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文学

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HIDETO.K的「文学」書評、作家・作品紹介。
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好きな作家の書籍をオリジナル(初版本)でコレクションしてゆくというのは、「時間」と「労力」と「経済力」が必要な茨の道です.....

私も、澁澤龍彦のコレクションに関しましては、大学生時代から最近まで、神保町、早稲田、本郷をはじめ都内の「幻想文学」系図書を扱っている古書店を虱潰しにあたり、東京以外の古書店に関しましてはWEBの「日本の古本屋」「スーパー源氏」etc.で渉猟してまいりました.....経済的にどんなに苦しくても、"探してた本"をつい買ってしまうのが、コレクターの悲しい性であり、愉しみでもあります。
私はだいたい下記のような感じで、「澁澤コレクター道」を辿っていったのですが、まだまだといったところです.....ランクでいうと(5)の部分でしょうか...
本blog読者の皆さんは、どのランクにいらっしゃいますか?

◇「THE澁澤龍彦コレクターの道」◇

■ランク(1):「河出文庫」等で、ふと澁澤龍彦を知り、急速に"ハマる"。

                ↓

■ランク(2):「現代思潮社」、各社翻訳ものにも手をのばす。
    
●澁澤龍彦個人にも興味を持ち、『新潮日本文学アルバム54 澁澤龍彦』(新潮社)、『別冊新評 澁澤龍彦の世界』(新評社)、『ユリイカ〜総特集 澁澤龍彦〜』昭和63年6月臨時増刊号(青土社)及び「ユリイカ」特集号、『澁澤龍彦考』巌谷國士(河出書房新社):『澁澤龍彦を語る』巌谷國士、種村季弘、出口裕弘、松山俊太郎(河出書房新社)、別冊太陽『澁澤龍彦の世界』、『澁澤龍彦の驚異の部屋』(共に平凡社)、別冊幻想文学『澁澤龍彦スペシャル1・2』(幻想文学出版局)etc.で「澁澤龍彦」のプロフィール、作品を入念に辿る。

                ↓

■ランク(3):「澁澤龍彦」の全作品(仕事)を把握すべく、それぞれ大枚6〜8万円を支出して『澁澤龍彦全集』(全24巻)、『澁澤龍彦翻訳全集』(全16巻)(河出書房新社)を購入。
さらに、叢書のヴァージョン違い制覇の欲望にも火がつき、『サド選集』澁澤龍彦(全6巻)(桃源社)、『澁澤龍彦集成』澁澤龍彦(全7巻)(桃源社)、『ビブリオテカ澁澤龍彦』澁澤龍彦(全6巻)(白水社)にも手をのばす。

●関係の深い、三島由紀夫、ジョルジュ・バタイユ、A.P.マンディアルグ、種村季弘、薔薇十字社、牧神社、青土社にもハマりだす。

                ↓

■ランク(4):「桃源社」の初版本蒐集に脚を踏みいれる。
とりあえず、、『黒魔術の手帖』、『毒薬の手帖』、『秘密結社の手帖』の手帖3部作、
『異端の肖像』、『世界悪女物語』(以上、桃源社)あたりから。

                ↓

■ランク(5):よりレアな方向へ、【第一段階】。稀観本をリスト・アップしはじめる。
『血と薔薇』(全4巻)(天声出版)(オリジナル)、
『さかしま』(桃源社)(オリジナル皮装本)、
『貝殻と頭蓋骨』(桃源社)、
『夢のある部屋』(桃源社)、
『かも猟』(ユーゴー・クラウス)(小牧近江と共訳)(村山書店)、
『解剖学者ドン・ベサリウス』【限定200部】【著者本50部】(ペトリュス・ボレル)(しなの豆本の会) etc.

