北のかもしかの山歩き

週末は野山を一人でぶらぶらと!

芸術

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「人類が生み出した最強の国家」と称される古代ローマ帝国。
初代皇帝アウグストゥスの時代に焦点をあて、ナポリ国立考古学博物館、ヴァチカン美術館の名品で「栄光の街ローマ」と「悲劇の街ポンベイ」を紹介する展覧会が、何と古代ローマを専門である西洋美術館館長のプロデュースにより国立西洋美術館で開催されています。

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何とすごい迫力で、見ていてワクワクしてきます。
「第1章帝国の誕生」ではいろいろな胸像や頭部の像に混じって、2mを超す座像が。

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(「皇帝座像(アウグストゥス)」) 
巨大な座像で、本当にイタリアから運んできたの?という驚きです。
とにかく一つ一つが圧巻でローマ帝国の富の豊かさを実感できます。

「第2章アウグストゥスの帝国とその機構」からはポンペイからの出土品が多く展示されています。

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(「カノポスのイオ」)

「アレッツォのミネルウァ」も特別出演。

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ルネサンス時代にフィレンツェの郊外で発見され、現代まで長い間放置状態だったこの青銅像は、8年間の修復作業の上、よみがえったという非常に貴重なもの。

第3章皇帝の富では「モレジネ銀器一式」が。

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ヴェスヴィオ火山の噴火がわずか79年。
この当時すでにこのような円熟した文化が繁栄しているその凄さに改めて驚きです。

東京大学発掘隊が発見した152cmの白大理石の「豹を抱くデイオニュソス」

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最後の展示室は、本物を使用して、ポンペイに存在した邸宅の一部が再現されています。
まずは「モザイクの噴水」

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実物大です。

次は「黄金の腕輪の家」の東壁。これも実物大です。

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これは凄いの一言で、度肝抜かれます。

映像でも地下に展示された「黄金の腕輪の家」が大型スクリーンに再現されます。必見。

東京都美術館のトリノ・エジプト展の影響か比較的空いていて、ゆっくり見ることができました。

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東京の後は、愛知県美術館(2010年1月6日〜3月22日)、青森県立美術館(2010年4月10日〜6月13日)、
そして何と北海道立近代美術館(2010年7月3日〜8月22日)にもやって来ます。
ぜひご覧下さい。
エジプト・コレクションの世界四大博物館と言えば(たぶん・・・)、
大英博物館(ロンドン)、ルーヴル美術館(パリ)、エジプト博物館(カイロ)までは多くの人が思い浮かぶはず!
もう一つは何とイタリア北西部の第四の人口を誇る街トリノにありました。
さらに驚くことに、このトリノ博物館は世界でも稀なエジプト専門の博物館だそう。
しらなかった・・・・。

その昔、ナポレオンのエジプト探査に同行し、エジプトの総領事となったフランス外交官の収蔵品がトリノに住むサルデーニャ王に売却され王宮に収められたのが始まりです。
その後、歴代館長たちのエジプト発掘によって次々に収蔵品を増やし、今日に至っています。

その博物館にある世界有数のエジプトコレクションが日本初来日。

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(イビの石製人型棺の蓋)
見逃す訳には行きませんとは言いながらも、やっと最終日に見ることができました。

エジプト好きですではありますが全然詳しくもなく、昨年、秋に開催されるのを知り、ちょっとワクワクしてました。
この展覧会は評判もよく、連日○時間待ちという大混雑。
「そろそろ最後だから空いてるのでは?」と甘い期待で訪問するも、現実は厳しい。
最盛期よりは幾分落ち着いていると思われるもののそれでも50分待ちの大人気。

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後ろの韓国女性のハングルおしゃべりに苦痛を感じながらも並んで見てきました。
(待っている間、ずっと話し続けていた・・・世界共通化かな?)

展覧会は、
第1章「トリノ・エジプト博物館」、
第2章「彫像ギャラリー」、
第3章「祈りの軌跡」、
第4章「死者の旅立ち」、
第5章「再生への扉」の5部構成。

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(左は「アメン神とツタンカーメン王の像」)
図録によると、2005年に館長に就任したエレーニ・ヴァシリカ女史が映画の美術監督でアカデミー賞を2度受賞したダンテ・フェレッティを起用し、大型彫像の展示方法を刷新し、照明と鏡を駆使した印象的な空間に仕立て上げたそう。

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(「アメン・ラー神に牡羊の頭部を捧げるペンシェナブの像」)
本展では、現地博物館の演出法を取り入れ、「イビの石製人型棺の蓋」、「ライオン頭のセクメト女神座像」など2メートル級の大型彫像をトリノ風なドラマチックな空間演出で、展示していました。

