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「ヴィルヘルム・ハンマースホイ」 何やら舌を噛みそうで、いいにくい名前だけど日本でほとんど知られていないデンマークの画家。 デンマークのフェルメールとも言われているヨーロッパではとても有名です。 今年の夏、ロンドンで開催され、大人気を博した展覧会が日本にもやってきました。(9/30〜12/7) ロンドンの展覧会では年代順に作品が並べられ、風景画も人物画もまぜこぜに展示されたのでわかりにくかったらしいのですが、日本では、風景、肖像、人のいる室内、誰もいない室内、同時代のデンマーク美術というようにテーマ別に展示しているので大変観やすく工夫されていました。 イメージはまさに「静寂」。 見ていても音が何一つ聞こえてこない不思議な作品ばかりです。 こんな抒情性のある作品を描く画家がいたことは非常に驚きです。 代表的な作品は「背を向けた若い女性のいる室内」という今回の展覧会ポスター使用された作品。 妻のイーダさんの後ろ姿を書いたものですが、彼はこのような作品を何枚も、それも自宅のあちこちで描いています。 もう一つは「室内、ストランゲーゼ30番地」。 よく見るとピアノの脚が少なく、中央のテーブルの影一方向ではなくというように、なかなか不思議な感じです。 最終展示の「同時代のデンマーク美術」を見ると、ハンマースホイが友人とともに出展したコペンハーゲン王立美術館アカデミー展で、彼だけが落選したのが何となく理解できます。 彼以外は色調もよく、受けそうな作品となっています。 ハンマースホイは当初からそのような作品を描くことができず、自分の芸術的感覚に基づいて描いていたのだと思います。 「ピアノを弾くイーダのいる室内」は国立西洋美術館が今年購入した一枚で、これがきっかけでこの展覧会が開催されたとも言われています。フェルメールとの共通点もあるかも。 「静か」も度が過ぎると「暗く」なってしましますが、それほど暗く感じません。 派手さこそ全然ありませんが、見終わると何か心がすっと静まったような感覚を覚えました。 同時期にピカソやフェルメールなどの人気展覧会が開催されていたせいか、思ったほど混雑もせずゆっくり鑑賞できました。 |
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