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阿久根市長問題

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イメージ 1 阿久根市の祭り

この16日、鹿児島県・阿久根市で竹原信一前市長(51)が解職請求(リコール)住民投票で失職したことに伴う出直し市長選挙がありましたが、即日開票の結果、リコール運動を進めた市民団体「阿久根の将来を考える会」発起人で新人の西平良将氏(37)が3選を目指した竹原氏を864票差で破り、初当選を果たしました。

この結果について私は次のような寸評を書いていくつかのメーリングリストに発信しました。

阿久根市長にリコール運動を進めた市民団体の発起人で新人の西平氏良将氏(37)が竹原信一前市長(51)を破って初当選しました。864票差でした。

日本列島本土の最南端の地の鹿児島でポピュリズム市政の一角がとにもかくにも崩れ去ったわけでほんとうによかったです。

竹原阿久根市政のこれまでの数々の悪政、問題点については下記をご参照ください。

■阿久根市長問題(弊ブログ 2010/3/29〜2010/9/16)
http://blogs.yahoo.co.jp/higashimototakashi/folder/268124.html?m=l

次は河村名古屋ポピュリズム市政、石原東京ポピュリズム都政に決定的な終止符を打つ必要があるのですが・・・・ 名古屋市議会解散の賛否を問う住民投票は明日告示されます。また、名古屋市長選挙も23日告示されます。そして、東京都知事選挙も・・・・

【報道記事】
■阿久根市長に西平氏初当選 竹原氏に864票差(南日本新聞 2011年1月16日)
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=29532
■阿久根市長に西平氏が初当選 出直し選、竹原氏及ばず(共同通信 2011年1月16日)
http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011011601000117.html

この私の記事についてCML(市民のML)というメーリングリスト上で下記のような反論がありました。

Re: 阿久根市長に西平氏初当選 南のポピュリズム市長竹原氏を破る 864票差(CML 2010年1月17日)
河村名古屋ポピュリズム市政、石原東京ポピュリズム都政の問題について異論はありませんが、それと竹原信一氏を同列に論じていいか疑問があります。竹原氏の落選はポピュリズム政治の弱める方向ではなく、強める方向に働くのではないかと思います。
日本の問題は官僚とマスメディアが結びついていることで、竹原氏はマスメディアによって悪人とされました。この点が河村氏や石原氏とは決定的に相違します。竹原氏の落選を喜ぶことはポピュリズム政治の打倒に逆行するのではないかと思っています。

以下は、同反論に対する私の再反論です。弊ブログにも再録しておきたいと思います。

      *

林田さん、ご意見拝読させていただきました。

林田さんのご意見の論旨は「日本の(政治の)問題は官僚とマスメディアが結びついていることにある。しかし、竹原阿久根前市長はそのマスメディアと結びつくどころか逆に同メディアを敵に回して戦ってきた。ゆえに竹原氏の落選はポピュリズム政治の弱める方向ではなく、強める方向に働くだろう。竹原氏を河村名古屋市長や石原東京都知事と同列に論じることはポピュリズム政治の打倒に逆行することになる」というもののようです。

しかし、「竹原氏はマスメディアを敵に回して戦ってきた」という林田さんのご判断は前提となる事実認識に誤りがあるように私は思います。

竹原氏が議会から2度の不信任決議を受け失職し、出直し市長選で市長に再選されたのは2009年5月31日のことです。下記の弊ブログ記事に引用しているマスメディア記事はこの時点では必ずしも批判的ではなく、どちらかといえば竹原市政に好意的なスタンスをとっています。

■阿久根市長問題(1)「ヤッホー! 市民派市長再選される」という呆れた投稿について―阿久根ブログ市長の「革命」と橋下大阪府知事の「革命」の危険な類似性(弊ブログ2010年3月29日付。ただし、実際の執筆は出直し阿久根市長選のあった翌日の2009年6月1日付。同弊ブログ記事は左記の2009年6月1日付記事を再録したもの)
■上記ブログ記事において引用している西日本新聞記事(2009年6月1日付。ただし転載されたもの)
■上記ブログ記事において引用している南日本新聞記事(2009年6月1日付)
■上記ブログ記事において引用している朝日新聞記事(2009年6月1日付。ただし転載されたもの)

