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▼「発射」「誤探知だ」東北混乱 緊急情報態勢に不安の声
2009年4月4日13時47分(朝日新聞)
http://www.asahi.com/special/08001/TKY200904040102.html
岩手県総合防災室で、北朝鮮のミサイル発射の誤情報を確認し合う職員たち=4日午後0時25分、盛岡市、福留庸友撮影
「発射した」「いや、誤探知だ」。北朝鮮が「人工衛星」と称して「テポドン2」の改良型とみられる機体の発射準備を完了した4日、政府から一時誤った「発射情報」が流れ、関係省庁や発射後に上空を通過する可能性が高い秋田、岩手両県は混乱した。緊急時の情報伝達態勢に不安の声もあがった。
誤報は午後0時16分、テレビやネットを通じて一斉に報じられた。
地対空誘導弾パトリオット3(PAC3)が配備された岩手県滝沢村。村役場に発射情報が入ると、アラーム音が鳴り響いた。村職員が庁舎に隣接する盛岡西消防署滝沢分署に電話連絡。村内120カ所に設置された防災行政無線を通じ、「北朝鮮からロケットが打ち上げられた模様です。万が一のため、テレビ、ラジオの情報にご注意下さい」との情報が流された。
まもなく、誤探知だったことが分かり、「先ほどの北朝鮮ロケット打ち上げの情報は誤報でした」とのアナウンスを村内に流した。職員は「政府が誤情報を流すんじゃ、こちらはしょうがない」。
岩手県庁でも国の緊急情報連絡システム「エムネット」のアラームが鳴った。「きました」と職員が叫び、数分後には総務省消防庁から届いたファクスを35市町村に転送した。
秋田県庁ではこれに先立つ午前10時50分ごろ、県庁に詰めていた陸上自衛隊東北方面の連絡員から「発射されました」との連絡を口頭で受け、各市町村と消防本部の166人に「発射されました」と一斉メールを送信したトラブルが起きた。1時間半後にさらに流れた誤報に、県担当者は「まさかエムネットでも」と疲れた様子で話した。
PAC3が配備されている秋田市の自衛隊施設に近い勝平小学校の運動場では、午後0時半からの練習にむけ勝平野球スポーツ少年団の児童約20人が集まっていた。
午後0時17分、NHKのニュースで速報が流れると、ラジオを聞いていた親が「避難しなさい」と指示。準備をしていた児童らは200メートル離れた体育館に向かって一斉に走り出した。しかし、5分後、誤情報だと分かると、体育館からグラウンドに戻った。川上智幸監督(41)は「何もなくてよかった。今日は避難したり、戻ったりを繰り返すのでしょうか」と話していた。 誤報は午後0時16分、首相官邸入り口の首相会見予定場所近くに待機した60人ほどの報道陣にも一斉にメールで届いた。
4分後、麻生首相が到着し、報道陣の前を何も言わず通り過ぎた。秘書官が「情報がよくわからないので確認してから対応します」と説明するうちに、「誤報」との連絡が入った。
「動きがあったときに改めて総理の会見をします」と秘書官は釈明に追われた。
東京・霞が関の水産庁では「発射は誤り」との連絡を受け、あわただしい声が飛び交った。首相官邸からの「発射」連絡を受けて、職員たちは一斉に漁業団体や都道府県などへの連絡作業に入っていたからだ。「びっくりした」と、職員の間からつぶやきが漏れた。
国土交通省も航空機に注意を促す航空情報(ノータム)を出したが、すぐに取り消した。
NHKや民放各社、朝日新聞のサイト「アサヒコム」でも政府の発表直後の午後0時17分ごろから、「政府が北朝鮮から飛翔(ひしょう)体が発射された模様と発表した」と報じた。しかし、数分後には「政府の発射情報は、誤探知だった」と訂正した。
▼発射、日本政府が誤発表 5分後に訂正
2009年4月4日13時45分(朝日新聞)
http://www.asahi.com/special/08001/TKY200904040093.html
日本政府が一時、北朝鮮のミサイルが発射されたと速報しながら、5分後に取り消すミスがあった。首相官邸の対策室は「誠に遺憾」との談話を発表、「情報を誤探知したことが原因と推測される」とした。防衛省は自衛隊のレーダーが「日本海で何らかの航跡を探知し、ミサイルの発射情報として伝達された」と説明しており、この情報が誤っていたとみられる。
官邸対策室は4日午後0時16分、「さきほど、北朝鮮から飛翔(ひしょう)体が発射された模様です」と報道機関や地方自治体に発表した。しかし、同21分、「さきほどの情報は誤りです。飛翔体が発射は確認されておりません」と訂正した。
北朝鮮がミサイルを発射した場合、米国の早期警戒衛星が熱源を探知、防衛省を通じて首相官邸に連絡が入り、発射5〜10分後に報道機関や地方自治体に広報する段取りになっていた。
しかし、今回の速報のもとになった発射情報について、防衛省は「早期警戒情報ではない」(報道官)とし、千葉県旭市にある航空自衛隊のFPS5レーダー(通称「ガメラレーダー」)が探知した航跡であることを明らかにした。同レーダーは弾道ミサイルを追尾する国産レーダー。防衛省はこのレーダーが探知した目標が結局、何であったのかは「分析中」としている。
発射情報を受け、麻生首相は首相公邸を出て、同21分に首相官邸の危機管理センターに入ったが、誤報と確認後、29分に同センターを出て、首相官邸内の執務室に入った。官邸連絡室は官邸対策室に格上げされたが、誤報と判明後、撤回された。
政府の混乱について、民主党の鳩山由紀夫幹事長は4日、兵庫県宝塚市での街頭演説で、「情報が正確に伝わらないと、国民が混乱する」と批判した。
▼「誤情報、誠に遺憾」と官邸連絡室がコメント
2009年4月4日13時17分(朝日新聞)
http://www.asahi.com/special/08001/TKY200904040101.html
首相官邸連絡室が4日午後、ミサイル発射情報の誤りについて出したコメントの全文は次の通り。
4月4日12時16分、「さきほど、北朝鮮から飛翔(ひしょう)体が発射された模様です」との情報を政府から地方公共団体及び報道機関等に提供しましたが、その情報は誤りでした。
今回の誤報は、何らかの理由で、飛翔体に関する情報を誤探知したことが原因であると推測されますが、その詳細については現在確認中です。
このような誤情報を出したことについては、誠に遺憾だと考えております。
なお、政府としては、引き続き、北朝鮮からの飛翔体の情報について万全の態勢をとっておりますので、今後の政府からの情報提供等にご注意ください。
▼秋田で発射誤報、一時混乱 陸上自衛隊から県に伝える
2009年4月4日12時24分(朝日新聞)
http://www.asahi.com/special/08001/TKY200904040091.html
秋田県で、現地の陸上自衛隊の担当者が発射前なのに「発射された」と県側に伝える騒ぎがあった。誤報は一部の市町村を通じて住民にも伝えられ一時混乱した。
秋田県によると4日午前10時50分ごろ、県庁に詰めていた陸上自衛隊東北方面の連絡員から「10時48分に(ミサイルが)発射されました」との連絡を口頭で受けたという。
県は午前10時54分に各市町村の担当者と消防本部の166人に「発射されました」と一斉メールを送信。大潟村や八峰町など県内の自治体では携帯メールや防災行政無線で住民に伝えられた。
送信後に県が再度、別の陸自の連絡員に発射の事実関係の確認を求め、誤報と分かったという。
誤報について、防衛省は「関知していない」としている。
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