●「桃源社」の初版本も入手済みの初版本を売却し、著者署名本へ買い替える。

                ↓

■ランク(6):かなりレアな方向へ、【第二段階】。
                
『大またびらき』(ジャン・コクトー)(白水社)、
『恋の駆引』(マルキ・ド・サド)(河出書房)、
『エロチシズム』(ロベール・デスノス)(書肆ユリイカ)、etc.

                ↓

■ランク(7):相当レアな方向へ、【第三段階】。(総額500万円〜コース)

●いわゆる、「著者献呈(限定)(豪華)本」(シリアルNo.入りだったりします...)に脚を踏みいれる。
『エムペドクレス』(マルセル・シュオブ)【限定195部】(プレス・ビブリオマーヌ)(1966)、 
『狂王』【限定275部】「総皮装」「局紙装」「三方金」3種有(プレス・ビブリオマーヌ)(1966)、 
『異端の肖像』【限定40部】「夫婦函」(桃源社)(1967)、
『洋酒マメ天国29 NUDEのカクテル』(サントリー)(1968)、
『美神の館』【限定50部】「総皮装」(桃源社)(1968)、
『妖人奇人館』【限定5部】なんと「蛇皮装」(桃源社)(1971)、
『私の処女解体』【限定45部】(書肆科野)(1976)、
『マドンナの真珠』【限定185部】【著者本20部】(池田満寿夫銅版画)(立風書房)(1976)、
『城の中のイギリス人』【限定200部】【著者本30部】(米倉斉加年銅版画)(A.P.マンディアルグ)(白水社)(1982)、etc.

               ↓

■ランク(8):究極の「肉筆原稿」へ、【最終段階】。(青天井)

●澁澤龍彦独特の"カーヴ"を描いた文字.....

●それぞれの、ランクでの澁澤龍彦関連書籍の「品揃え」が素晴らしい古書店は、ほぼ全部把握しておりますが、全く「幻想文学臭のない」普通の学術書系の古書店のお店の片隅にこっそりとコーナーがあったりするから面白いです.....古書探求はやめられません(笑)

画像は、『さかしま』J.K.ユイスマンス/澁澤龍彦訳(桃源社)(初版本:昭和37年8月15日発行)(初回豪華限定/背緑革装)です。

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今回は堂本正樹氏の回想及び『血と薔薇』1〜4号の「背表紙」画像を取り上げてみました。

『澁澤龍彦スペシャル 1 シブサワ・クロニクル』(幻想文学出版局)の「『血と薔薇』の時代」から、『血と薔薇』設立当時における澁澤氏に関する堂本正樹氏の回想部分を抜粋してご紹介しておきます。

"三島由紀夫氏とも前々からの付き合いだったが、その三島氏がお正月、川端康成・林房雄両氏の宅にお年始に行った帰りに、澁澤氏の二階を訪れる。
そこで鎌倉まで乗って来たハイヤーを返す三島氏。気楽に腰を据える姿勢がここにも現れている。三島・澁澤両氏を中心に集った悪童達の大騒ぎは、当時の我らの楽しい、特権的な年頭の行事と成っていたのだ。
・・・・・この沸騰の中から、一冊の雑誌が必然的に生まれでる。
昭和四十三年十一月である。
(途中省略)『男色演劇史』を連載させて貰った私は、残念ながらこの時モデルのお声が掛からず、口惜しい思いをした。(注 1)それで後に、この雑誌の出版元「天声出版」の発展した会社「薔薇十字社」から一冊にして貰った時、白いトレンチコートを着て、レールの上でピストルに撃たれて死ぬ刑事ドラマ張りの場面を「若者ポートレート」として撮り、せめてもの心やりとしたのである。"
(堂本正樹)

