企業法務+中国法務+日記

主として、自己の法務業務の論点整理、リーガル・トピックスの情報整理用ですが、公開可能な内容は、公開するかもしれません。

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【NBL
/法務担当者のための会計・税務基礎知識
/第7回 貸倒損失、貸倒引当金
/安積健税理士
/ポイント整理】


【1.総  論】

【1−1】貸倒損失

税務上、損金→課税所得を下げ、納税が軽減される


【1−2】貸倒引当金の計上

将来生じるかもしれない貸倒れという損失を
あらかじめ
費用として認識すること

損金


【2.貸倒損失】

【1】
法人が有する売掛金、貸付金等の
金銭債権が貸倒れた場合

法人税法上、
これを貸倒損失として
損金の額に参入する

【2】
貸倒れが生じているか否か

債務者の資産状況等により
個別に行うことが必要・・・判断は容易ではない


【3】法人税法上/貸倒れが生じているか否かの判断基準

1.法律上の貸倒れ

2.事実上の貸倒れ

3.形式上の貸倒れ


【4】法律上の貸倒れ

(法人税基本通達9−6−1)

以下の事実の発生した日の属する事業年度において
貸倒れとして
損金の額に参入される

【4-1】会社更生法/更生計画・認可決定
    民事再生法/再生計画・認可決定

これらの決定により
切り捨てられることとなった部分の金額


【4-2】会社法/特別清算協定・認可決定

当該決定により
切り捨てられることとなった部分の金額


【4-3】私的整理(債権者集会、第三者の斡旋)/関係者の協議決定

●債権者集会・協議決定
 ↓
 合理的な基準により
 債務者の負債整理を定めているもの

●行政機関、金融機関、その他の第三者の斡旋→当事者間合意により締結された契約
 ↓
 合理的な基準により
 債務者の負債整理を定めているもの


  ※「合理的な基準」
   :すべての債権者について
    概ね同一の条件で
    その切捨額等が定められるようなこと


【4-4】債権放棄 →債務超過の継続性 →弁済不能 →書面により確定


債務者の債務超過の相当期間継続→金銭債権の弁済を受けることができないと認めら
れる場合

債務者に対し
書面(例:債権放棄通知書)により明確にされた
債務免除額



相手方に資力が残っており
弁済を受けることができるような場合



税務上は、
貸倒れではなく、
債務者に対する贈与



寄付金として処理



寄付金
|
法人税法上、
損金に参入できる限度額が
算式により規定されている



限度額を超える部分
|
損金に参入されない


●債務超過の判断⇒時価評価


【5】事実上の貸倒れ


債務者の資産状況、支払能力等からみて
その全額が回収できないことが明らかになった場合

明らかになった事業年度において
貸倒れとして損金処理をすることができる
(法人税基本通達9−6−2)

|
任意の時期に貸倒れ処理することにより
利益操作を図ることは認められない



(債権が法的に消滅している)「法律上の貸倒れ」と異なり、
債権が存在することを前提に
貸倒れ損失処理を容認するもの


全額が回収できないことが明らかな場合において
貸倒れ処理を認めるもの


全額回収できないことを
債権者が立証する必要あり
 ★貸倒れに至った経緯
 ★債権回収の努力状況
 ★債務者の資産状況・支払能力 等
 ↓
 書面で明確にしておく必要あり/日常からの債権管理が重要

|
担保物があるときは、
その担保物を処分した後の状況によって
回収不能なものがあるかどうかを判断する必要がある

 ⇒担保物の処分前での貸倒れ処理は認められない



貸倒れとして「損金経理」することを要する
(法人がその確定した決算において
費用or損失として経理すること)


【6】形式上の貸倒れ

(法人税法基本通達9−6−3)

【6-1】一定期間取引停止後弁済がない場合

債務者との取引を停止した後以後
1年以上経過した場合

(最後の弁済期or最後の弁済の時が
その停止をした時以降である場合には、
これらのうち最も遅い時)

(売掛債権について
担保物がある場合を除く)


【6-2】同一地域の売掛債権の総額が回収費用に満たない場合

法人が
同一地域の債務者に対して有するその売掛債権の総額が
その取立てのために要する旅費、その他の費用に満たない場合において
その債務者に対し
支払を督促したにもかかわらず
弁済がないとき



債権が存在することを前提に
貸倒れ処理を容認するもの


商品の販売、役務の提供等の
営業活動によって発生した売掛金、未収請負金、
その他これらに準ずる債権(売掛債権)が対象
【中国/バイチャイニーズ通達/WTO政府調達協定・適法性
090618日本経済新聞
/情報整理】


【記事の見出し】


米を批判の中国、
地方に同様通達
(自国製品の優先調達)


