|
本日は、伊達が遺した詩の中から『心に綴った日記』を再掲します。
私が特に好きな詩の中の一篇です。
『 心に綴った日記 』
大切な人に何か伝えたいと思うとき
言葉あふれ出してどうにもならないのが
一つの真実だとしたら
次第に無口になっていくのも
一つの真実なのかもしれない
もしも心の奥底から沸き起こる
真実の声だけを伝えられるのなら
もう言葉なんて要らない
言語学者の誰一人として解明できなかったのは
この世界の言葉になんか一度も成りえなかった
美しい魂の声なのだから
二人を繋ぎ止める言葉をもう全て使い果たして
その腕に抱いたはずのぬくもりさえも
消えてしまいそうなときは
この天空を見上げ 瞳を閉じ悲しいだけの世界を消す
そして あの日 同じ青の下で
二人で心に綴った日記を
そっと開いてみたい
もしもそこに あの時の涙が滲んで
しわになり読めない文字があったなら
それこそ いま歩き出す二人への はなむけの言葉
陽が落ちて 星が輝くように
雨が止み 虹が架かるように
喜びも悲しみも みんないつかは美しく輝く
思い出と呼ぶには軽すぎる深い想いもまた・・・
人は日々 螺旋状に成長するという
地球が一回転する間に 僕らもひと周りして
昨日よりほんの少しでも上にいたなら それでいい
その時に感じる想いを 余韻を
今日も心の日記に綴ろう
美しい余韻だけを残せたなら それでいいから
夕陽が 消えるように
シャボン玉が はじけるように
母の背で聞いた 懐かしい歌のように
長い夢から 覚めたように
散りゆく花のように
心の日記に綴られた もう読めない文字のように
(作詩の時期不明)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
|