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行こう行こうと思っていながら願いが叶わず、最終日近くになり、やっと行くことができました。 画家を目指しながら、版画に出会ったことにより、木版画に夢中になり、世界的に高い評価を受けている日本が誇る版画家「棟方志功」。 版画のことはまったく無知ですが、決して上手ではないけれど、荒々しく、不思議なエネルギーに満ちた独創的な「画風」(というのかな?)はなぜか心惹かれます。 道南にいた頃、施設の子ども達を引率し、青森にある棟方志功記念館を幾度が訪れる機会があり、たぶん何度も同じ絵を見ているのですが、見る度に新鮮な出会いを感じることができます。 今回も「釈迦十大弟子(しゃかじゅうだいでし)」、「東北経鬼門譜(とうほくきょうきもんふ)」など、代表作約40点を展示されていました。 会場では棟方志功の制作風景などのドキュメントVTRが流され、ポスターにも使用されている、版木に額がつきそうなくらいにぎりぎりまで顔を近づけて無心に彫り続ける彼の姿は、鬼気迫るものがありました。 見終わった後は、しばらく言葉がでませんでした。 しっかりエネルギーをもらいました。 なかなかよい展覧会でした。 ありがとう。 |
芸術
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少し前になりますが「ピカソ展」に行ってきました。 これまでも国内で「ピカソ展」は数多く開催されてきましたが、今回の展覧会がたぶん日本史上最大規模だったのではないでしょうか。 それは、フランス・パリのピカソ美術館が2009年から2011年まで大規模な改修工事を行うため閉館し、大量の作品が貸し出されためです。 このピカソ美術館はパリのわかりにくい場所にありますが、200点以上の絵画に加え、彫刻、デッサンや版画等など膨大な作品を所蔵し、所狭しとびっしり展示されているすごい美術館です。 スペイン・バルセロナのピカソ美術館より好きかなあ。 多作であったピカソが自分で自分の作品を数多く所蔵していたため、亡くなった後に、遺族が相続税としてこれらの作品を物納したからだそうです。 この相続税の物納制度はピカソが亡くなる直前に始まったそうですから、まさにピカソの作品を海外流出や散逸から守ったミラクルかもしれません。 今回は、スペインやアブダビでの展覧会を経て、やっと国立新美術館とサントリー美術館へやってきました。 特別にピカソが好きなわけではありませんが、パリのピカソ美術館の作品がやって来るとあっては観に行かない訳にはいきません。 しかし、サントリー美術館での展示数は約60点。これに対し国立新美術館では約170点。あの広い国立新美術館ですから、ここ1か所で何とか開催できたのではないかと疑問です。だって鑑賞費用だった単純に倍ですよ。(多少の割引がありましたが....) とぶつぶつ言いながらも欲張って2館とも見てしまいました。 事前に多くの方の意見を参考に、サントリー美術館→国立新美術館という順番です。 ポスターに使用されているのはピカソが若い頃の「自画像」。 随分と老け顔のような表情ですが、本当は若いのです。 会場は、(1)初期〜青の時代、(2)キュビズム時代の周辺、(3)新古典主義時代からシュルレアリズムへ、(4)ミノタウロスと牡牛、(5)戦中から戦後、そして晩年、というように5つのセクションに分けられて展示されていました。 気になったのは、最初の展示作品の「カザジュマスの死」 親友だったバルセロナの画家カザジュマスの自殺によりピカソは青の時代へ突入してしまいました。その後に描かれたのがポスターの「自画像」のようです。 そしてもう一枚「若い画家」 これはピカソが亡くなる前年に描いたもの。 やはり日本ではピカソは大人気。待ち時間が約30分ありました。 お次は、国立新美術館。 約170点もの作品がどーんと存在感を感じさせます。 ピカソ初期の青の時代の作品から晩年まで時系列的に展示されていて、ピカソ作品の変遷ぶりをその目で確かめることができます。 こちらもとても混んでいますが広いので待ち時間はなしです。 