「反保護主義」主張とズレ


【情報整理】

【1】情報

中国西部が
景気刺激策の実施に伴う政府調達


5月下旬、
中国製品を優先的に購入するよう
全国の地方政府に対し通達を出した

|
「公共投資に伴う政府調達においては、
国内で入手困難か
合理的な条件で変えない場合を除き、
中国の製品・サービスを購入すべき・・・」


【2】適法性


政府調達における
自国製品の優先調達


2003年に施行した
「政府調達法」で義務づけられている

|
中国は
WTOに加盟した後も
政府調達協定には参加していない

自国製品の優先調達を法律で義務付けても
協定違反にはならない


(中国に
WTO・政府調達協定への早期参加を求める圧力が高まる可能性もある)
【中華人民共和国契約法の適用の若干の問題に関する最高人民法院の解釈(二)
/090424公布、090513施行
/最高人民法院 法釈[2009]5号】

【中国・契約法/司法解釈(二)
/090521、090611The Daily NNA[中国総合版]
/中国法律基礎講座Q&A 第402回、第403回
/曾我貴志弁護士】

【090615、NBL(No.907)
/中国の契約法に関する新しい司法解釈について
/遠藤誠弁護士、胡?律師】


【1】契約の締結地
[司法解釈§4]


契約上の約定締結地>実際の署名押印の場所



契約上の約定締結地が存在しない場合

最後に署名or押印した地点が
契約締結地であるとみなされる


契約上の約定締結地の記載があっても
実際に赴く必要はないことが明確になった


【2】認可・登記を発効要件とする契約⇒手続履行義務、義務不履行の信義則違背性
[司法解釈§8、契約法42(契約締結上の故意・過失)]


認可・登記申請等の手続を行う義務を有する当事者



法律、契約上の約定どおりに認可申請手続を
行わない場合

(法律、行政法規の規定に従い
認可または登記を経なければ効力を生じない契約が成立した後、
認可申請または登記申請等の手続を行う義務のある一方当事者が
法律の規定もしくは契約の約定に従い
認可申請をしておらず
または
登記申請をしていない場合)


契約法§42(契約締結上の故意・過失)第3号所定の
信義則に違背する行為とみなす


①人民法院に対する手続履行の申し立て可⇒手続執行命令
②上記①により生じた費用・実損額賠償請求可



<意義・趣旨>


契約は発効していない
 ⇒契約締結上の過失の論理で、相手方を保護


契約を締結したにもかかわらず、
契約を遵守しない不誠実な当事者を保護することになる一方、
相手方当事者は
違約当事者に対し
何ら法的責任を追及することができないことになってしまう


【3】法律・行政法規の強行規定に違反する規定⇒効力性
[契約法§52(契約の無効事由)、司法解釈§14]


法律・行政法規の強行規定

「効力性」の規定(§司法解釈14)


公法上の規制違反が
私法上の行為(契約)の効力を否定する趣旨


①「効力規定」

公法上の規制違反が
私法上の行為(契約)の効力を否定する場合


②(単なる)「取締規定」

公法上の規制違反が
私法上の行為(契約)の効力には
影響を与えない場合


但し、
①②の振り分けについては、
(日本法と同様)
個別に立法趣旨、
取り締まりの必要性の強弱等
の事情を参酌して決められることになる

実務上、
管理的規定と効力的規定との区別基準が不明確・・・今後の検討課題


■中国・強制性規定(強制規定)
  ①管理的規定・・・私法上の効力を否定しない
  ②効力的規定・・・私法上の効力を否定
  ↓
  司法解釈§14において、
  契約法§52(5)でいう
  『行政法規の強制性規定』とは、
  「効力的強制規定(中国語原文:効力性強制性規定)}
    を指すと規定された
  (⇒管理的規定は含まれない)


■意義・趣旨

中国の法規定には
強制規定が多く含まれている

すべての強制規定違反行為を
ただちに「私法上無効」とすると、
あまりに法的安定性を害し、
正常な経済活動の遂行に支障をきたすおそれがある


□「管理的規定」の例

商標法§40③
|
「商標使用許諾契約は、商標局に届出なければならない」


「商標民事紛争事件の審理における法律適用の若干問題に関する解釈
(最高人民法院審判委員会
[2002年10月12日制定・公布、
2002年10月16日施行])」
|

商標使用許諾契約が届出られていない場合、
当該許諾契約の効力には影響しない
(§19①後段)


商標使用許諾契約が
商標局に届け出られていない場合、
善意の第三者に対抗することができない
(§19②)



商標法§40③は、
「管理的規定」であるといえる


【4】詐害行為取消権/価格基準
[司法解釈§19②、契約法§74(債権者取消権)①]

■契約法§74(債権者取消権)第1項


債務者が、
期限の到来した自己の債権を放棄し
又は
財産を無償譲渡したことにより、
債権者に損害を与えたとき

債権者は、
人民法院に対し、
債務者の行為の取消しを訴求することができる



債務者が

『・・・明らかに不合理な低価格・・・』

をもって財産を譲渡し、
債権者に損害を与え、
且つ
譲受人が当該事情を知っていたとき

債権者は、
人民法院に対して
債務者の行為の取消を請求することができる。



■司法解釈§19②


『・・・不合理な低価格・・・』の一般的な基準

★市場価格等の70%に達しないこと
★譲り受けの場面において、市場価格等の30%を上回ること


「明らかに不合理な価格」

詐害行為なり得る


【5】違約金と実損額とで乖離が生じている場合の調整
[司法解釈§28、§29、契約法§114(違約金支払の違約責任)]