鹿児島の地元紙の南日本新聞は同年同月4日付記事でも2期目に入ろうとする竹原市政を次のように評価しています。

2期目に入った「竹原流」改革の行方は、いまだ“視界不良”のまま。竹原市長に将来を託した市民の期待にこたえ、議会での理解を得るためにも、改革の具体的な手順や道筋をできるだけ早く示すことが、いま求められている。」(「阿久根 竹原市長再選 改革の行方」(下))

上記の南日本新聞の竹原市政評価は「「竹原流」改革の行方は、いまだ“視界不良”」というもので、ここにはいまだ明確な竹原市政批判は見られません。他のマスメディアの論調も同様です。

マスメディアがいっせいに竹原市政批判を強めていくのは、竹原市長が「裁判所の決定を無視して市職員の職務への復帰、給与の支払いを拒否したままであったり、自身の個人ブログに障害者を差別する記述をしたことをメディアや市民に批判されると逆に居直って、「日本の裏社会を構成している主な要素はヤクザと同和そして在日」などと一段とエスカレートさせた差別的な記述を自身のブログにさらに書き連ねたり、 メディアの市庁舎内での撮影を原則禁止にして国民の知る権利、報道の自由に挑戦する姿勢を見せたり」(弊ブログ、2010年3月29日付)と、自治体の首長としてというよりも一個の人間としてもとてもまっとうとはいえない破廉恥蒙昧ぶりを繰り返しだした頃からのことです。

こうした政治家、自治体首長の破廉恥蒙昧ぶりをメディアが批判的にとりあげ、報道することは、「官僚とマスメディアは結びついている」とか「(竹原前市長は)マスメディアを敵に回して戦ってきた」とかいうこととはまったく別次元のことというべきであり、むしろ「権力の監視者(ウォッチドッグ)」としてのメディアの決定的に重要な役割のひとつというべきものでしょう。メディアは権力の虚と濫用を世に暴きだす役割を負って現代社会に登場しているのです。これはジャーナリズムの常識というべきものです。

にもかかわらず、メディアの竹原前阿久根市長批判は弊ブログ記事にも書いていることですが、メディアのそれとしてはむしろ中途半端なものでした。左記の弊ブログ記事に引用している朝日新聞記事は官と民間の格差問題の本質を誤って適示し、結果として当時の竹原市政のむしろ応援歌になりおおせている、というのが私の見るところです。

また、これも弊ブログ記事で指摘していることですが、マスメディアの朝日新聞系列の「AERA(アエラ)」2010年8月9日号では竹原阿久根市政を進んで評価しようとさえしています。私の見るところ同紙以外の新聞、週刊誌を含む多くのメディアも同様の傾向を示していました。

以上見てきたところが林田さんが「竹原氏はマスメディアを敵に回して戦ってきた」と判断されるマスメディアと竹原氏の関係の実態です。林田さんとは逆にマスメディアはこれまで竹原ポピュリズム政治に消極的、積極的に手を貸してきた、というのが私の判断なのです。竹原氏の落選は決して「ポピュリズム政治を強める方向に働く」ことはなく、(長い目で見て)ポピュリズム政治の終焉と凋落の第一合目、というのが私の判断でもあります。

竹原前阿久根市政のポピュリズム性、橋下大阪府知事や河村名古屋市長、石原東京都知事の唱える「革命」なるものの危険な類似性については何度も重複引用して恐縮ですが、こちらで指摘しています。再度、お目通し願えれば幸いです。

もともと同記事は、竹原前阿久根市長が再選された翌日の2009年6月1日に「ヤッホー! 市民派市長再選される」、「すごいね。真実を知った市民のパワーを思い知ったかい?」などと空騒ぎする何人かの「平和」市民のなんともアホらしい投稿を見て、その認識のあやまちに気づいていただくために認めたものでした。

イメージ 1 AERA 2010年8月9日号

AERA(アエラ)という雑誌があります。ご存知のとおり朝日新聞が毎週発行している週刊誌です(正確には朝日新聞の子会社である朝日新聞出版が毎週発行している週刊誌、というべきですが、一般には朝日新聞が発行している週刊誌とみなされています)。そのアエラの2010年8月9日号に竹原阿久根市政の「異常事態」を取材した同誌編集部の田村栄治記者の「不満の『風船』火がついた」というルポが掲載されています。

