|
杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)です。
ご報告が少し遅れましたが、北朝鮮のロケット打ち上げ当日の5日午後に、ミサイル防衛発動に抗議する防衛省への緊急要請行動を行いました。この日は、習志野基地への要請行動も取り組まれました。
例によって、反対車線側で右翼団体が街宣車から大音量の演説をしていましたが、「ミサイル防衛発動に“怒”抗議」などの大横断幕を掲げて抗議の声を上げました。1日に既に防衛省行動を行ったことや習志野行動と重なったこともあってか、少人数の取り組みでしたが、通りがかった数人から「チラシをください」と声もかけられました。「どう考えたらいいのだろう」という人々は少なからずいるのだろうと思われます。
フジテレビの番組でいきなり「防衛費を増額すべきか」との視聴者アンケートが設定されたり(賛成多数)、自民党国防部会で「敵基地先制攻撃論」が相次ぐなど、今回の騒動を追い風にして、MD増強など一層の軍備強化が図られようとすることは必至です。これからが大変です。
当日読み上げて、防衛省地方協力局企画課の日口正博氏に提出した、浜田防衛相あての要請書と、習志野基地で提出された「習志野基地行動実行委員会」の要請書を資料として貼り付けます。ご一読ください。
…………………………転送・転載歓迎/重複失礼…………………………
【要請書】防衛大臣 浜田靖一様
北朝鮮のロケット打ち上げに便乗したミサイル防衛発動に抗議します
本日4月5日午前11時半頃、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は「人工衛星」打ち上げを掲げてロケットを発射しました。北東アジアの緊張を高める今回の打ち上げ中止を求めてきた私たちは、これに強く抗議します。
一方で私たちは、浜田防衛相による「文民統制」原則逸脱の「破壊措置命令」によって、SM3搭載型を含む海自イージス艦3隻の展開と、空自PAC3部隊の東北、及び首都圏での実戦展開が行われたことにも強く抗議します。これは、アジア太平洋戦争後において初めての自衛隊による戦闘準備態勢=臨戦態勢への突入であり、憲法9条の枠組みを強引に突破しようとするものに他なりません。
「憲法破壊命令」とも言うべきこの発令は、本来非公表にも関わらず、安全保障会議を事前に開き、PAC3の移動中や展開後の報道陣への公開など、大々的な宣伝が行われました。政府が、今回のロケット打ち上げを最大限に活用して、ミサイル防衛(MD)の正当性を印象づけようとしていることは明白です。その一方で、PAC3のレーダー波の影響や発射時の爆風のガス成分などのデータは隠されたままです。
しかも、今回のMD発動は、嘘にまみれた情報操作に貫かれており、茶番劇そのものです。PAC3の「成功」とされた実験は、標的の飛翔距離が極めて短く、非現実的なものでした。また、最近のハワイ沖でのSM3の実験は失敗しています。そして、日本政府が想定する、打ち上げ失敗によるロケットの突然の落下に対する迎撃は、当の米国さえ実験自体を実施しておらず、到底不可能なものです。PAC3の移動展開と実戦態勢は、人々を欺く税金の無駄使いであり、巨大なMDの軍需利権を日米軍需産業に保証しようとするものです。
そして、MD発動を通して、違憲の集団的自衛権行使に直結する、将来の米国向けミサイルの迎撃を視野に入れたデータ収集と予行演習が行われることも間違いありません。そこに、MD本来の目的である、米軍による先制攻撃に対する反撃を無力化するシナリオが隠されていることを見逃すことは出来ません。
ミサイル防衛発動はむしろ緊張状態を恒常化させます。「ミサイル軍縮」こそが北東アジアの持続可能な平和を保障します。以下、要求します。
・自衛隊を即時撤収させ、発動に関する情報をすべて公開すること
・「破壊措置命令」発令とミサイル防衛発動を二度と行わないこと
・ミサイル防衛から撤退し、北東アジアの非核・非ミサイル地帯化に努力すること
2009年4月5日
核とミサイル防衛にNO!キャンペーン 大田区西蒲田6-5-15-7
[連絡先] (E-mail)kojis@agate.plala.or.jp
(TEL・FAX)03-5711-6478
(HP)http://www.geocities.jp/nomd_campaign/
(第2HP)http://www.anatakara.com/petition/index2.html
………………………………………………………………………………………
【資料】
内閣総理大臣 麻生太郎殿
防衛大臣 浜田靖一殿
第一高射群第一高射隊長 加藤康博殿
ミサイル防衛展開部隊を即刻撤収し、朝鮮民主主義人民共和国との平和的対話外交の推進を求める要請
朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)は、本日「人工衛星」を発射した。今回の北朝鮮の「人工衛星」発射は、確かに正規の国際法上の手続きを踏んではいるが、不十分な情報公開と繰り返される過激な外交発言により、北東アジアの軍事的緊張を現に高めていることは否めない。私たちはこうした軍事を外交カードとする北朝鮮の姿勢を容認することはできない。
しかしながら、北朝鮮に対し「制裁強化」や軍事力による「迎撃」で対応しようとする日本の姿勢は、日本国憲法の平和主義の理念に著しく反し、日朝間の問題解決をさらに困難にしている。アメリカ合衆国が「迎撃なし」を正式表明し、中国政府もわが国の過剰反応をけん制する外交発言を繰り返す中での「迎撃」命令発動と習志野基地も含めた全国5カ所でのPAC3部隊の移動展開、日本海と太平洋でのイージス艦の展開は、国際世論を無視して北朝鮮をさらに刺激し、平和外交の原則と六カ国協議の枠組みを破壊するものでしかないと考える。
さらに、今回の「ミサイル防衛」の発動は、アジア太平洋戦争後初めての「軍事出動命令」であり、平和憲法の下での安全保障政策の根本を大きく逸脱する重大な事態である。
また、今回も自治体と地域住民への説明責任も果たさずに異常なまでに複雑で大規模な移動展開を行い、マスコミを動員して市民の危機感情を過剰にあおり立てている。国民保護法制にも依らずに日常の市民生活のただ中に「軍事」を露出したことは、すでに8000億円もの税金を投入しつつ、昨年11月のSM3実射実験の失敗でその費用対効果も疑問視されている「ミサイル防衛」の正当化と既成事実化の画策と断じざるを得ない。事実、昨日の「発射誤報」にともなう混乱、朝霞基地においてはPAC3部隊展開の至近距離内に大勢の花見客が繰り出している状況など、今回の「迎撃」命令が技術的な保証もないままの単なる軍事パフォーマンスに過ぎないことを露呈させている。
私たち平和を愛する市民は、一日も早く日朝間の問題が平和的に解決されることと北東アジア市民の平和的共生を強く望んでやまない。そのためにも、「制裁」や「軍事」によることのない平和的な外交努力を日朝間において粘り強く重ねることをここに改めて要請する。
・習志野基地をはじめとした各地のPAC3部隊及びイージス艦の展開
を即刻中止し速やかに撤収すること
・国際世論に反する「制裁強化」をとりやめ、「ミサイル防衛」推進の
中止、在日米軍の戦略の見直しをはじめ、日朝間の平和的対話外交の
前提を速やかに整備すること
以上、平和的生存権を有する主権者として、強く求める。
2009年4月5日
パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会一同
|