(注 1)『血と薔薇 1』の巻頭を飾った「特集1 男の死 LES MORTS MASCULINES」(P1〜)のグラビアのこと

それから、堂本正樹氏は三島由紀夫氏の映画『憂国』、舞台(『熊野・葵上』、『三原色』)の演出家としても知られております。

最後に『憂国』のプレス・シートから主なスタッフetc.を抜粋しておきます。

『憂国』

配給=ATG1966年4月12日 
東宝=ATG共同配給 1966年6月15日
製作 1965年
28分 白黒
製作:三島由紀夫
製作並びにプロダクション・マネージャー:藤井浩明
監督:三島由紀夫
演出:堂本正樹
脚色:三島由紀夫
原作:三島由紀夫
撮影:渡辺公夫
美術:三島由紀夫
メーキャップ・アーティスト:工藤貞夫 
配役 武山信二中尉:三島由紀夫
   その妻 麗子:鶴岡淑子

画像は、『男色演劇史』堂本正樹(薔薇十字社)(初版本:昭和45年4月1日)です。

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今回は、Vol.0019:『血と薔薇 3』第三号(澁澤龍彦責任編集)(天声出版)に続き、事実上「最終巻」となってしまった『血と薔薇 4』第四号(本号のみ平岡正明責任編集)(天声出版)をご紹介いたします。

神彰(じんあきら)氏から『血と薔薇 4』第四号の編集を任された平岡正明氏は、『ユリイカ』のなかで下記のように回想しています。

"『血と薔薇』は三号までが澁澤龍彦の編集であり、敗戦処理号のかたちとなった四号の編集者が俺だった。その旨を挨拶に行ったとき、澁澤龍彦はこう言った。
 
− きみが損するよ。神彰には金がない。

俺は、ひきうけてから事情がわかったが、こちらもひっこみがつかなくなった、やらせてもらいますと答えたように記憶している。
場所は北鎌倉の彼の家だった。書斎の籐椅子にすわり、つむぎの和服を着て、背後の壁には『英名二十八衆句』中、大蘇芳年の「稲田九蔵新助」(女を鮟鱇の吊し斬りにしている絵)がかかっていたような気がするが、それは以前に訪れた滑川わきの家と記憶がまざりあっているかもしれない。
彼を肝甕の如しと評したのは三島由紀夫だったと思う。この評言はサド裁判時の度胸のよさにてらして世人を納得させるものがあるが、そのほかに、ごく日常的な場面での澁澤龍彦の気腑のよさをさしているのではないかとも思っている。ただその種の澁澤龍彦伝説は住む世界を異にしたので俺は知らない。俺に言えることは、『血と薔薇』ひきつぎの時点で会った澁澤龍彦に侠客の風格を感じたということである。"
(平岡正明)

「澁澤龍彦の侠 ■雑誌『血と薔薇』とその後」
『ユリイカ〜総特集 澁澤龍彦〜』昭和63年6月臨時増刊号(青土社)所収

さて、最終巻コンテンツは以下のとおり。

特集=生きているマゾヒズム

マゾヒストの精神病理                 伊野 浩 P 20
いそぎんちゃくの思想−菊屋橋101号ノート       平岡正明 P 30
鬼胎誕生−A・チマサヲの出産記による交感価値の測定  足立正生 P 38
    (スクリーン)
切り裂かれた銀幕−映画におけるサド・マゾ幻想     佐藤重臣 P 47
ファンタジー
ガラスのヴァギナ 唐 十郎 P 67

