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主として、自己の法務業務の論点整理、リーガル・トピックスの情報整理用ですが、公開可能な内容は、公開するかもしれません。

金融商品取引法

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□証券取引等監視委、金融商品取引法185条の7第12項の規定による課徴金の減額
に係る報告の手続について公表(10日)
 http://www.fsa.go.jp/sesc/kachoukin/tetuduki.htm

商事法務メルマガより・・・

【金融商品取引法/課徴金減算制度の導入(金融庁版リニエンシー)】


当局が調査を開始する以前に、
自社における違法事実について
SESC(証券取引等監視委員会)に報告した場合

課徴金が半額になる・・・


【20081211 山口利昭弁護士ブログ・ビジネス法務の部屋より・・・】

2008年12月11日 (木)
金融庁版リーニエンシーは市場の健全化に機能するか?

・・・いよいよ12月12日より、改正金融商品取引法が施行されますが、金融機関以外の一般の上場企業の皆様にもご留意いただきたいのが「課徴金減算制度の開始」であります。
★★

金融商品取引法の改正によりまして、課徴金の金額(水準)が引き上げられたり、適用範囲が広くなる分、

もし当局が調査を開始する以前に、自社における違法事実についてSESC(証券取引等監視委員会)に報告した場合には、課徴金が半額になる・・・
★★

という制度であります。本日、SESCより違法事実報告手続についての開示がなされておりますので、ご参照ください。不当利得的発想による制度とはいえ、課徴金納付命令が発令される、というのも企業の社会的評価を低下させるものでありますので、企業自身の自主的な報告によって、これをできるだけ防止する意味もありますし、またこういった制度ができることで平時におけるリスク管理体制(内部統制システム)の構築を促進するのではないか・・・といった期待がこめられております。(法人の場合、報告書には代表者の印鑑が必要ですから、内部告発的な報告制度ではないようです)また、

インサイダー取引についても、規制範囲が不明確なために「うっかりインサイダー」問題なども議論されているところなので、政令による軽微基準の設定とともに、こういった柔軟な対応が期待されているのではないでしょうか。


ご承知のとおり、独禁法上のリニエンシー(自主申告制度)は、当初の予想に反して(?)、談合、カルテル摘発に大きな成果を上げており、つい最近の17年ぶりのカルテル事件の刑事訴追についてもこの制度が活用されております。(自主申告したJFE鋼板は告発されませんでしたよね)

しかしながら、共犯関係の摘発(証拠収集の容易化)が想定されている独禁法の場面と、自身の違反事実だけを申告する金商法の場面とでは、自主申告に対するインセンティブに大きな違いがあると思いますし、そもそも「早く自主申告しないと、ほかのところが申告してしまうのではないか」といった競争状態も予定されておりません。
★★

さらに、違反行為を繰り返していた法人について課徴金の減算が適用されるのは「最後の違反行為だけ」という、非常に効果限定的なものであります。ということで、果たしてこういった金商法上のリニエンシーが今後機能するのだろうか、といった素朴な疑問が湧いてきます。

これは単なる私見でありますが、この課徴金減算制度がインサイダー取引や粉飾決算の抑止的効果を発揮するためには、現実問題として二つの前提条件が必要ではないかと思います。ひとつは課徴金処分の「制裁的意味合い」が濃くなることでありまして、これは課徴金の法的性格が「制裁的」なものである、ということだけはなく、違反事実に対する社会的非難の度合いが強いものとなったり、また課徴金処分を受けることで株主より損害賠償請求訴訟を提起される、といった事案が増えるなど、社会的制裁の意味合いが強く、これを回避することが企業のリスク管理として強く要請されるようになることであります。そしてもうひとつは、この違反事実の報告を行うことによって、独禁法リニエンシー同様、刑事処分への影響度がどの程度か?という点であります。自社株売買インサイダーや粉飾決算(有価証券報告書虚偽記載)など、課徴金処分と刑事罰が交錯する場面におきましては、現状として悪質なものは刑事告発、それに至らないものは課徴金(厳密にはいろいろと区別方法には問題はあるでしょうが)といった判断基準によって振り分けられているものと思料いたします。(ここは学問的には異論のあるところだとは思いますが、実務上ではこのように言えると考えます)もちろん、条文のどこにも違反事実を事前に報告した場合には刑事処分を減免する、などといったことが書かれておりませんし、そんなことは当局の方々も一切公言されないと思いますが、現に同様の状況において独禁法リニエンシーでは自主申告した法人(もしくは個人)に対する不起訴(もしくは告発せず)といった事案が出てきております。これと同様、

