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超右翼政党として悪名の高い幸福実現党の母体である宗教法人・幸福の科学が滋賀県大津市に学校法人・幸福の科学学園を建設しようとしており、同地では住民たちの手によって同学園建設反対のための大津市長、滋賀県知事宛の請願署名活動が展開されています。 ■「幸福の科学」学校法人、大津で大規模土地取得へ(京都新聞 2010年10月23日) 宗教法人「幸福の科学」(東京都)の学校法人が大津市北部で大規模な土地の取得を検討していることが22日分かった。独立行政法人「都市再生機構」(東京都、UR)が開発した約7万9千平方メートルで、近く契約する見通し。幸福の科学は栃木県那須町に中高一貫の「幸福の科学学園」を今春開設しており、関西校の候補地に位置づけている。
学校法人幸福の科学学園が購入を検討している土地は、JRおごと温泉駅北東にある住宅地の一角。JR湖西線の沿線で、仰木の里東2丁目と雄琴北1丁目、雄琴3丁目にまたがっている。 URによると、9月24日から10月1日まで取得希望者を募集したところ、同学園から申し込みがあった。URと同学園はすでに売買の意思を決定済みで、10月中にも正式契約を結ぶ方針という。 栃木県の幸福の科学学園は共学の全寮制で「徳力と学力」を持つ人材の養成などを目的に今年4月に開校した。来年度の1学年の募集定員は中学が60人、高校が100人。 大津市での土地取得計画について、幸福の科学は「まだ具体化はしていないが、関西校を開設する構想はあり、計画を練っている最中」としている。 ■大津市 住民らが反対する組織結成(滋賀報知新聞 2010年12月16日) =幸福の科学学園の建設計画=
◇大津 大津市仰木の里で平成二十五年開校予定の「幸福の科学学園関西校」に反対する住民組織「北大津まちづくりネットワーク」(一自治会、個人有志六十人)が十二日、結成された。集会は仰木の里市民センターで開かれ、二百七十五人が参加した。 同地域は、独立行政法人・都市再生機構(UR)が宅地開発を手掛けてきた、JRおごと温泉駅北東に広がる閑静な住宅街。計画は、仰木の里二丁目と雄琴北一丁目、雄琴三丁目にまたがる約七万九千平方メートルに、今春栃木県内に開校した幸福の科学学園(中学定員百八十人、高校同三百人)と同規模の中高一貫校を建設するもの。 この土地を巡っては、URが九月下旬から十月にかけて取得募集を行い、同学園が二十億四千九十万円で落札し、十月七日に売却を決定し、同月二十八日に譲渡契約を結んだ。 一方、URから地元への告知は、住民によると、売却決定後に学区自治連合会や市にはあったが、住民に明らかになったのは、建設業者が十五日に学園と連名でボーリング調査の告知を回覧してからという。 これを受けて一自治会は、▽UR側から事前説明がなかった▽閑静な住宅街にそぐわない▽学校の教育内容が不明確−などとして、建設反対の決議を行った。このほか周辺の仰木の里、仰木の里東地区の二十三自治会のうちいくつかの自治会は、今後の対応を検討しているが、七自治会のアンケートでは八割が建設に反対する意見だった。 県、市に対して署名提出へ 十二日に行われた集会では、幸福の科学について学んだあと、各自治会から現状が報告され、北大津ネットワークの規約確認と加入の呼びかけが行われた。 今後、同ネットワークへの加入を呼び掛けながら、大津市長と知事宛ての署名を集めて来年一月中旬までに提出する。市に対しては建設を許可しない、そして県には学校設置の認可をおろさないよう要望する。市議会、県議会へも協力を求める。 URに対しては公募・選定の過程が不透明だとして質問状を今月上旬に出し、早期の回答を求めている。 この動きに対して幸福の科学広報局は「引き続き丁寧な説明を続けたい。学校内容は詰めている段階で、計画の概要ができ次第、自治会を通じて説明したい」としている。 上記の幸福の科学学園の建設計画に反対している住民組織「北大津まちづくりネットワーク」(一自治会、個人有志六十人)のホームページはこちらです。 同ネットワークが取り組んでいる幸福の科学学園建設反対のための大津市長、滋賀県知事宛の請願署名 の第一次集約日は1月16日ということです。ご署名にご協力いただければ幸いです。 また、大津市における幸福の科学学園の学校建設問題の経過についてはこちらの報道をご参照ください。 以下、この問題を私に知らせてくださったKさんのメールをご紹介させていただこうと思います。 宗教法人・幸福の科学については、沖縄の先の知事選挙において、幸福実現党として候補者を立て、全国の米軍基地の75%が集中する沖縄に更らに新たな米軍基地の建設を進めるよう訴えたことから、極めて問題のあるグループ・党・宗教団体だと考えるところですが、その系列の学校法人・幸福の科学学園が大津市仰木の里で、学校建設を進めようとしていることはご存知の方も多いと思います。私立とはいえ、幸福実現党のような超保守−右翼的な団体の系列の学校が県内にできることは、滋賀の教育を今よりさらに国家主義や新自由主義的な方向に揺さぶるきっかけとなると考えます。
こんな団体の学校ですから、中学校において「つくる会」教科書を使用することも十分考えられるのではないでしょうか。つまり、「つくる会」教科書に対する反対運動にとっても、重大なことと考えます。 一方、大津市仰木の里の住民は、住民の立場で反対運動に立ち上がっています。 「北大津まちづくりネットワーク」HP http://kitaootsu-net.sakura.ne.jp/cooperation.html 私としては、上記に述べたような趣旨からも、これらに注目し、協力できることはしていきたいと思うところです。 すでに、署名活動が始められています。 私たちのような立場からの署名協力についても立場を越えた協力として、「北大津まちづくりネットワーク」の了承もいただいています。 滋賀だけでなく各地で幸福の科学と地域の問題が起きています。 署名は大津はもとより、県内外で進んでいるようです。 直筆署名を集めておられますで、メールなどによる署名はありません。HPからプリントアウトして、郵送で送ってください。 |