注:雑誌掲載原文は当初Yahoo! みんなの政治の「政治記事読みくらべ」に転載されていましたが、同転載記事はすでにリンクが切れているため「SMCN open 乾門」ブログから引用させていただいています。

私が、朝日新聞のこのところの記事が竹原市政に好意的(あるいは批判的ではない)、とみなすのは、たとえばこのアエラの記事に次のような頑是ない(平語でいえばアホらしい)一節を見出すからです(厳密にはアエラ記事を朝日新聞記事ということはできませんが、アエラ記者≒朝日新聞記者と言ってもいいでしょうし、その記事の同質性についてもすぐ後で述べます)。

くだんのアエラ記事は次のような書き出しではじまります。

異常事態にあることは、間違いない。市長の振る舞いが批判をあびる鹿児島県阿久根市のことだ。でも、熱く支持する市民多数。理由を探しに、街を訪ねた。

2年前の初当選以来、鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(51)は、強烈な言動や強引な政治手法で全国的な注目を集めてきた。/鹿児島県の伊藤祐一郎知事は、地方自治法にのっとり2度にわたって、議会が開かれない状態の是正を勧告したが、竹原氏はこれを無視。原口一博総務相も今年7月、「違法な状況が続くことは看過できない」と述べている。/しかし、いまも彼を支持する市民は少なくない。その理由が知りたくて、阿久根市を訪ねた。

しかし、この「(竹原市長を)熱く支持する市民多数」という記者の断定はどこから導き出されたものでしょう。記者がその根拠としてあげているのは「(市中心部の商店街の)商店で店主らに話を聞くと、多くは竹原氏に好意的だ」という自分が取材した限りでの市中心部の商店街の、それも記者がたまたま会うことができて話を聞くことができた商店街の一部の人の「世論」でしかありません。その商店街の一部の人の「世論」をもって「熱く支持する市民多数」と断定するのは無謀というものでしょう。

昨年5月にあった阿久根市の出直し市長選の投票結果は当選した竹原氏の得票数は8,449票、落選した対立候補の得票数は7,887票。その差562票の接戦でした。この事実ひとつとっても「(竹原市長を)熱く支持する市民多数」ということはできないはずです。さらにこのアエラの記事が書かれた8月時点(取材は7月時点だと思われます)ではすでに竹原市長リコールのための市民準備委員会が設立されており、「議会と議論もせず、専決処分で政策を押し通そうとするなど独裁政治を続けている」「以前の阿久根を取り戻したい。どのような抵抗があっても、市長を解職に追い込む」と阿久根市民の怒りが沸点に達していた時期です。また、同市職員の9割も竹原市長に対してついに“反乱”を起こし」ていました。そういう時期に阿久根市に取材して、どうしてこの記者は「熱く支持する市民多数」という感触を掴むに到ったのでしょう?

私は記者は現場で感触を掴んだのではなく、記者またはアエラ編集部にははじめから竹原市政はポピュリズムの政治だとみなした上で、そのポピュリズムの政治は大衆に支持されているはずだ、という政治学を生半可にかじった弊の一知半解な根拠のない思い込みがあったのだと思います。その根拠のない先入見がまず先にあって取材を敢行したところから、事実を事実として見ることのできない上記のアエラ記事が生まれたのだろう、というのが私の見るところです。そこには客観的事実を取材し、その結果を広く公表、伝達するという本来のジャーナリズムのあり方とは真逆の反ジャーナリスティックな取材姿勢しか読み取れません。その反ジャーナリスティックな取材姿勢は、能天気なポピュリズム政治への楽観視となって、「熱く支持する市民多数」という事実に基づかない竹原市政を結果的に擁護しかねない安易な評価へと結びついていくことは見やすい道理というべきです。

その竹原市政への安易な評価は次のような事実誤認の論をも容易に導き出します。アエラ記事から該当部分を引用します。

(市中心部の商店街の)商店で店主らに話を聞くと、多くは竹原氏に好意的だ。(略)彼らがそろって口にしたのが、市職員の給与(09年度)やボーナスを減額したことに対する称賛だ。『官民格差を縮めてくれた。ブルジョアは『反竹原』だが、我々底辺の人間は、市長は自分たちのためによくやってくれていると思っている』(84歳男性)『市の職員はもらい過ぎ。それを減らすだけでなく、市長は自分の給料も減らした。そこがえらい』(81歳男性)(略)市民の年収は、『200万円前後の人が大半。社長の自分も300万円台』(水産関連会社経営)という状況だ。街全体が疲弊する中、市職員の平均年収は600万円と飛びぬけている。