展示室は8つに区切られ、時代順に展示され、恋多きピカソと関係のあった女性たちも一緒に。 ピカソの作品は時代によって360度画風が異なりますので、時代によって好き嫌いがでてきます。 私が好きなのは何といっても落ち着いた感のある、初期の「青の時代」。 最初にあるのが青い「ラ・セレスティーナ」 少し不気味ですがいい絵です。 3つめのセクションからキュビズムの時代へ突入します。 セクション5にあった「接吻」。アクロバットでかなりすごいです。 セクション6では同時期に暮らした二人の女性像を対で展示してました。 「ドラ・マールの肖像」と「マリー=テレーズの肖像」 セクション7ではドラ・マールがモデルの「泣く女」 そして彼女が撮影した「ゲルニカ」の制作風景。 最期のセクション8にはピカソ最晩年の作品です。 「朝鮮の虐殺」これもショッキングです。 図録は2館共通でした。 二つ続けて見たせいか、見終わった後はさすがに全身にどっしりと疲労感が襲いかかりました。 喫茶コーナーは注文カウンターに長蛇の列ができ大繁盛。 座る場所もなかなか確保できず、ビールの泡がなくなっていました。 |
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フェルメールの作品がなんと7点も一挙にやってきました。 フェルメール(1632-1675)は、オランダのデルフトという小さな都市の画家。 彼の作品で現存しているのはわずか三十数点。 この作品の少なさと、光が注ぐような独特の美しさから日本でも非常に人気のある画家です。 フェルメールの作品は展覧会へ出品されても1つか2つがせいぜい。 以前に大阪で4点来日したことがあるだけで、こんなに一挙に来日するのはまさにミラクルです。 さらにフェルメールに加え、ピーテル・デ・ホーホなどのデルフトの巨匠の作品も合わせて、38点も一堂に集うことは、本国オランダにおいても滅多にないと思います。 フェルメールの作品は以下のとおりです。 (1)「マリアとマルタの家のキリスト」(スコットランド・ナショナル・ギャラリー蔵) 以外と大きく、珍しい宗教画です。 (2)「ディアナとニンフたち」(マウリッツハイス王立美術館蔵) 洗浄され、きれいになって再来日しました。 (3)「小路」(アムステルダム国立美術館) 小さいですが、なかなか素晴らしい作品。 今回楽しみにしていた作品です。 本当に細かく精密に描かれています。 デルフトに是非行ってみたいですね。 (4)「ワイングラスを持つ娘」(アントン・ウルリッヒ美術館蔵) 娘さんの大胆不敵な笑顔と男の嫌らしそうな笑顔が対照的です。 (5)「リュートを調弦する女」(メトロポリタン美術館蔵) ニューヨークで見ているので再会です。 黄色いふあふわ服の一枚です。(でも実はあまり好きにはなれない作品かも) (6)「手紙を書く婦人と召使い」(アイルランド・ナショナル・ギャラリー蔵) 「絵画芸術」が出品中止となり、この作品に変更となりました。 私にとってこの方がよかったです。初めての出会いですから。 フェルメールの作品としては晩年のもの。 これまでとは少し違います。 この作品はこれまで二度の盗難の憂き目に遭い、無事戻った作品です。 (7)「ヴァージナルの前に座る若い女」(個人蔵) 数年前にオークションで落札された最も新しくちょっと怪しいフェルメール。 この作品をフェルメールでないと主張する専門家もいます。 展覧会開始当初は大混雑で、数時間待ちもあったようですが 運が良かったのか40分の待ち時間ですみました。 作品も顔を近づけてみれたので大満足です。 今回で出会えてない作品は残り10点ほどとなりましたが、完全制覇はいつになるやら。 |
