生じた被害額として50万円を特別ボーナスの形で支払う。2、加害者に対して懲戒処分はしないが謝罪はさせる。ただし謝罪は文書ではなく口頭でする。その場合には録画・録音はしないこと。3、今後一切この問題を社内外で話さないことを約束すること。一筆入れてもらう。この提案で合意しなければ謝罪さえしない。」と言われました。私はこの提案に納得できず、今後この様なことが起こらないような対策をとることを求めましたが、その後会社は何の対策もとりませんでした。
そこで私はS社長と面談しました。S社長は、「差別を事実として認める。50万円支払う。当事者には厳重注意した。今は改善されているはずである。されていなかったら環境改善することを約束する。」と言いました。そして,私が今後こういった事が起こらないような対策をお願いすると、S社長は了解したと言いました。しかし、その後も全く何の対応もして頂けませんでした。
今年になって百貨店内の直営店売場移動に伴う情報システム移動の案件で、他の部員に必要な業務連絡をして頂くようお願いしたところ意見が対立し、直後、現T情報システム部長から一方的に当該業務から外れるように指示されるということがありました。危機感を覚えM人事部長に相談したところ、M人事部長は,「エルメスマンが情報システム部で安心して仕事ができるようにA社長と対応策を考える。」と言ってくれました。しかし、実際にはその発言とは全く逆のことが起こりました。一週間後の3月4日、N人事マネージャーとT情報システム部長は全く仕事内容が違う銀座店ストック倉庫係への異動を申し渡したのです。私が腰痛の持病があることを知っているにもかかわらずです。これは嫌がらせという域を超えており、私に会社を辞めろと言わんばかりの人事です。
私はこのような会社の対応に非常に驚いて、個人加盟できる労働組合に加入し会社と団体交渉を行いました。そうしたところ、会社は今になって行った再調査の結果、事実無根であると主張し始めました。会社は、嫌がらせ・イジメ・同和差別について当時のS社長やN顧問弁護士が事実として認めていたにもかかわらず、そのようなことを急に言い出したのです。再調査の対象や期間・内容を聞いても教えてもらえませんでした。
私は弁護士に依頼し会社と交渉してもらいましたが、会社は嫌がらせの事実を否認し、私の人格を否定するような発言を繰り返し、人事の見直しについても誠実な対応をしなかったので、弁護士とも相談の上結果的に提訴に踏み切らざるを得ませんでした。
私はこの裁判で、会社に私に対する嫌がらせ・イジメ・同和差別があったことをきちんと認めた上で、責任を取り職場環境を健全なものに整えて、1日も早く私の元職場である情報システム部に戻してもらいたいと切実に願っています。
以上
*エルメスマンは原告の仮名であり、2008年10月16日に報道されたIT技術者40代男性社員です。
意見陳述書面中の被告人物名はイニシャル表記に修正してあります。
http://blogs.yahoo.co.jp/hermes_net_union/2664083.html
http://blogs.yahoo.co.jp/hermes_net_union/2664042.html
http://blogs.yahoo.co.jp/hermes_net_union/2663986.html
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