しかし、アエラ編集部の田村記者が阿久根市職員と同市民の天と地ともいうべき官民の賃金格差の大きさを言うために持ち出している「市民の年収は200万円前後、市職員の平均年収は600万円」という数字のはじき方は誤っています(このアエラ記事が持ち出している数字はおそらく朝日新聞2010年2月6日付の「阿久根市長 支持集めるわけ」という記事からの援用と思われます。私が上記でアエラ記事と朝日新聞記事の同質性を指摘している理由のひとつでもあります)。

このアエラ記事の数字のはじき方の誤りについては、すでに上記の朝日新聞記事を批判した際に述べていることですが、その部分をもう一度再説しておきます。

しかし、上記記事の所得の数字のはじき方は誤っています。下記の阿久根市統計によれば、同市の人口は26,689人(H10)、世帯数は10,285世帯(1世帯当たり人員 2.55人。H12)。であるならば、上記の阿久根市職員の平均年収約600万円は単純計算(共働きなどの要件を除外)で1世帯当たりの年収とみなすべきものですから、市民所得の平均も1人当たりではなく、1世帯当たり(1世帯当たり人員2.55人)の所得に換算し直して市職員年収と比較する必要があります。そうすると市民の平均年収(これも複雑な要因は除外した単純計算)は約490万円ということになり、市職員の平均年収約600万円との年収差は110万。むろん依然として公務員の方が民間より年収が多いという事実には変わりはありませんが、賃金格差は全国の「公民」の格差の平均とそう違わないものになります。すなわち、この「公民」の賃金格差は阿久根市特有のものではない、ということにもなります。

くだんのアエラ記事はこのようにしてジャーナリズムの使命を忘れて、竹原市政をいたずらに擁護するだけの論説に堕しているといわなければならないのです。上記の朝日新聞批判記事で述べた結論部分をこれも再説しておきます。

朝日新聞は『阿久根市長に支持が集まる』みせかけの理由の本質にもっと迫るべきでした。(略)今度の記事は誤った認識をさらに増幅させる結果しかもたらさないだろうという意味で「犯罪」的であるといわなければならないように思います。

竹原市長が今回「よりによって『著しい歪曲報道をしている』はずのメディアのひとつである朝日新聞のインタビューに応じた」のは、このような朝日新聞の軟弱な報道姿勢を竹原市長が敏感に嗅ぎ取った結果ではないか、と私は邪推しています。

なお、竹原市長は、同インタビューにおいて「私と考えが一緒」などとして河村名古屋市長に一方的にエールを送っていますが、エールを送られた側の当の河村市長は竹原市政について「一緒にされるとつらい」、「(竹原市長は)議会に反対されて専決処分をした。だが私は合法的なところに向かっていった。そこに大きな違いがある」(毎日新聞 2010年8月30日)などと必ずしも竹原市政に好意的ではなく、距離を置いています。南のポピュリストの竹原市長は西のポピュリストの雄のひとり、河村市長にもソッポを向かれてしまうお粗末さです。竹原市長はエールを送った相手の河村市長にさえソッポを向かれていることをおそらく知らないのでしょう。お粗末さも極まれり、といわなければなりません。
イメージ 1 1万364人分の署名を市選管に提出する阿久根市長リコール委員会の川原委員長(右)=読売新聞 2010年9月15日付より