カラーオフセット・子宮幻想 カメラ・吉岡康弘 P 3

ブラック・ポルノグラフィー家畜人ヤプー 沼 正三 P205
原理としてのマゾヒズム−<家畜人ヤプー>の考察    安東 泉 P274

エッセイ・日本の天上界 稲垣足穂 P 82

グラビア/まだとむらいの序の口 カメラ・吉岡康弘 P197

詩・みごとな新世界 田村隆一 P 78

小説『少女地獄』より 火星の女 夢野久作 P 93

<薔薇画廊>ハンス・ベルメール 解説 ・桑原住雄 P153

責め絵/英名二十八衆句         浮世絵提供・山本 孝 P 93

小説 美女破壊工房                 平岡正明 P162

悪魔儀礼と黒ミサ 吉田八岑 P 80
黄泉からのオルグ/M・モンロー解裂 木下成人 P186

血と薔薇 次号予告

表紙・イメージティレクション=粟津潔 木下太郎   カット=山本美智代 小笠原正勝
イラストレーション=渋川育由 中村宏 西部亮一 宮下芳子 橋本修

画像は、平岡正明責任編集『血と薔薇 4』第四号(天声出版)(昭和44年6月1日発行)です。

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『新潮日本文学アルバム54 澁澤龍彦』(新潮社)の「評伝 澁澤龍彦」の第3章(P50)"『血と薔薇』の時代"(昭和41年〜昭和45年)で披露されている種村季弘氏のコメントからの抜粋を続けます。

"三島の死、それに先立つ澄子前夫人との離婚と『血と薔薇』終刊が、あたかも一つの季節を終わらせたかのようである。宴の後の静けさのようなものが足音を殺してひたひたとやってくる。『血と薔薇』時代にあれほどしきりだった友人たちとの往来もふっつりと絶え、龍子夫人とともにたまさかの国内外の旅に出るほかは、ほとんど北鎌倉に閉じこもりきりになる。

最後の大花火が打ち上げられた後のように、『血と薔薇』時代の友人たちもそれぞれが散りぢりに古巣へ帰った。矢牧一宏は数年後に他界する。加藤郁乎はほとんど筆を折って宗教団体に亡命してしまう。土方巽もどこかへ雲隠れしてしまった。石井恭ニの現代思潮社は、長い社内争議の後で事実上の開店休業状態に追い込まれる。60年代の極端な充血の後で一挙に放血をしたかのように、すみやかに衰弱と頽廃が忍び寄ってくる。"
(種村季弘)

当時『血と薔薇』の編集チーフであり、『血と薔薇』解散後は優良な幻想文学を次々に世に送りだす出版社として著明だった元「薔薇十字社社主」、「出帆社社主」であった内藤三津子氏。『澁澤龍彦スペシャル 1 シブサワ・クロニクル』(幻想文学出版局)の「華やかな宴の日々 『血と薔薇』から薔薇十字社へ」(内藤三津子)から、「薔薇十字社」設立当時における澁澤氏の回想部分を抜粋してご紹介しておきます。

"とにかく私がつくりたい本をつくる−それだけが編集方針で、まず『血と薔薇』のときに連載をお願いして、そのままちゅうぶらりんになってしまった方々のものは、やはり責任上お声をかけまして、"ぜひ内藤さんのところから出しましょう"と言ってくださった堂本正樹さんの『男色演劇史』とか、塚本邦雄さんの『悦楽園園丁辞典』、種村季弘さんの『吸血鬼幻想』などをやらせていただきました。それから、加藤郁乎さんの『膣内学』。もちろん澁澤さんにもいろいろとお願いして、たくさん本を出させていただきました。まずコクトーの『ポトマック』を頂戴して、それからシュペイヴィエルの『ひとさらい』を出して、『黄金時代』という評論を一つ入れて、トポールの『マゾヒストたち』もやりました。そのほかにも澁澤さんには薔薇十字社のブレーン的存在として、私が何かいい本ないかしらと思っていると、どこどこにこういう本があるはずだ、とか、こういう翻訳が出来あがっているのに、本になっていないはずだなんていう情報を教えていただいたりしました。それから『大坪砂男全集』の編集委員にも加わっていただきましたし、そういう形でしばしば引っ張り出して、まさにおんぶにだっこという感じでした。"
(内藤三津子)

さて、コンテンツは以下のとおり。

タイトル:『血と薔薇 3』 エロティシズムと残酷の綜合研究誌
表紙 彫刻家の肖像 ブロンズィーノ1550

血と薔薇宣言                  P22

カラー&グラビア

制服の処女         カメラ 篠山紀信 P1
Image Director 堀内 誠一
モデル     アンジェラ浅丘・麿赤児・芦川羊子他
1:アマゾーヌ 2:ジャンヌ・ダルク 3:小間使 4:女兵士 5:奴隷 6:看護婦 7:女学生 8:未来の制服1 9:未来の制服2