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(「タバクエンコンスの人型棺」)
貴重な展示品のみならず、極上の展示空間までトリノ風に演出するわけだから、今回の展覧会が人気沸騰なのも当然なのかもしれません。

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(「オシリス神をかたどった王の巨像頭部」)
確かにインパクトが強かったような気がします。

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(「子どものミイラ」)
これだけの物を日本に貸出ししながら、本館も開展している訳ですから、そのコレクションの奥の深さを想像できると思います。

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(「牡羊の頭の首飾り」)
ふう、楽しい展覧会でした。

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このあと来年8月まで、宮城、福岡、神戸、静岡を巡回しますので機会があればお見逃しなく。

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現地に来ても朝からの雨は止まず、しぶしぶ山歩きは中止。
友人から聞いた「北のアルプ美術館」へ立ち寄ってみました。

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この美術館は「アルプ」という創文社から刊行された山の文芸誌を後世に伝えたいと地元の実業家が私費を投じて平成4年(1992)6月に開館されました。

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−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
〜〜美術館のHPから「館名の由来」〜〜
昭和33年、山の文芸誌『アルプ』が創文社から創刊されました。
串田孫一氏が代表、編集長は大洞正典氏です。
尾崎喜八、畦地梅太郎、深田久弥、内田耕作、山口耀久、三宅修、大谷一良、岡部牧夫等が中心となり、25年間に約600名の執筆者によって《アルプ時代》が創られました。
多くの読者を得ておりましたが、昭和58年、惜しまれつつ300号で終刊となりました。
『アルプ』が語り残したものを次の世までも伝えたい-----この美術館の願いです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−※『アルプ』・・・創刊号(1956年3月)〜終刊号300号(1983年2月)

館長の山崎さんは、ここ斜里町の書店で働いていたときに「アルプ」に出会い、
その後事務機器販売会社を設立した後も「アルプ」に魅せられ、
「アルプ」終巻後に「アルプ」の残した貴重な足跡や精神を何とか残したい一心で
代表の串田孫一氏に嘆願し、地域の文化振興のため私財を投じ、入館料も一切とらず、
ただ純粋にアルプの精神を引き継ぎ、新しい世代へ伝えたいという一途な思いが、
関係者の心を動かし、何とか開設にこぎ着くことができたようで、素晴らしいの一言。

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美術館は斜里町の中心部から少し外れた住宅街の一画にひっそりと佇んでいました。

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洋風な建物が白樺の木々に囲まれ、まるでドイツの郊外にでもいるような錯覚に陥ります。

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館内に足を踏み入れ、玄関のすぐ先で住所・氏名を記帳して、すぐ2階へ昇ります。

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階段や廊下にもいろいろな物が所狭しと展示されています。

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2階は、階段から時計の逆回りに、造形、和、絵画、ガラス工芸、彫刻、アルプ1、2の各部屋に分けられ、文芸誌「アルプ」に関係する人たちの作品や貴重な資料とともに、アルプ全300号が収められています。


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山の文芸誌「アルプ」。
終巻となる晩年が、私の学生時代と重なりますが、直接、手にとって見るのは初めてです。
山河の版画で描かれた表紙には見覚えがあって、昔、書店で見かけたことがあります。
静寂な室内で「アルプ」に目を通していると、たちまち時が過去へタイムスリップします。

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執筆陣には、山を愛した沢山の有名人が名を連ねています。
北海道からは画家の坂本直行が投稿していたようです。

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「アルプ」は、コース案内や記録はもちろん、広告も一切なく、執筆者の山や自然への思いを詩や随想で等綴っていて、現在とは全く異質な文化のような気がします。
サービスでいただいたちょっぴり薄いコーヒーもまた哀愁を誘います。

今でこそ毎週のように道内の山々を歩いていますが、
一番体力のあった大学時代は、兄弟から「山には絶対登るな!」と
(山岳部等に入って、事故に遭うようなことは止めろという理由から。)
念を押されていたこともあり、ハイキング程度の経験しかありません。
それでも大会や遠征であちこち行って、いろいろな山々を見る度に興味を覚えたものでした。

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「アルプ」に触れ、美術館の開設、その後の運営に尽力された方々のご苦労に触れ、
何となく安らかな気持ちになり、「北のアルプ美術館」を後にしました。
まだまだ山歩きひよっこの私ですが、山歩きの奥はまだまだ深いと実感しました。


また訪問させていただきます。
ありがとうございました。
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インド密教の影響を受けたチベット仏教を通じ、歴代中国王朝と密接な関係を保ちながら、独自の文化を育んできたチベット。
世界文化遺産に登録されたチベット自治区と河北省承徳にある、ポタラ宮をはじめとする多くの宮殿や寺院の名品123件(うち36件は、国家一級文物=日本の国宝に相当)が札幌へやってきました。