前回のエントリでは、阿久根市で現在進められている同市の竹原市長リコール署名について同署名数は昨年の5月にあった前回市長選投票者16,415人の過半数を優に超える9000人超の署名が集まった旨の報道を紹介したのですが、同市の有志で結成されている「リコール委員会」(川原慎一委員長)が本日15日に市選管に正式に提出した最終的なリコール署名数は1万人の大台を超える1万364人になった、ということです。すでに前回のエントリがあるわけですからそのエントリの追記にとどめてあらたにエントリを立てるべきかどうか少し迷いましたが、この1万364人という署名数は、同市の今月2日現在の有権者数は1万9936人ということですから、その過半数をも超えたということになります。諸手続きを経た上でおよそ3か月後にあると思われる再出直し市長選では竹原現市長は確実に落選し、現市長の座を否が応でも去らなければならなくなる。そういう大変な署名数です。選挙は無署名ですが、今回のリコール署名はいうまでもなく署名のあるより責任感をともなう市民の明確な竹原市政NOの意思表示というべきだからです。そういうしだいで、今回の件は、同市有権者の過半数を超える1万人超の署名が集まったという大事態というべきですから、単に追記にとどめるべきではなく、あらたにエントリを起こすべきだと考えました。

阿久根市長リコール運動、1万人超の署名提出(読売新聞 2010年9月15日)
 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(51)に対する解職請求(リコール)運動を進めてきた市民団体「阿久根市長リコール委員会」=川原慎一委員長(42)=は15日午前、1万364人分の署名を市選挙管理委員会に提出した。

 署名数は有権者(2日現在、1万9936人)の過半数に達し、住民投票に必要な有権者の3分の1にあたる6646人を大きく上回った。12月にも解職の賛否を問う住民投票が実施される見込み。

 市選管は20日以内に署名簿に重複などがないかを審査。7日間の縦覧を経て有効署名数を確定する。縦覧中に異議申し出がなければ、10月中旬にも本請求を行い、60日以内に住民投票が実施される。解職に賛成する人が過半数に達すれば市長は失職し、50日以内に出直し市長選が行われる。

阿久根市長リコール 署名10364人分を提出(南日本新聞  2010年9月15日)
 阿久根市の竹原信一市長の解職請求を目指す住民団体「リコール委員会」(川原慎一委員長)は15日、賛同する有権者10364人分の署名簿を市選挙管理委員会に提出した。有効署名は請求に必要な有権者の3分の1(約6700人)を上回る公算が大きく、手続きが順調に進めば、年内に解職の賛否を問う住民投票が行われる。
 市選管は16日から署名簿の審査(20日間以内)を始める。有権者に公開する7日間の縦覧を経て、必要な署名数が確定すれば、リコール委が本請求する。本請求から60日以内に住民投票があり、過半数が賛成すれば竹原市長は失職し、出直し市長選は50日以内に行われる。
 市選管によると、審査などの手続きが順調に進めば、住民投票は遅くとも12月には実施される見込み。
 リコール委は、市議会を招集せず専決処分を乱発する竹原市政の刷新を訴え、8月16日、市選管に署名活動を申請。受任者506人が署名を集めていた。

ところで、竹原阿久根市長は、このように竹原市政NOの市民の明確な意思が示されている状況にもかかわらず、リコールのための住民投票後にある再出直し市長選に性懲りもなく再出馬する腹づもりのようです。

阿久根市長、出直し選出馬を明言 河村市長にエールも(朝日新聞 2010年9月14日)
 解職請求(リコール)の署名運動が進む鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は13日、朝日新聞のインタビューに応じ、「(市政が)後戻りしてしまう。出なければならない」と述べ、仮に解職された場合に行われる出直し市長選に立候補する考えを示した。
 リコール運動は先月16日に始まった。運動団体側は市議会を招集しないまま、市職員のボーナス減額や議員報酬の日当制化などを相次いで専決処分で決めた市政運営を批判している。竹原市長は「(団体は)前回の市長選の反対派がつくっている。公務員や議員など今までの権力者側」「目的は過去の形に戻ること」などと反論した。

 一方、名古屋市の河村たかし市長が呼びかけて同時期に行われている市議会のリコール運動については「当然のこと」と支持を表明。市議報酬の半額化や市民税減税などを掲げる河村市長の姿勢を「私と考えが一緒」「議会はどうしようもないとよく分かっている」などと評した。(西本秀)

あまり穏当な言葉とはいえないことは承知していますが、俚諺にいう「馬鹿につける薬はない」、とほんとうに思います。これも所詮言っても詮ないこととは思ってはいますが「馬鹿も休み休み言え」、と改めて怒りが沸騰してもきます。