課徴金減算制度のための報告を行ったことにより、法人もしくは個人の刑事訴追に事実上影響を及ぼす(ような気がする?)といった運用がとられるとすれば、それなりに金商法リニエンシーが機能する場面も出てくるのではないか、と思います。

【金融商品取引法§193の3(監査人による法令違反等事実発見時の対応措置)/適用事例】

【山口利昭弁護士プログ、ビジネス法務の部屋より・・・】

2008年12月 4日 (木)
伝家の宝刀「金商法193条の3」は春日電機を救えるか?
(4日夕刻 追記あります)

ここのところ、アーバンコーポレイション、アパマン、シャルレと立て続けに「魂を揺さぶられるような」事例に触れましたが、これもホンマにスゴイ・・・(^^;;とりわけ買収防衛策の是非に関する議論には大きな影響を与えるものと推測いたします。

もうすでにご承知の方も多いとは思いますが、本日未明(3日午前1時半)と、本日午後9時半、興奮せずにはおられないような開示情報が出ております。春日電機(東証2部)の常勤監査役の方が、代表取締役を相手として提起されました、違法行為差止仮処分命令の決定(ただし決定が出たのは11月26日)、株主総会開催禁止の仮処分命令の決定に関するお知らせであります。(この時点で仮処分命令申立書の内容が読めるということも、非常に感動モノであります。)つい一昨日、JICPA「法令違反等事実発見への対応に関するQ&A」なるエントリーをアップし、本年4月より施行されている金商法193条の3(監査人の法令違反等事実への対応)について検討いたしましたが、まさかこんなに早く、193条の3が裁判に登場してくるとは予想もしておりませんでした。

創業60年を越える老舗電機メーカーで30年以上勤務されていらっしゃった方(常勤監査役)が、今年6月に大株主による敵対的買収によって更迭されてしまった先代創業者社長、会長の「仇討」のごとく、買収後「好き放題」に財産を散逸させている新社長めがけて仮処分命令の申し立てを行い(社外監査役2名はすでに辞任されたので、たったおひとりで)、代理人弁護士の方々もこれを支援し(基準日の濫用による違法・・・なる主張ですね)、未だ最終解決には至らないものの、一矢を報いるような仮処分決定を発令させた・・・・・、また監査役による申立後、従業員の方々も新社長に対して反旗をひるがえした・・・・・という、なんとも日本人にはたまらないようなストーリーであります。おそらく、日本中の監査役の職務に就いていらっしゃる方々も、目頭が熱くなるようなお話ではないかと思われます。

おそらく、この常勤監査役さんへの賛辞は尽きないものだとは思うのでありますが、このストーリーのなかで私が最も注目すべき、と考えますのが、「企業コンプライアンスを守る四半期開示制度と金商法193条の3」、つまり監査法人さんの活躍であります。失礼を承知で書かせていただきますが、春日電機の財務諸表監査を担当されている監査法人さんは、いわゆる中規模の監査法人さんだと思いますし、それほど目立って大きなクライアントさんをお持ちのところではないと思います(すいません、間違っていましたら訂正いたします)。資産が散逸する春日電機の監査手続きにおいて、架空取引に関する疑念を次第に強く抱くようになり、ついに会計監査人の伝家の宝刀「金融商品取引法193条の3」に基づく「措置要求」を監査役さん宛てに通知をすることになるわけであります。

監査法人から監査役への通知(申立書より抜粋)

「金融商品取引法193条の3に基づき、特定発行者(ここでは春日電機のこと)における法令に違反する事実その他の財務計算に関する書類の適正性の確保に影響を及ぼすおそれのある事実を発見及び確認いたしましたので、当該事実の内容及び当該事実に係る法令違反の是正その他の適切な措置をとるべき旨を通知いたします。