特集

愛の思想
カラー口絵−ブロンズィーノ/ポントルモ他

フーリエ、情念、愛         巖谷國士 P25                 
あさましき香 川村二郎 P30                       
浪曼的悪魔        久野 昭 P38               
哄笑から残酷物語まで
ルネサンスのエロティシズム 杉浦明平 P44     
愛の神秘思想
ヤコブ・ベーメの場合 南原 實 P52             
漢語の「愛」について
インドにおける愛の思想序説1 松山俊太郎 P60

エッセイ

痔の記憶 或いは「新つれづれ草」 稲垣足穂 P114
魔女の斧 
中世ヨーロッパの異端糺問を巡って 村田経和 P124
バビロンの架空庭園 
−失われし庭を求めて−       澁澤龍彦 P157
愛しのペニスよ、さようなら     野坂昭如 P68
絵本 變身         
フランツ・カフカ作 フランコ・ジェンティリーニ P81
解説・巨大な毒虫のいる生活 倉橋由美子 P96

血と薔薇コレクション
ピエール・モリニエ
Collection "Le Sang et la Rose" Pierre Molinier 
  
解説・夢魔の画家 澁澤龍彦 P72

le museum jaune
MANIERISME
マニエリスムの倒錯     種村季弘 P141

悦楽園園丁辞典 3         塚本邦雄 P104   
男色演劇史 3 堂本正樹 P97 
わがカーマスートラ   
第2章 愛の試験 高橋睦郎 P110 
斜めになった狭い道を歩いていくと
ボールドウィンのことから、
「ゲイ・ワールド」という最近の同性愛研究書へ    
                 植草甚一  P221 

グラビア

楽屋 SCOPTOPHILIA    カメラ 東松照明  P201 
演  麿赤児・小林ダダ          

小説
ルツィドール ホーフマンスタール/高橋英夫訳 P182 
賢女テレーズ 作者不詳/生田耕作訳 P174


大陸横断列車内のわが性的経験    田村隆一 P66
連載
ド・ブランヴィリエ侯爵夫人 1  
−澁澤龍彦氏に−          中田耕治 P132
 
膣内楽 連載(三)    加藤郁乎 P194
八重霞 連載(三)    武智鉄二 P209

血と薔薇次号予告 P232

カット=野中ユリ・水野卓史
題字=堀内誠一

*なお第3号では都合により「イギリス人」を休載しました

画像は、澁澤龍彦責任編集『血と薔薇 3』第三号(天声出版)(昭和44年3月1日発行)です。

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『血と薔薇』宣言.....。

その容赦のないアフォリズムに満ちた文体は『ツァラストラはかく語りき』(ニーチェ)を連想させます。

戦後の我が国のエロティシズムの方向付けをした「澁澤龍彦氏」+「三島由起夫氏」創造によるデカダンス聖書といえましょう。

それから、各巻「表1」に論考のカテゴリーとして以下の項目が謳われています。

*エロティシズム
*ホモセクシャル
*サディズム
*マゾヒズム
*フェティシズム
*ナルシシズム
*幼児愛
*魔術
*オカルティズム
*ブラック・ユーモア
*コンプレックス
*心理学
(こららのコンテンツのほとんどが単一の特集として、『ユリイカ』、『現代思想』(共に青土社)で掘り下げられています。)

さて、Vol.0017:『血と薔薇 1』創刊第一号に続き、『新潮日本文学アルバム54 澁澤龍彦』(新潮社)の「評伝 澁澤龍彦」の第3章(P50)"『血と薔薇』の時代"(昭和41年〜昭和45年)で披露されている種村季弘氏の回想による、『血と薔薇』設立秘話をご紹介しましょう。