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まず札幌に先行して九州で開催された同一展の案内から。

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<九州国立博物館 公式ホームページ>

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世界的に大きな注目を浴びているけれど、日本ではまだあまりなじみのないチベット文化を紹介する展覧会が九州国立博物館で開催。
日本初公開となるチベット自治区、河北省承徳にある世界文化遺産に登録された宮殿、寺院や博物館などからの名品がやってきます。
日本の仏教図像とはちがう、チベット独特の文化、宗教観を体感できます。

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「日本とは異なる歴史を歩んだチベット文化圏」
平均標高4000mを越え、ヒマラヤ、クンルン、カラコルムなどの山脈に囲まれたチベット高原。
世界で最も高いところにあるとされている広大な地域です。
厳しい自然に従事してきました。こうした生活習慣や言語を共有し、チベット仏教や土着のボン教を信仰するチベット族が暮らすチベット文化圏は、現在のチベット自治区だけではなく、青海省、四川省、雲南省などにも広がっています。
また8世紀後半には、唐・ウイグル・アラブという強大な帝国に匹敵するほどの国力を示したこともありました。
9世紀初め、最澄や空海によって中国から漢訳経典や図像とともに日本へ伝えられた密教(インド中期密教にもとづく天台宗や真言宗など)とは異なり、10〜11世紀頃再び仏教を受け入れたチベットには、インド後期密教からの強い影響が見受けられます。
必要不可欠な存在である仏像や仏画において、チベットの仏達は独特の姿形をした尊格として立ち現れます。
日本の仏教図像と違うその姿形はとても新鮮なものとして日本人の目に映るのではないでしょうか。

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「インドと中国からもたらされた仏教」
チベットに仏教がもたらされるキッカケとなったのは2人の女性の存在でした。
チベット高原を統一したソンツェンガンポ王(581〜649)はネパールと中国から2人の妃を迎えたため、チベットに仏教が広まる端緒となったといわれています。
インドと中国の双方から仏像や経典がチベットにもたらされ、またパドマサンバヴァを初めとするインド人の密教行者がチベットへやってきてチベットの土着のボン教の神々を手なずけたとされるのも仏教伝来期のことといわれます。
この頃の様々な仏像、経典やインド出身の高僧や密教行者、そして彼らに学んだチベット人などの祖師を取り上げる章では、インド特有ののびやかなポーズをした菩薩像らが展示されています。
彫刻の美しさも必見です。

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「日本初公開ばかり、国宝級の作品が並ぶ」
チベットは仏教迫害の時期を経て、10〜11世紀頃よりふたたび仏教を受け入れはじめました。
世界遺産を含むポタラ宮、ノルブリンカ、チベット博物館を中心とするチベット自治区内の寺院や博物館から出品された珠玉の作品群からは、チベット密教美術独特の表現をみせる仏像や仏画、経典類、密教法具、チャムと呼ばれる密教舞踊会に用いられる仮面や衣装などが並びます。
ポタラ宮といっても馴染みのない人でも、歴代ダライラマの宮殿だったといえばその宮殿の位の高さが伺えます。
そんな宮殿のコレクションのなかでも、門外不出とされてきた国宝級の文物が来日した今回の展覧会。その選定には中国政府とチベット自治区が日本の専門家の要望に応えて揃えてくれたという初公開作品ばかりです。
日本とは異なる視点での世界観は作品の外観からも手に取るように伝わってきます。
日本の国宝に相当する国家・級文物36件を含む123件で、チベット文化の変遷をひも解くことができます。

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「おーなんかワクワク」そんな感じしますね。

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会場の入口に「籤引き」があって、ここから籤(くじ)を引くと自分の守り神がわかるというもの。

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籤を引くと必ず4つのうちどれかの神に当たるという単純な仕掛けなのですが、ついつい気になって自分の引いた守り神を探してしまいます。(自分が単純なのか?)
私は「勝利の女神・ペルデンラモ」でした。なかなか面白い企画です。

最初の展示が「魔女仰臥図」。
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チベットの国は、仏教の受け入れを拒否する魔女の形をしているため、その魔女の動きを封じる部分に寺を建立し、魔女を動けないようにして、チベットは仏教を受け入れ、仏教国となったというもの。

展示されている仏像は、日本の仏像とは異なり、インド的なリアルな表情と仕草で、さらに小さく精巧な造り。
弥勒菩薩はポタラでは布がかけられているようなので全身が見られるのはこの展覧会だけ。

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こんなに技術が高いとは驚きです。
一番驚いたのは「十一面千手千眼観音菩薩立像」。

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わずか50cmほどの小さな像をよくぞここまで彫り込んだものです。
仏像の手が本当に千本あるのか数えたくなりましたが、すぐ分からなくなって止めました。
見ていてとても楽しい。