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「ヴィルヘルム・ハンマースホイ」 何やら舌を噛みそうで、いいにくい名前だけど日本でほとんど知られていないデンマークの画家。 デンマークのフェルメールとも言われているヨーロッパではとても有名です。 今年の夏、ロンドンで開催され、大人気を博した展覧会が日本にもやってきました。(9/30〜12/7) ロンドンの展覧会では年代順に作品が並べられ、風景画も人物画もまぜこぜに展示されたのでわかりにくかったらしいのですが、日本では、風景、肖像、人のいる室内、誰もいない室内、同時代のデンマーク美術というようにテーマ別に展示しているので大変観やすく工夫されていました。 イメージはまさに「静寂」。 見ていても音が何一つ聞こえてこない不思議な作品ばかりです。 こんな抒情性のある作品を描く画家がいたことは非常に驚きです。 代表的な作品は「背を向けた若い女性のいる室内」という今回の展覧会ポスター使用された作品。 妻のイーダさんの後ろ姿を書いたものですが、彼はこのような作品を何枚も、それも自宅のあちこちで描いています。 もう一つは「室内、ストランゲーゼ30番地」。 よく見るとピアノの脚が少なく、中央のテーブルの影一方向ではなくというように、なかなか不思議な感じです。 最終展示の「同時代のデンマーク美術」を見ると、ハンマースホイが友人とともに出展したコペンハーゲン王立美術館アカデミー展で、彼だけが落選したのが何となく理解できます。 彼以外は色調もよく、受けそうな作品となっています。 ハンマースホイは当初からそのような作品を描くことができず、自分の芸術的感覚に基づいて描いていたのだと思います。 「ピアノを弾くイーダのいる室内」は国立西洋美術館が今年購入した一枚で、これがきっかけでこの展覧会が開催されたとも言われています。フェルメールとの共通点もあるかも。 「静か」も度が過ぎると「暗く」なってしましますが、それほど暗く感じません。 派手さこそ全然ありませんが、見終わると何か心がすっと静まったような感覚を覚えました。 同時期にピカソやフェルメールなどの人気展覧会が開催されていたせいか、思ったほど混雑もせずゆっくり鑑賞できました。 |
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行ってきました。古代文明トラキア展。 主催したHTBによると、 『「考古学上の大発見」として、ナショナルジオグラフィックなど世界中のジャーナリズムが注目している「トラキア文明」の古代宝物の数々約90点が、日本初公開で、ブルガリア国外で展示されるのも初めてのものばかりと云う画期的な展覧会です。世界最古の金製品が発見されたブルガリアの地に栄えた古代トラキア文明の軌跡を検証する「文明の十字路」。21世紀の大発見とも言える「トラキア王の黄金のマスク」を始めとする近年の発掘成果を紹介する「封印された文明の謎」。そして、美しい金銀製の作品を通して古代トラキア文明の栄華に触れる「黄金の秘宝」の3つの章から構成される展覧会は、北海道民の知的好奇心に応える一大文化貢献事業となることでしょう。』 と、美辞麗句を駆使して絶賛しています。 勇敢な騎馬戦士としてトロイ伝説にも登場したトラキア人とは、現在のブルガリアを中心とした地域で暮らしていた人々です。 交通の要所だったせいか、ギリシア、ペルシアなどさまざまな文明が交じり合っているのがわかります。しかしこんなに大量の金が当時発掘されていたなんで信じられません。今ではその後に支配されたローマ人に掘り尽くされ、わずかに採掘されるだけだそうです。 実際、細かな細工やその模様の美しさに釘付けになります。 目玉はやはりポスターやチケットなどにも使用された「トラキア王の黄金のマスク」でしょうか。金が本当に贅沢に使われています。 マスクや鎧などから判断すると、当時のトラキア人は頭が小さく、体もそれほど大きくなかったようです。 私じゃマスクから顔がはみ出ること間違いない! また、このマスクは「バラの谷」で発見されたことから、カネボウ化粧品がこの「バラの谷」で栽培されたバラに独自の成分を加えて調香したオリジナルの「バラの香り」を「バラの谷」出土品の展示スペースで演出しており、マスク周りにはバラのよい香りが漂っていました。 入場時に香りのついた「におい紙」をもらえますので、常にいいにおいが漂っていますが。 マスクのほか、黄金の月桂冠、黄金指輪、そして酒杯などの銀製品、大理石の像、青銅品など結構見応えがあります。是非みてほしいです。 札幌から始まって全国で7か所で開催されますので見逃さない方がいいですよ。 |