つまり、この措置要求の通知は監査役宛てになされるわけでして、ここでもし監査役が動かなければ(もちろん会社も動かないでしょうから)、あとは監査法人は金融庁へ法令違反の事実を報告することになるわけであります。(金商法193条の3、第2項)措置要求の通知を受けた監査役さんとしましては、このまま放置して金融庁による何らかの対応を待つことも「楽」なのかもしれません。(とくに監査役の法的責任が問われるものでもないかもしれませんし)しかし、それは長年勤務してきた企業の「死」を意味するものになるでしょうし、座して死を待つよりも、上場企業としての誇りにかけて、最後の賭けに出たのが、今回の仮処分決定の申立ではないでしょうか。つまり、監査役さんの気持ちを最後に奮い立たせたのが、この新設された「金商法193条の3」だったのであり、臆することなく切り札を使った監査法人さんは「あっぱれ」と(少なくとも私は)思うところであります。また、監査役さんにこういった「考える時間」を与えてくれたのも、やはり今年4月に施行された四半期報告書制度であります。四半期報告書に対する適正意見を出さない・・・・という監査法人さんによる「ソフトロー」が功を奏したため、4億5000万円のうちの2億弱程度の金員が春日電機の手元に戻り、また法令違反行為の疑念を強く抱くに至るまでの心証を得るに至ったのであります。 「四半期レビュー」といいますと、私の周りの会計士さん方がブーブーと文句をおっしゃっているイメージしかなかったのでありますが、こうやって生々しい事例を目の当たりにしますと、やはり改めてその存在価値を感じるところであります。

買収防衛策との関係や、株主総会の基準日に関する法的論点なども、また検討したいところではありますが、とりあえず興奮さめやらぬまま、ジャストの印象だけで書かせていただきました。内容が偏向している等、また誤りやご異論がございましたら、どしどしとご指摘いただけますと幸いです。

(4日夕刻:追記)

本件についてはあまり新聞等でも報じられていないみたいですね。ところで、株主総会開催禁止の仮処分申立書において、架空取引に関与したとされる会社の上場親会社より、本件に関する見解が公表されております。(株式会社ソフィアホールディングス→春日電機株式会社開示内容に関する当社の見解)エントリーの公平を期するためにも、ご参照いただければ・・・と思います。

(金融商品取引法193条の3)

(法令違反等事実発見への対応)
第百九十三条の三

 公認会計士又は監査法人が、前条第一項の監査証明を行うに当たつて、特定発行者における法令に違反する事実その他の財務計算に関する書類の適正性の確保に影響を及ぼすおそれがある事実(次項第一号において「法令違反等事実」という。)を発見したときは、当該事実の内容及び当該事実に係る法令違反の是正その他の適切な措置をとるべき旨を、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、当該特定発行者に書面で通知しなければならない。
2  前項の規定による通知を行つた公認会計士又は監査法人は、当該通知を行つた日から政令で定める期間が経過した日後なお次に掲げる事項のすべてがあると認める場合において、第一号に規定する重大な影響を防止するために必要があると認めるときは、内閣府令で定めるところにより、当該事項に関する意見を内閣総理大臣に申し出なければならない。この場合において、当該公認会計士又は監査法人は、あらかじめ、内閣総理大臣に申出をする旨を当該特定発行者に書面で通知しなければならない。
一  法令違反等事実が、特定発行者の財務計算に関する書類の適正性の確保に重大な影響を及ぼすおそれがあること。

二  前項の規定による通知を受けた特定発行者が、同項に規定する適切な措置をとらないこと。

3  前項の規定による申出を行つた公認会計士又は監査法人は、当該特定発行者に対して当該申出を行つた旨及びその内容を書面で通知しなければならない。

□金融庁、大量保有報告制度における課徴金制度の開始について公表(28日)
 http://www.fsa.go.jp/policy/m_con/20081128.html

商事法務メルマガより・・・

■丸八証券、「取引一任勘定取引」を行った元職員らに対し損害賠償を請求する
ことを取締役会決議(25日)
 http://www.star-trade.net/news/2008/08_important_news_0725b.htm

商事法務メルマガより・・・

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