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米軍にほとんど全滅(実際は自滅)させられ、完全に制圧された第二次大戦中のサイパン島。 その中で北海道で言えば、藻岩山程度の山岳地帯のジャングルの中で1年半以上にも渡り、米軍に発見されず、米軍を翻弄し続けた竹之内豊扮する大場大尉率いる日本軍。 何とその日本軍部隊は、一般住民を守りながら行動していたという。 とても信じがたい予告編に興味を覚えて、予備知識もなく見て来ました。 (しかも実話という。) でも予告編をみて思ったイメージと違う点が2つありました。 その一つは、この映画は米国映画と思っていたのですが、実は日米共同監督の作品。 日本側とアメリカ側のパートが交互に現れます。 まるで「父親達の星条旗」の日米の状況を交互に編集したような感じというと分かりやすいかな。 でも、それぞれのパートのつながりは、とても好バランス。 不自然さもなく、お互いの微妙な心理描写が上手に表現され(感じることができ)ています。 (これはネタバレかもしれません・・・) 二つめは、大場大尉が自分の部隊を変幻自在に操って、そうまるで三国志の孔明のごとく、米国軍を翻弄するようなイメージ(そう感じたのは私だけかな???)。 まあ米国軍が勝手に翻弄され自滅しているようで、日本側としては至ってクールに日本人の考えで行動しただけという感じです。 そこに微妙にいろいろな条件(偶然?)が重なって、米国側が日本側のイメージを勝手に抱いたというのが真相じゃないかな。 もちろん一番大きな要因は、最後まで頑張った大場大尉率いる部隊&住民たちの努力のたまものですが。 ということで映画はスピルバーグのように極めてリアルな派手?な場面も少なく、地味です。 戦闘ではなく、日米お互いの揺れ合う心理戦を表現した人間ドラマが展開されていきます。 その分、安心して見ていられるのですが、やはり戦争映画ですから、ジャングルの中のゲリラ戦では時折びっくりするような音響の場面もあります。 ドラマの不毛地帯での唐沢&竹之内のコンビが、今回は逆転。 やせ細っていく竹之内と筋肉むきむきで少し肉付きがよい唐沢・・・ちょっと驚きです。 でも、唐沢のおかげで竹之内の部隊が何度か命拾い。 苦境になると精神論を盾に、自滅・玉砕を強いる上層部や当時の人々の精神的状況の中にあって、 お国のために戦うものの、無駄に命を捨てるなという考え方をもつ軍人もいたのですね。 こういうまともな考え方のできる人物が当時の日本の上層部に沢山いたら、あの悲惨な戦争がもっと早く終結し、犠牲もかなり減らすことができたのではないかと思うととても残念です。 そんなことをしみじみと考えることのできる時間を与えてくれる良い映画です。 地味ですが非常に好感の持てる映画でした。 ぜひご覧下さい。 |

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