|
▼嘉手納基地の騒音悪化 訓練の本土移転効果なし
2009年4月7日10時4分
http://www.asahi.com/national/update/0407/SEB200904060007.html?ref=recc
米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)の周辺地域での騒音発生回数が08年度、過去5年間で最も多い3万9357回に達したことが、嘉手納町の調査で分かった。米軍再編をめぐる06年5月の日米合意で、同基地に配備されている戦闘機の訓練の一部が本土の航空自衛隊基地に移されたが、負担軽減につながっていないことが裏付けられた。
町は、基地周辺に設置されている測定装置で、人が不快に感じる70デシベル以上の騒音が発生した回数を調べている。08年度(昨年4月〜今年3月)は前年度の3万2549回を約7千回上回り、同じ位置で測定を始めた98年度以降では3番目に多かった。アフガニスタン攻撃やイラク戦争で米軍の運用が活発化した02年度(4万175回)と03年度(4万1245回)に次ぐ頻度になっている。
特に、今年1〜3月は1万1846回(月平均3948回)で、昨年4〜12月(同3057回)の3割増しのペースとなった。嘉手納基地には1月から、米本国の基地から最新鋭ステルス戦闘機F22が12機、3カ月間の予定で一時配備されており、これに連動して、基地に常駐しているF15戦闘機などとの訓練が活発化したためと町はみている。
嘉手納基地に常駐する米軍機約100機のうち54機がF15。06年の日米合意では、F15の訓練の一部を新田原(にゅうたばる)(宮崎県)、築城(ついき)(福岡県)、百里(茨城県)などの空自基地に移転することが決まった。
08年度は4回、2〜6機のF15が本土で訓練したが、その期間中の今年2月25日には、1日の記録としては過去5年間で最多の272回の騒音が発生した。昨年7月(8日間)、9月(3日間)、12月(5日間)の移転中もそれぞれ1日平均128回、155回、156回で、平日の平均値(06年度で109回)を大幅に上回った。
町基地渉外課は「本土での訓練中も、嘉手納に残っている戦闘機は普段と同じぐらいの規模で訓練をしている。F22以外にも、米本国や韓国、日本国内の基地から嘉手納に飛来してくる戦闘機の数が増えていることも一因ではないか」と話している。
宮城篤実町長は、本土への訓練移転について「米側は自衛隊との合同演習を企画するということだったが、日本政府は負担軽減の計画だと話していた」と指摘。「期待していたが、これでは軽減になっていない」と話している。
また、米国内の基地との往来が増加したことに伴い、深夜から未明にかけての発着も増加傾向にあり、町は政府や米軍に改善を求めている。
基地の周辺住民が起こした「新嘉手納爆音訴訟」では今年2月、「騒音被害が違法な水準にあるとの司法判断が3度にわたって示されているのに国は解消できていない」として損害賠償を命じる二審判決が出されている。(後藤啓文)
▼飛来中止は不適切 嘉手納基地/外来機で外相答弁「安保に資する」
2009年04月07日 政治 沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-04-07-M_1-002-1_004.html?PSID=08d502b05144051867dc107dade35c43
【東京】中曽根弘文外相は6日の参院沖縄北方特別委員会で、米軍嘉手納基地の航空機騒音について「周辺住民の負担は十分認識している」としつつも、地元が騒音増の一因に挙げている外来機の飛来に関しては「日米安保体制の目的に資するものであり、そうである限り、飛来中止を米側に求めることは適切ではない」との考えを示した。
基地周辺市町村が騒音激化の背景として外来機の訓練を指摘し、飛来中止を議会が決議する中、反発の声も上がりそうだ。嘉手納町のまとめでは、2008年度の騒音発生回数は過去5年で最多を記録し、町は外来機を要因に挙げている。
中曽根外相は、1月末の沖縄訪問で同基地を視察したことに触れ「騒音で地域に負担や迷惑がかかっていると実感した」と述べ、一日も早い負担解消に向け、米側に騒音の影響が最小限になるよう働き掛けているとした。
同基地所属のF15戦闘機の県外への訓練移転に関しては「(地元から)負担軽減として十分ではないという声があることも承知している」としたが、北朝鮮情勢など安保環境が不安定な中、在沖米軍が抑止力維持に重要な役割を担っているとの認識を示した。
|