上記に関して指摘しておきたいことがあります。竹原市長はこれまで「著しい歪曲報道をしている」として朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、南日本新聞、南日本放送の特定5社に対して議会傍聴席での撮影と録音を禁じるとともにその他の県内の報道機関に対しても今年の1月から市庁舎内での撮影を原則禁止もして、報道各社に対して対決姿勢をみせていたはずですが、なぜかしら今回は「著しい歪曲報道をしている」メディアのひとつである朝日新聞のインタビューに応じて「仮に解職された場合に行われる出直し市長選に立候補する考え」を吐露しています。

この竹原市長の心境の変化は、一面では同市長の追いつめられた現在の状況を示しているものと思われますが、なぜよりによって「著しい歪曲報道をしている」はずのメディアのひとつである朝日新聞のインタビューに応じたのかについては、同紙のこのところの竹原市政に好意的な(批判的ではない、と言い換えてもいいのですが)報道姿勢に関係している、というのが私の見るところです。(明日に続く)
阿久根市では独善と法律無視の市政を続けている同市竹原市長の解職請求運動が進められていましたが、同署名者数はリコール請求に必要な有権者の3分の1(約6700人)以上の署名を優に超え、9000人を超す署名が集まったそうです。同市の有志で結成されている「リコール委員会」(川原慎一委員長)はこの15日にも市選管に同署名簿を提出するということです。

阿久根市長リコール署名9000人超 15日提出(南日本新聞 2010年9月11日)
 阿久根市の竹原信一市長の解職請求運動を進める市民団体「リコール委員会」は10日、解職の賛否を問う住民投票に向けた署名集めを終えた。署名者数は9000人を超すとみられる。同委員会は署名簿の誤字や重複を確認し、15日に市選挙管理委員会へ提出する予定。
 署名活動は8月17日始まり、受任者約520人が署名を集めて回った。リコール請求には有権者の3分の1(約6700人)以上の署名が必要で、8000人が目標だった。
 川原慎一委員長(42)は「目標を超す署名が集まったのは、受任者の努力のおかげ。竹原市長不信任という市民の声を背景に、次の段階へ進みたい」と話した。

9000人超の署名といえば、昨年の5月にあった阿久根市長選挙の当日有権者数は19,876人でしたから、その同市有権者数の45パーセント以上に該当します。さらに昨年の同市長選挙の実際の投票者数は16,415人でしたから、同投票者数に換算すれば半数以上の阿久根市民(有権者)が竹原市政NOという明確な態度表明をしたことになります。

リコール署名の有効が確認されれば、その請求の日から60日以内に住民投票が行われ、かつその住民投票によって現市長の失職が確定すれば時日をおかず再選挙が実施されることになりますので竹原阿久根市長の政治的命脈はあと3か月足らずということになるでしょうか。これでやっと阿久根異変が片づくことになりそうです。

イメージ 1 就任式で職員を前にあいさつする仙波敏郎阿久根市副市長(南日本新聞より)

それにしても竹原市長の違法な専決処分(注1)で副市長に就任した元愛媛県警巡査部長の仙波敏郎氏ははじめこそ「わたしは議会を開くべきだと考えている」(東京新聞 2010年7月25日)などとしていましたが、阿久根市長が民間保育園の移転新築に伴う補助金申請書類の決裁の拒否問題で同問題を審議する市議会委員会への出席を再び拒否した問題について「補助金の使い道が不透明として私が決裁を拒否しており、委員会が私を呼ばないのはおかしい。職員は出席させない方がいいと市長に進言した」(西日本新聞 2010年9月7日)などと議会への市長、職員の出席拒否を法律を無視し(注2)、正当化する竹原市長張りの発言をしています。結局、竹原市長と仙波氏はその反民主主義的な思想やポピュリズム的政治手法において同じ穴の狢だった、ということが日を追うごとに明らかになっているのです。

仙波氏の「私が決裁を拒否して」いる、「委員会が私を呼ばないのはおかしい」という発言ももちろん誤っています。そもそも市長であろうと副市長であろうと執行部自らが予算案に計上した支出項目について「決裁を拒否」するという姿勢そのものが誤っているのです。また、最終的な予算の執行権は市長にあります。その最終執行権者である市長の議会出席を求めて副市長に出席を求めないというのは議会の考え方の問題であって不当なことでも副市長への権利侵害でもなんでもありません。なおかつ仙波氏は議会が認めていない市長の違法な専決処分によって副市長に就任しているのです。議会が仙波氏を副市長として認めず、議会への出席を求めないのは当然なことといわなければなりません。

