戦争協力させない東京ネットワーク

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申し入れ書

東京都知事殿
東京都総務局総合防災部殿

 2007年2月2日、東京都は、今年の総合防災訓練を米軍横田基地周辺の四市一町(昭島市、福生市、武蔵村山市、瑞穂町)と合同で実施すると発表した。訓練内容の詳細については、まだ公表されていないが、在日米軍再編で、日米共同統合運用調整所が置かれることになる横田基地周辺で実施されること、昨年度初めて米軍が本格的に訓練に参加したことからすれば、今回の訓練にも、米軍が何らかの形で参加することは必至である。
 私たちは、自然災害対策である防災訓練に、戦争遂行を目的とする軍隊が参加することには、これまでも強く反対してきた。しかも今回、自衛隊だけでなく、昨年に続き米軍という世界の軍隊の中でも最も侵略行為を行ってきた軍隊が参加することは、断じて許すことができない。災害時に、果たして米軍はどのような行動をとるのか。独自の式命令系統を持ち、自己の利害や組織保持を最優先させる米軍が、日本の基地周辺住民の生命と生活の救援を第一に考えて行動するとは到底信じることができない。横田基地周辺に住む住民からすれば、平常時においてさえ、米分は住民の生命と生活を危険にさらし、破壊してきた。航空機による爆音や墜落の危険、度重なる落下物、広大な面積をもつ基地による地域経済の発展阻害など、米軍は一貫して住民の生命を蔑ろにしてきた。過去には基地への核兵器持ち込みが取りざたされたこともあり、いまだにいかなる武器が貯蔵されているのかさえ、米軍は公表していない。9・11事件の直後には、テロ警備と称して、基地の中から外に対して銃口を向けていたことさえあった。在日米軍再編により、横田基地が強化されれば、一層住民の被害は拡大する。このような米軍が災害時だからといって、どうして住民を助けるだろうか。
 しかも、この5月に修正された都の地域防災計画では、「災害時の支援」として米軍による救援物資の輸送、艦船による帰宅困難者の輸送が考えられるという想定が盛り込まれた。また、横田基地、赤坂プレスセンターを災害時、平常時も使用できるよう「現地実施協定」の締結に努めるとともに、「災害時の使用」として横田基地では、救助隊や支援物資の受け入れや搬送、緊急車両や避難住民の基地内通行が考えられるという規定が加えられた。緊急車両や避難住民の基地内通行という規定は、一昨年の都国民保護計画素案で一旦盛り込まれたものの、複数の自治体から「現実性が乏しい」という意見があり、最終的に削除された規定である。災害時に米軍基地だけが被害を免れることは想定しがたく、そのような混乱した状態の中で、米軍が住民の基地内通行を果たして許すだろうか。そもそも、地域防災計画で正式に、米軍に防災組織としての役割を求めるということ自体が、「東京都は、都民の生活を守り、地域のまちづくりを推進する立場から、『都内米軍基地の整理・縮小・返還』を国に働きかけていきます(東京都HP)という立場から完全に逆行するものである。
 また、今年の11月上旬に東京都は、国民保護訓練として「大規模テロ災害対処訓練」を予定している。東京都の国民保護計画には、随所に「防災体制を活用する」ということが規定されている。今回の防災訓練が国民保護訓練=戦争対処訓練の予行演習として位置付けられ、今後、防災訓練そのものが国民保護訓練のノウハウを蓄積するための軍事訓練として変質させられることにも、私たちは強く反対する。
以下、「平成19年度東京都総合防災訓練」に反対し、申し入れるとともに、質問事項への文書による回答を求める。

<申し入れ事項>
1)昨年の訓練では、米軍が参加する訓練については、直前まで詳細が明らかにされず、区の担当者ですら、実態を把握していなかった。米軍の参加する訓練について、早急に情報を明らかにせよ。

2)訓練会場となる公園や周辺等で暮らす野宿者に対して、排除や住居・物品等の撤去を行わないこと。

3)すべての市民に対して訓練の見学の自由を保証し、私たちを含む特定の市民だけを見学から排除しないこと。

4)米軍、自衛隊が参加する「平成(ママ)19年度東京都総合防災訓練」を中止せよ。

5)東京都地域防災計画における「在日米軍への支援要請」に関する記述を削除せよ。

6)11月上旬に予定している、国民保護訓練=「大規模テロ災害対処訓練」を中止せよ。

7)災訓練を国民保護訓練と関連付け、国民保護体制のために活用することをやめよ。


<質問事項>
1)「平成19年度東京都総合防災訓練」の参加機関、人員、使用する施設、車両、航空機などの数や内容について明らかにせよ。

2)今回の訓練では、ライフライン・情報インフラ等の中枢施設への機材調達や冷却水確保など、首都機能を維持するということが基本方針として謳われている。「首都機能維持のための課題」とは、具体的にどのようなことなのか、明らかにせよ。

3)今年の訓練への米軍の参加規模、訓練内容について、明らかにせよ。

4)東京都総合防災訓練に米軍が参加することの意義について、東京都の見解を明らかにせよ。また、米軍参加の法的根拠を明らかにせよ。

5)災害時、また平時における米軍との連絡、調整、指揮系統について、方法や部署、意思決定の仕組み等について明らかにせよ。また、災害時米軍は、都の指揮下において行動し、都は米軍の行動をすべて把握し、支持することのできる体制となっているのかという点について明らかにせよ。

6)昨年の訓練では米軍艦船に乗船した都職員は、事前に身元調査が行われたと聞く。今回の訓練でも同様のことを行うのか、明らかにせよ。また、職員の個人情報保護やプライバシー等の観点から問題はないのか、都の見解を明らかにせよ。

7)地域防災計画に「在日米軍への支援要請」という規定が加わった経緯、目的、意義、米軍との合意内容について明らかにせよ。

8)米軍の基地司令官との「現地実施協定」とは、どのようなものなのか、明らかにせよ。

9)緊急車両や避難住民の基地内通行という規定は、国民保護計画素案に盛り込まれ、現実性がないという自治体からの意見を受けて削除された規定と同趣旨の規定である。地域防災計画では盛り込まれた理由を明らかにせよ。また、この規定を盛り込むに当たって、基地周辺自治体の意向を聞くようなことをしたのか、明らかにせよ。さらに、本当にこのようなことが可能なのか、都の見解を明らかにせよ。

10)「都民の生活の安全を守り、地域のまちづくりを推進する立場から、『都内米軍基地の整理・縮小・返還』を国に働きかけています」という都の立場、地域防災計画で米軍に防災組織としての役割を求めることとは矛盾しないのか、都の見解を明らかにせよ。

11)米軍や横田基地に関して、騒音や墜落の危険、地域経済への影響などの観点から、都はどのような認識をもっているのか、都の見解を明らかにせよ。

12)11月上旬に予定している、国民保護訓練である「大規模テロ災害対処訓練」について、日時、会場、参加機関、人員、目的、内容等について明らかにせよ。

13)防災訓練を国民保護訓練と関連付け、国民保護体制のために活用することについて、都の見解を明らかにせよ。

2007年8月2日

米軍・自衛隊・横田基地のための防災訓練に反対する実行委員会
立川市富士見町2−12−10−504
042−525−9036


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