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▼航海長事情聴取のメモ、防衛次官が存在認める
(2008年2月28日20時49分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080228-OYT1T00535.htm
防衛省の増田好平次官は28日の記者会見で、海上自衛隊のイージス艦「あたご」の衝突事故で焦点の一つとなっているあたご航海長の事情聴取に関し、「事情聴取した内容をもとにしてまとめて、ファクスで海上保安庁に送った。少なくとも1人がメモを記録していることがわかっている」と述べ、事故当日の19日の事情聴取メモの存在を認めた。
メモの存在を巡っては、次官が27日夜の記者会見で「(事情聴取の内容は)記憶にない。メモをとっていたかどうかわからない」と繰り返し、議事録はないと説明していた。
次官は28日の会見で、メモの内容について、「出せるものは話すが、捜査に影響を与えるものは控えさせていただく」として開示できないとした。
この事情聴取で航海長は「漁船発見は衝突2分前」と説明したとされる。
石破防衛相も同日の参院外交防衛委員会で、「聞き取った内容を取りまとめたものを、運用企画局長が海上保安庁に送った」と答弁した。
▼海自幹部、海保に連絡せず乗艦、聴取 事故当日朝に
(2008年02月28日22時05分 朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0228/TKY200802280445.html
海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船清徳丸の衝突事故で、護衛艦隊幕僚長がヘリコプターであたごに乗艦し、乗組員から事情聴取したことについても、防衛省が海上保安庁に事前連絡していなかったことがわかった。同省は、乗組員からの電話での無断聴取を認めているほか、ヘリで航海長を聴取のために運んだことも無断だった疑いが浮上している。さらに、艦内での聴取が無断だったことが新たに明らかになったことに、海保側は不快感を示している。また、大臣室での航海長の聴取が、石破防衛相自らの指示だったことも明らかになった。
防衛省によると、護衛艦隊幕僚長は19日午前8時2分、ヘリコプターで横須賀からあたごに向けて出発し、30分後に到着した。これとほぼ入れ違いの形で、あたごの航海長が聴取のため、ヘリで海幕に向かったのは、同日午前9時10分。午前10時ごろから海幕防衛部長らが聞き取りをした。
幕僚長は、あたご艦内で乗組員から事故状況を聞き取り。午後4時18分に東京・市谷の海上幕僚監部にファクスで「漁船を最初に確認したのは午前4時5分より前」との聴取結果を伝え、午後5時すぎ、あたごが海自横須賀基地に着いた際、下艦したという。海保によるあたごへの家宅捜索は、直後の午後5時50分ごろ始まった。
増田事務次官は、幕僚長による聴取を海保に事前連絡しなかったことについて、法的に問題ないとの認識を示した。その上で、「海保もそのような見解だと認識している」としながらも、「捜査に協力するという観点でいえばそういうこと(事前連絡)をすべきだった」などと述べた。
これに対し、捜査にあたっている横須賀海上保安部の幹部の一人は、捜査への影響について「よいことではない」と語った。
■大臣室での航海長聴取、防衛相が指示
石破防衛相は28日の参院外交防衛委員会で、イージス艦の事故当日、防衛省に呼び寄せたあたごの航海長から、海上幕僚監部とは別に大臣室で事情を聴いたのは、自らの指示によるものであることを明らかにした。石破氏は当初、聴取の事実を明らかにしていなかったが、「隠す意図は全くなかった」と釈明。航海長の呼び寄せは吉川栄治海上幕僚長の指示としたうえで、事前に「私に断るべきだった」と語った。
石破氏は航海長を呼び寄せ事情を聴いたこと自体「誤った判断ではない」との認識を示した。
海幕の聴取後、航海長を大臣室に呼び、増田好平事務次官らと改めて事情を聴いた経緯については「(航海長を)今呼んでいるという報告を正午前に受けた。航海長に私が話を聴く必要があると判断した」と説明した。
防衛省側は委員会で、航海長から聴取した内容は文書にまとめ、19日午後3時59分に、同省運用企画局長が海保の警備救難部管理課長あてにファクスで送ったことを明らかにし、議事録はないとした27日夜の増田次官の記者会見での発言を修正した。
一方、防衛省からの事前連絡が海保側で確認されていない問題で、石破氏は「『事前連絡した』という報告は信じている。虚偽には当たらない」と明言。ただ、「防衛省のしかるべき立場の人が、海保のしかるべき立場の人に説明すべきだった」と不備を認めた。
事前連絡については、増田次官が28日の記者会見で、電話をした横須賀地方総監部の防衛部第4幕僚室長が、電話連絡した旨を記載し、署名押印した書類を海保側に提出したことを明らかにした。
▼海保への事前連絡「不適切」 防衛次官が謝罪
(2008年02月28日01時14分 朝日新聞)
http://www.asahi.com/special/080219/TKY200802270378.html
海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船清徳丸の衝突事故当日、海上幕僚監部があたごの航海長をヘリコプターで呼び寄せて事情を聴いていた問題で、防衛省の増田好平事務次官は27日夜、緊急記者会見し、海上保安庁への事前連絡が「不適切」だったと認めた。午前に連絡したという説明は変えなかったが、海保側が否定しているため、「確認できない」とした。同日午前の国会審議で、石破防衛相が聴取は海保の了解を得ておらず「必ずしも適切ではなかった」と述べた答弁を事実上、追認した。
増田氏の説明によると、事故のあった19日の午前中、横須賀地方総監部の防衛部第4幕僚室長が横須賀海上保安部に「けが人の搬送と部隊への報告のために幹部1人を入港前に船から下ろす」と電話で連絡した。だが横須賀海上保安部に伝わったかどうかは「誰に電話したかという記憶があいまいで、確認できない」とした。
航海長は午前10時前から午後2時半ごろまで防衛省に滞在。正午から約1時間にわたり大臣室で石破、増田両氏、斎藤隆統合幕僚長、吉川栄治海上幕僚長の4首脳らの聴取を受けた。午後1時40分ごろ、海上幕僚監部の幹部が海保本庁の警備課長に「航海長から今事情を聞いている」と連絡しており、この点は海保側も確認している。
一連の対応について増田次官は「(事前に)海保本庁のしかるべき人にきちんと説明すべきだった」と謝罪。大臣室での聴取内容は「覚えていない」と話した。
増田氏の会見では、防衛省側の虚偽説明も発覚した。26日未明に徳地秀士・運用企画局長が石破氏への説明について「海幕が航海長から聞いた内容に基づき午後0時10分ごろ報告」と説明したが、実際は正午に石破氏が航海長から直接事情を聞いていた。増田次官は「事実と違う説明をした」と謝罪した。
◇
第3管区海上保安本部は27日深夜、防衛省側からの事前連絡について、改めて「確認できない」と発表した。3管が同省に対し、海上保安官の立ち入りのために、あたごの乗組員を下船させないよう要請した際には、すでに航海長はヘリで飛び立った後だったという。
3管によると、横須賀海保は19日午後0時12分以降、海自横須賀地方総監部に複数回電話をかけ、あたごを横須賀基地に入港させる調整をした。その際のやりとりの中で、海自から「航海長が東京方面へ説明のためヘリで下船している」と報告があったとし、午前中に連絡したとする防衛省側の説明に対し、否定的な認識を示した。
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