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【論考】恒久的海外派兵法制定の動きを注視しよう!
池田五律:戦争に協力しない!させない!練馬アクション
恒久的海外派兵法制定の動きが加速している。1月22日には、これまで慎重だった公明党も本格的な議論に入った。自民、民主両党が積極姿勢を示している中で孤立するのを恐れてのことだと報じられている。つまり、自・公連立から、自・民の大連立への移行が、恒久的海外派兵法をめぐって起きることを警戒しているということである。福田・小沢の大連立構想は、水面下で生きているということでもあろう。
既に2006年に自民党防衛政策小委員会は、法案をまとめている。それは、国連決議がない場合でも、紛争当事国からの要請に限らず、他国の要請があれば派兵できるとしているだけでなく、日本が国際的協調の下で活動を行うことが必要と認める事態であれば海外派兵していいとしている。多国籍軍への参加に道を開くわけだ。
また法案は、自衛隊の活動は、「人道復興支援活動」、「停戦監視活動」、「安全確保活動」、「警護活動」、「船舶検査活動」、「後方支援活動」。「人道復興支援」には、武装解除も含まれるとしている。「安全確保活動」は、簡単にいえば治安だ。そして、駐留し、暴動鎮圧のために武器使用もできるとしている。
これを初めとして、武器使用も大幅緩和するものになっている。国連活動における武器使用に関しては、これまで内閣法制局は、「要員の生命などを防護する活動」(A型)と「任務の遂行を実力で妨害する企てに対する抵抗の場合」(B型)に大別し、後者は状況によっては武力行使に当たるとしてきた。それを、「B型を全面的に否定する憲法上の制約はなく」、「武器使用に当たることを防ぐ制度的な手当てを講じた上で」認める(大森政輔・元内閣法制局長官、朝日新聞「新戦略を求めて」)ということが目論まれているといえよう。
また法案は、「警護活動」では、「駆けつけ警護」もできるようにしてある。多国籍軍への「後方支援」も可能になる。これらは、安倍首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」で集団的自衛権行使の例外として行使可能にすることが検討されていたものだ。その論議が、恒久海外派兵法に引き継がれていくことになろう。
今後、この自民党案を基に政府案の調整が進むと思われる。その動向の一つの鍵になるのが、「テロ対策新法」に対して民主党が対案として提出した「テロ根絶法案」である。この法案は否決されずに継続審議になっている。「テロ根絶法案」は、アフガニスタンへの「復興支援活動」に限定したもので、「治安改革支援活動」と「人道復興支援」を内容とし、自衛隊は後者のみしか行わないとしている。だが、その第五章には「テロの防止・根絶に寄与する基本的法整備」が盛り込まれている。この「基本法制」の整備の一つとして、「恒久的海外派兵法案」を論議が浮上する可能性がある。こうした動きを注視する必要がある。
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