なお、中国政府がチベットを侵略・弾圧しているため、本展覧会に対して、次の通り、抗議団体がいるので参考までにご紹介します。

「侵略された聖地チベット=ポタラ宮と盗まれた天空の至宝」
(→ http://www.seichi-tibet.com/

「聖地チベット・ポタラ宮と天空の至宝ポタラ宮展」は、8月23日まで開催されています。
ぜひご覧ください。

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少し前になりますが、日本三大公募展と言われる「日展」「院展」「創画展」の第一線で活躍する作家たちの作品を集めた「日本画名品100選〜遠き道はて無き精進の道程〜」が釧路市立美術館と道立釧路芸術館が初めてタッグを組んで開催されました。

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まず市立美術館の入口です。

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作品は日本画約百点(各館50点)を展示し、二つの美術館を巡って、一つの展覧会となるという面白い企画です。
次は道立美術館の入口です。

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北海道や市町村など自治体の財政悪化の影響を最も受けやすい芸術分野ですから、入館者数増を目指して小さな美術館どうし協力し企画展を開催することはとても良いことだと思います。

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芸術の分野は興味のない人にとっては、赤字を膨らますお荷物か、単にお金持ちの道楽に過ぎないと思われるかもしれません。
でも美しいものに感動し、綺麗な曲に心踊るのは人間だけに与えられた特権です。
さまざまな芸術に接することで、視野を広げ、感受性を養い(時には心を解放させ、ストレスを発散して)、自分の人間性や人生を豊かにしていくのではないでしょうか?

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(浅野均「早行寒気」/市立)
もちろん、知識があれば、さらに深く、素晴らしい感動を得ることができます。
私は、子どもの頃から、「感動する・感じる」ことを「学び・体験する」機会を多く与えることは、美意識や人間性の形成にとって非常に重要な影響を与えるのではないかと考えています。

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(西田俊英「華孔雀」/道立)
現在のように殺伐として、隣人同士がふれ合う機会が少なくなった今こそ、さまざまな芸術の世界に接する機会を与えることが必要不可欠ではないかと思っています。

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(福井爽人「北明」/市立)
前置きが長くなってしまいましたが、つまりは、多少の赤字がでても(もちろん黒字が一番よいですが)美術館を継続すべきで、能率性や経費面だけで云々するのはおかしいと○○近代美術館でのアンケートに非常に憤慨しているのです。
立派で大きな、維持費が膨大にかかる施設ではなく、身の丈にあった規模の施設で、芸術に接する機会を与えて続けてほしいと思っています。

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(高橋秀年「春の音」/道立)
ヨーロッパではどんなに小さい街でも地域に溶け込んだ美術館があり、料金も安く、ある時は教育の場となり、ある時は地域の交流の場となり、老若男女に親しまれていて羨ましいです。

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(吉川優「風神雷神之図」/市立)
小泉首相以来、日本では何でも民間に任せれば費用が安く済むという安直な風潮になっていますが、民間では当然、利益優先になって、経費を抑えるための手段を取ります。
手っ取り早いのは人件費で、職員を派遣やパートにすることです。
それが今起こっている派遣切り、パート切りの問題に関係しているのではないかと思っています。
でも人件費は職員の質の問題にも結びつく、非常に重要な問題なのです。
質の高いやる気のある職員を確保し、労働意欲を維持できる程度の人件費を保つにはある程度の不採算もやむを得ず、それこそ税金を一定程度投入しても維持していくべきではないかと私は考えます。
ウダウダ書きましたが、話題を戻します。

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(山田毅「底引きの網」/道立)
「日本画名品100選」では会場のキャパシティーが違うのにも関わらず、同数が展示された関係で、市立の方がぎゅうぎゅう詰めのイメージだったのですが、内容では市立の方に軍配。

特に第二会場は「桜」にテーマを絞った作品を展示し、圧巻でした。
日本画は大作が多いので写真と実物では全くイメージが異なります。
もちろん実物の方がスケールが大きく、圧倒的です。
今回の展覧会で一押しはパンフにもなった梅原幸雄「花筏」(はないかだ)。

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桜の木の向こうには川があり、桜吹雪が川で筏のように静かに流れています。
近寄ってみると非常に繊細で素晴らしい作品です。
この展示室にある作品はどれも素敵でした。

道立の方は同じ日本画でも現代的な絵画が多かったような気がします。

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(中町力「闘牛場の見える街」/道立)
また今回は視覚に障害のある方も絵の鑑賞会を楽しめるよう絵画を立体化させ、触れることができる模型が両館に置かれていました。もちろん子ども大人も触れることができます。
これはいい試みですね。

是非、また二館でいろいろ企画して、道東の芸術を盛り上げてほしいです。

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