"新宿の飲み屋と北鎌倉の酒席で冗談半分にブチ上げた話が、いつのまにかひとり歩きしてしまったような趣がないでもない。といって、やるからにはぶざまな真似はできない。「日本読書新聞」に「血と薔薇」宣言が発表された。そうかと思うと、突如として「黒ミサ・パーティー潜入記」といった週刊誌記事が出たりした。「澁澤龍彦氏がニワトリの首にナイフをあてがうと、その下の祭壇ベッドに横たわっていた全裸に近い女性が、かすかに呻きはじめた。モンテスパン夫人に心酔するこの女優は新劇の女優だ」云々。「湘南の屋敷で異端の儀式」とセンセーショナリズムで煽りたてたものの、ありようはグラヴィアページの撮影風景だったのである。
いずれもささやかな客寄せである。宣伝のためなら致し方なしとテレビにも出た。たしか吸血鬼映画の番組で、私もご相伴にあずかり、出演前にはやくも二人ともべろべろになって、何をしゃべったかいまだに思い出せない。"
(種村季弘)

さて、コンテンツは以下のとおり。

タイトル:『血と薔薇 2』 エロティシズムと残酷の綜合研究誌
表紙 模クリシー美術館蔵貞操帯 カメラ 立木義浩

■血と薔薇宣言                        

グラビア

鍵のかかる女    カメラ 立木義浩 P1
貞操帯制作 ドイ・ノリコ/岩崎とよ子
モデル     李礼仙/芦川羊子/福島晶子/鶴岡政男

エッセイ

悪魔のエロトギア 西欧美術史の背景 澁澤龍彦 P16
聖道門への憧れ           稲垣足穂 P24
悪場所の秘儀 廣末 保 P170
ポーノグラフィーの美学
スティーヴン・マーカスの<ポーノトピア>をめぐって 中田耕治 P66

カラー口絵

英泉 P157

英泉えがく艶画のサドマゾヒズム  高橋 鐡 P161

特集フェティシズム

毛皮を着たヴィーナス カメラ 石元泰博 P73
シンデレラの靴         種村季弘 P81
レチフと靴フェティシズム 生田耕作 P88

血と薔薇コレクション
クロヴィス・トルイユ P40
Collection "Le Sang et la Rose" Clovis Trouille 

競作カラーオフセット
未来のイヴ    L'Eve future
司修・谷川晃一・落合茂・中村宏 P121
殺人機械 P129
池田龍雄・長新太・中村宏・堀内誠一
カフカの「処刑機械」とデュシャンの「大硝子」
カルージュの分析       東野芳明 P130

Les Vestiges du Demon
デモンの軌跡    出口裕弘 P130

悦楽園園丁辞典 2        塚本邦雄 P104   
男色演劇史2    堂本正樹 P97  
わがカーマスートラ   
第1章=出会いの火     高橋睦郎 P110
斜めになった狭い道を歩いていくと
アメリカにおけるホモセクシュアルの現状 植草甚一 P214
アポリネールの秘めごと歌   堀口大學訳 P30

詩「少女」          吉岡 実 P14
蓮から「さかしま」に
インド古詩評釈    松山俊太郎 P58

戯曲
天上の悲劇 愛慾公会議   
オスカー・パニツァ 訳・解説 村田経和 P49

小説
膣内楽 連載(二)    加藤郁乎 P114
八重霞 連載(二)    武智鉄二 P145
ジャンキー 回復不能麻薬常習者の告白
ウィリアム・バロウズ 鮎川信夫訳 P193
閉ざされた城の中で描かれた
イギリス人 連載(2)             
       ピエール・モリオン 澁澤龍彦訳 P202

血と薔薇次号予告 P224

カット=加納光於・野中ユリ・瀬川康男・水野卓史
題字=堀内誠一

画像は、澁澤龍彦責任編集『血と薔薇 2』第ニ号(天声出版)(昭和44年1月1日発行)です。

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