以前にも言ったことがありますが、仙波氏の「正義」は博徒の「正義」に近く、自分本位のもので(自分の正しいと思うものがすなわち「正義」というたぐい)、著しく公共性と民主主義の認識に欠けるところがあります。ポピュリズム思想に共通する危険きわまりない認識といわなければならないでしょう。その仙波氏の副市長の命脈も竹原市長と同じくあと3か月足らずで終わりがくるはずです。

阿久根市長 再び出席拒否 補助金問題市議会委審議 百条委求める声も(西日本新聞 2010年9月7日)
 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が民間保育園の移転新築に伴う補助金申請書類の決裁を拒否している問題で、市議会産業厚生委員会は6日、市長と担当課職員に説明を求めるため出席を要請したが、市長は前回の8月19日の委員会に続いて出席を拒否し、職員も市長の命令で欠席した。

 専決処分で副市長に選任された仙波敏郎氏は8月下旬の臨時議会後、市長に委員会への出席を促すとしていたが、仙波氏は「補助金の使い道が不透明として私が決裁を拒否しており、委員会が私を呼ばないのはおかしい。職員は出席させない方がいいと市長に進言した」と話している。

 この日の産業厚生委は保育園を視察し、園側から施設が築40年以上で老朽化していることなどの説明を受けた後、賛成多数で継続審査を決めた。反市長派議員からは「決裁拒否はおかしく、この委員会での審査は限界がある」として、地方自治法百条に基づき、自治体の事務に関する調査権を罰則付きで定めた「百条委員会」の設置を求める声が上がった。(以下略)

注1:仙波氏は同市長の専決処分を違法とは認めていないようなので議会が不承認を決めた専決処分と言い直してもいいのですが、同専決処分が違法であることは仙波氏がいくら否定しても下記の点からも明らかです。

(1)「議会を招集する時間的余裕がない」(自治法第179条)ためにやむなく行われたものではなく、市議会の議決を免れることを意図して為された専決処分は効力を有しないという判例が確立していること(銚子市職員調整手当請求事件 平成19年3月9日 千葉地裁 民事3部

(2)総務省行政課も「今回の一連の専決処分は、緊急を要する際など法が定める要件に沿って適法に行われたかどうかが問われている。もともと違法な処分なら、不承認の議決以前に無効だ」としていること(「阿久根副市長選任を不承認/市長専決で激しいやりとり」四国新聞 2010年8月25日)

注2:地方自治法の第121条は「議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、(市長や職員は)議場に出席しなければならない」と明確に義務づけています。

追記

14日付の朝日新聞に「阿久根市長、出直し選出馬を明言 河村市長にエールも」という同紙の竹原阿久根市長へのインタビュー記事が掲載されています。

あまり穏当な言葉とはいえないことは承知していますが、俚諺にいう「馬鹿につける薬はない」、とほんとうに思います。これも言ってもせんないことですが「馬鹿も休み休み言え」、と改めて怒りが沸騰してもきます。
鹿児島の堀田哲一郎さんから仙波敏郎氏の阿久根市副市長着任について下記のような感想が寄せられました。以下、その便りの転載です。堀田さんの仙波敏郎氏の阿久根市副市長着任問題は「せっかく高まりかけたリコールの機運を分断する恐れがあります」というご指摘は重要だと思います。ポピュリズム政治を終焉させるのはポピュリズムの力ではありません。市民の良識ある判断こそがポピュリズム政治を終焉させる力であることを堀田さんの便りは教えてくださっているように思います。

東本様
 ブログに投稿しようとしたのですが、うまくいかないので、今回はEメールにしました。
 先の投稿で「期待してみたい」という言い方をしたのは語弊があったかもしれません。あくまでも、仙波氏がその言葉通りに実行するかどうかを注視したいというくらいのつもりでした。本日の地元紙web版は、処分されていた職員が復帰した経過を早くも報道しています。

