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タンパベイ・デビルレイズの野茂英雄選手が200勝利を挙げた。おめでとうございます。アメリカに来てからも7チームも渡り歩きながも、右腕一つで寡黙に勝ち星を重ねてきた姿には、賞賛の言葉もありません。いくつものチームを首になりながらも、怪我を克服しながた、自分の力を信じて、いつもマイペースでトレーニングをし、実績を残している彼を尊敬します。
198勝目をヤンキースタジアムに見に行った。速球に往年の威力はなく無いながらも、以前のように力でねじ伏せる、フォークできりきりまいさせるのではなく、バッターの打ち気をのらりくらりを交わすようなピッチングで、強力なヤンキース打線を抑えた。しかもあのランディージョンソンに投げ勝った上で。生で見る野茂選手の雄姿に感動した。
個人的に野茂選手をすごく尊敬している。個人的な思い出になるが、僕は大学を卒業した1995年に始めてオーストラリアに行き、シドニー大学クリケットクラブという名門クリケットクラブに入り、日本から来たわけのわからない奴として6軍でもまれていた。同じ年に野茂選手はアメリカに渡り、大活躍をしていた。今みたいにインターネットが普及していないことで、たまに読む日本の新聞で野茂選手の活躍を読むたびに、自分もがんばろうと思った。
シドニーで5年間3つのクラブでクリケットをした後、再び日本に帰ってきたとき、成田空港の到着ロビーのテレビで、6チーム目のデトロイトタイガースに移籍した野茂選手の特集を見た。スプリングキャンプ中で確かマイナー契約だった。自分も日本で仕事もクリケットもがんばるぞ、とまた思った。
こっちのメディアの野茂選手の対する評価は厳しい。峠を過ぎた過去の名選手扱いで、若手のピッチャーしかいないデビルレイズだから彼は先発ローテに入れている、というのが一般的な評価である。200勝達成をめどにこのまま引退する、なぜまだ現役を続けているのか、くらい厳しい口調の時も少なくない。でも今年はこれまで4勝6敗と負けが先行しているとはいえ、リーグでダントツ最下位のチームで打線の援護が無い中でやっているのだから立派だと思う。強いチームであれば7勝くらいはしているはず。
でも、彼のコメントを聞いて時々こう思うことがある。彼自身はまわりがどう彼を評価しようと、野球をできることが幸せいっぱいなのではないかと。そうでないと、これだけいろいろなチームを首になりながら「いいチームに恵まれてやってこれたので200勝することができた。チームメートに感謝しています」なんて言えないと思う。40歳くらいになって、もちろんまだメジャーリーグで投げていてほしいけど、そうでなくてもマイナーリーグとか日本の地方のリーグとかで今と変わらず黙々と投げ続けていて野球を楽しんでいるんだろうな、この人は。まだまだそういう野茂選手の雄姿を見たいなと思う。
彼は来週もまたヤンキースタジアムにやってくる。楽しみ。
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