違約金の上方乖離

実損額の30%を超える場合⇒「高すぎる違約金」

人民法院において調整


【6】事情変更の原則/導入
[司法解釈§26]


契約成立後に生じた客観的状況が、
(不可抗力事由にまで至っていないものの)
契約締結時に予見し得ず、
且つ
商業上のリスクに属しないような
重大な変化をもたらし、
契約履行の継続を強いるならば
明らかな公平に陥り、
又は
契約の目的を実現し得ない場合

契約の変更or解除を訴求することができる

この場合、
人民法院は、
公平原則に照らして
具体的状況に応じて
その可否を決定する



契約に違反した場合、
不可抗力が認められない限り
違約責任を負うという厳格責任を採用する契約法下、

不可抗力以外の免責を認めるものとして
注目される

(従来から存在する信義則的な意味での事情変更の原則を
確認したものにすぎない・・・ともいえる)


契約を守らない側に
言い訳が与えられる契機となり得ることが
懸念される


契約において、
予見可能性の存在を示しておき、
事情変更原則による抗弁を阻止するといった
契約上の対策が必要となる
【中国/現物出資
/水野海峰弁護士
/090618 The Daily NNA[中国総合版]・中国法律相談室(第95回)】


【1】会社法第27条(出資)



株主は、
・・・また、
現物、知的財産権、土地使用権等の
貨幣を用いて価額を評価することができ、
併せて、
法により譲渡することができる
非貨幣財産を用いて
価額を決定して
出資することもできる




株主全体の貨幣出資金額は、
有限責任会社の登録資本の
100分の30を下回ってはならない。



【2】現物出資/事例

技術ノウハウの所有権を移転することなく
使用許諾をもって出資とした
事例あり


【3】現物出資/出資が制限されているもの

■会社登記管理条例第14条第2項


株主は、
労務、信用、自然人の氏名、暖簾、フランチャイズ経営権、
担保が設定された財産等をもって
価額を決定して出資してはならない



「サービスの提供」は、
「労務」に該当し、
これを現物出資することは
認められていない


【4】登録資本に占める現物出資の割合規制

■会社法第27条第3項


株主全体の貨幣出資金額は、
有限責任会社の登録資本の100分の30を
下回ってはならない。』


現物出資は、
登録資本の70%まで可能


□外資企業法実施細則第27条


外国投資家が
工業所有権、技術ノウハウをもって
価額評価して出資する場合・・・
その価額評価金額は、
外資企業の登録資本の20パーセントを超えてはならない。』


【5】現物出資/手続

■資産評価

■現物出資財産(非貨幣財産)の移転手続
(会社登記管理条例第20条第2項第5号)


(5)
株主の初回の出資が非貨幣財産である場合には、
会社設立登記の際に
既にその財産権の移転手続をした旨の証明文書を
提出しなければならない。

【中国国内における非居住者の役務提供・請負等に対する課税強化
/中国ビジネス講座、第350回
/Mizuno Consultancy Holdings、水野真澄氏
/090615The Daily NNA[中国総合版]】



『非居住者の請負工事と役務提供の税収管理暫定弁法
(国家税務総局令2009年第19号)』


【1】課税対象


中国内で
請負工事、役務提供を行う
非居住者

企業所得税の申告納税を行うことを
義務づけている


<役務提供>
中国国内で行う
加工、補修、物流、倉庫保管、コンサルティング、設計、技術サービス等

基本的には、
あらゆる役務サービスが対象となる



短期の役務提供(ブログ管理者注:183日以内の趣旨???)は、
租税条約に基づいて
当該手続の対処から免除されるが・・・

12ヶ月以内に
6ヶ月超の役務提供を行う場合、
P/Eに該当し、
当該弁法の対象となる


【2】手  続

●契約書締結後30日以内

●役務提供地の所管税務局における税務登記(§5)
●四半期予納・年度確定申告の義務づけ(§12)


【ブログ管理人・検討メモ(検討課題)】

現実の中国国内における役務提供が
183日を超えるか定かではないものの、
役務提供契約の契約期間が
183日を超える場合、
当該手続が必要となり得るか?


【3】税務・対価送金手続のイメージ


納税手続が
フィー送金時の源泉徴収
(企業所得税・営業税)だけでは完結しない


非居住者名義での申告、税務精算手続が要求される



税務申告時


★役務プロジェクトの状況
★関連する外国人の氏名、国籍、出入国日、中国での勤務期間、報酬基準等

の報告を提出する必要あり


【4】その他(外貨管理規制)


5万米ドル/回以内

役務提供に係る証憑提出免除



3万米ドル/回以内(※正確には、未満)

税務局での許可免除
(※事後納税)

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