免職の阿久根市職員、1年ぶり復職 行革係長に着任(2010-08-03)
男性職員の復職について説明する仙波敏郎氏(中央)=3日午前10時すぎ、阿久根市役所 阿久根市の竹原信一市長が懲戒免職処分の効力停止を決定した裁判所判断に従わず、復職させることを拒んでいた男性職員(46)が3日、約1年ぶりに職場復帰した。
 仙波敏郎副市長によると、職員は出勤した際、「復職はありがとうございます。一生懸命がんばります」とあいさつした。辞令交付式に臨み、竹原市長が「自分のためでなく公益のための仕事をお願いします」と訓示。職員は「分かりました」と答えた。
 職員の役職は「副市長付主幹兼行政改革推進担当係長」。職員定員や業務内容を見直し、機構改革の原案を立案する。執務室は副市長室とは別に設けられた。同役職は職員の復職にあたり設けた新しいポスト。2日就任した仙波副市長が、竹原市長の決定として復職を明らかにしていた。
 職員は2009年4月、竹原市長が庁舎内に掲示した職員人件費の張り紙をはがし、同7月31日に懲戒免職処分とされた。処分の効力停止を認めた鹿児島地裁決定は確定したが、処分取り消し訴訟は控訴審で争われている。今年9月17日に判決が言い渡される予定。

 web版にも出ていますが、リコール準備委員会会長の川原氏談話として「当たり前のことが行われたにすぎない。市民は市長を批判しており、副市長就任の影響はない」と述べたということですが、印刷版では、かつて竹原を支持していた「阿想会」会長の松岡氏談話として「懲戒免職にした職員の復職は一つの懸案だった。仙波氏の意向に従う形で、振り上げた拳をうまく下ろした」「市長に苦言が言える副市長の登場は、リコール運動に影響するだろう」という言葉を紹介しています。この指摘が正しければ、このことの方が怖いことではないかという気がします。せっかく高まりかけたリコールの機運を分断する恐れがあります。市議会議長も、議会に諮られていないので、副市長として認めないとし、個人として面会して、議会を開くべきだという点で一致し、免職された職員の復帰について「感謝とまでは言わないが、男性にとって良かった」と評価したそうです。仙波氏は、会見で「市長が悪いという報道が多いが、議会は市長の重要案件をことごとく否定している。議会は不信任を出すべきだ」と述べています。仙波氏が、マスコミの報道姿勢に批判的な点で竹原に一致し、議会に不信任決議をさせ、議会の竹原派増強に加担する恐れがある点で、確かに危険な姿勢であることは指摘できるでしょう。

 復帰した職員の役職が「副市長付主幹兼行政改革推進担当係長」というのは、ひっかかります。web版では本人は「復職はありがとうございます。一生懸命がんばります」とあいさつしたということですが、そう簡単に喜べることなのか疑問です。印刷版では、ある自治労幹部の「副市長付ということで、どのような環境で仕事をするのか見えてこない。パワハラなどがないよう見守る」と述べており、私もこの懸念をもちました。大分の日本文理大学や鹿児島国際大学で解雇された教員が「学長付」や「学長気付」という所属で復職し、実態は授業を担当させられず、パワハラによる不利益を受けています。自治労の方でも、そうした処分を連想されたのではないでしょうか。あるいは「行政改革推進担当」ということで、これまでとは逆に竹原市政推進の尖兵となることを余儀なくされるか、あるいは市職労自体を取り込む役回りをさせられるかといった懸念は穿ちすぎでしょうか。この職員復職問題の軟着陸を含めて、議会の懐柔にもつながるとしたら、竹原・仙波体制は、やっぱり怖い体制であると言えるでしょう。一方で、復職できた職員及び市職労にしても、市議会にしても、実を取れるところは取り、不利益を衡量しながら駆け引きをしていくことが求められるのではないかという思いもあります。

 また、昨日の地元紙では、鹿大の平井教授と並んでたびたび竹原問題でコメントを出している、鹿児島県立短大講師の山本敬生(やまもと・たかお)氏の寄稿が掲載され、そこでは、市長に独善的手法を許す要因は、地方自治法の不備にあるとして、議会の自律性の観点から、本来的に議長が招集権をもつこと、通年議会制を導入すること、自治事務に代執行制度を設けること、地方自治の理念に反しない形での厳格な要件の下で内閣総理大臣や知事に首長の罷免権を付与することを挙げています。他の自治体でのポピュリズム首長の独裁に備えるための方策として参考になるのではないかと思います。

鹿児島の堀田哲一郎

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