民主主義と裁判
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下記の呼びかけは、「わたしは1960年に神戸で生まれた在日コリアン二世です。両親は済州島出身の一世です。私はいま、「中崎町ドキュメンタリースペース」というドキュメンタリーの制作グループを創り、大阪の釜ヶ崎を拠点に活動をしています。釜ヶ崎は、1960年代、炭鉱離職者や沖縄出身の人々などの日雇い労働者の街『寄せ場』として、1970年代からは高度経済成長を背景として多くの沖縄や未解放部落、在日韓国・朝鮮人などの人々が土木・建築、港湾などの底辺の労働に、従事してきました・・・・」という文章から始まります。 ぜひ全文をお読みになられてください。そして、K(金稔万/キム・インマン)さんの「本名を名乗るための裁判」にご支援、ご賛同いただければ幸いです。転載させていただきます。 注:K(金稔万/キム・インマン)さんは韓国強制併合「調印」100年目の日の8月22日に不当逮捕され、9月1日まで勾留されていました。また、金稔万さんは不当逮捕前の5月24日、本名を名乗るために、日本政府と大林組とその下請けの三者を提訴していたということです。 http://d.hatena.ne.jp/FreeK/ 以下、呼びかけ文。 呼びかけ:イルムから―当たり前に本名が名乗れる社会を求めて
■はじめに わたしは1960年に神戸で生まれた在日コリアン二世です。両親は済州島出身の一世です。私はいま、「中崎町ドキュメンタリースペース」というドキュメンタリーの制作グループを創り、大阪の釜ヶ崎を拠点に活動をしています。釜ヶ崎は、1960年代、炭鉱離職者や沖縄出身の人々などの日雇い労働者の街「寄せ場」として、1970年代からは高度経済成長を背景として多くの沖縄や未解放部落、在日韓国・朝鮮人などの人々が土木・建築、港湾などの底辺の労働に、従事してきました。現在では、産業構造や雇用形態の激変、労働者の高齢化により、「寄せ場」そのものの姿も変貌しつつあります。そのような中で、私は4年前の、2006年末、越冬闘争の撮影に参加する機会がありました。そして、2007年3月には、その釜ヶ崎において2088人の労働者の住民票が消除され、選挙権までもが奪われるという事件が起こりました。その様子をカメラに収め、ドキュメンタリーを制作する過中で、様々な人々と出会いました。 ■阪急梅田百貨店で起こった事 私が日雇いとして働いていた、大阪梅田の阪急百貨店の解体現場での事でした。そこでは、多くのフィリピンからの「研修生」という名目の移住労働者が、最低賃金の3分の1以下、月6〜8万円の「手当て」で働いていました。私は特別永住権を持つ日本で生まれた在日朝鮮人二世であり「本名」で働いていました。ところが、雇い主によって、ヘルメットの前面に貼られた「本名」のシールを剥がされ、そして、裏側に貼ってあった「本名」のシールの上には「通名」のシールを貼られました。「本名」のままだと、「不法就労」防止のための「外国人就労届」を出さなければならないと雇い主が考えたのがその理由のようです。しかし、在日朝鮮人の場合、本名を使おうが、通名を使おうが、法的に「外国人就労届」を出す義務などなく、不法就労という事自体がありえません。他の現場では、「本名」で働いていても何も言われず、問題がなかったのに、何故突然、そこの現場でだけ、そんなことを言われたのかさっぱりわかりませんでした。(さらに、そこの現場では、入退場の時に、全員に指紋の押捺を義務付けるということもしていました。何故そんなことが必要なのでしょう?)多くの在日朝鮮人にとって、それは日常的に遭遇する不条理のひとつです。私は、いま現在も継続する「創氏改名」を問う裁判を起こしました。2010年5月24日、私は、日本政府と大林組とその下請けの三者を提訴しました。 ■本名を名乗ることは人格権 自分が何者であるかを明らかにすることは「人格権」であり、自分の本当の名前が何かということは、自分がそれを決定する権利なのです。しかし、幼い在日たちは、それに気づくことができないほど主体を奪われています。「ある日、不意にわたしたちが自分は何者であるのか、を知らされるのは、わたしたちがはじめて他者に出会う小さな子どもの頃である。」「わたしたちは、この世に在るものとして生きていくために、仮りの名を自分のものにして、自分でない仮りの者に自分を似せていくのだ。この世が日本人のものであるならば、わたしたちは、より日本人らしい、日本人に自分を真似ていく。」(「李珍宇ともうひとりのRたち」より 朴壽南) ■私が本名を名乗るまで 多くの在日コリアン二世がそうであるように、私もかつて、日本の学校に「通名」で通っていました。授業参観などでオモニ(母)が学校にやってくるのが厭でした。なぜなら、一世で無学で字も書けないオモニが来るとクラスのみんなに朝鮮人であることがばれるからです。14歳の時、外国人登録のため、クラスの皆に知られずに授業を休み、区役所に行き指紋を押す、その時、私はそれまでにも感じていただろう「チョウセン」という不遇性にもろに遭遇するのです。しかし、私はクラスで「本名宣言」をする勇気もなく、「指紋押捺拒否」も出来ませんでした。大学に入学し同胞学生のサークルに、勧誘されてようやく、「本名」を名乗ったのです。 ■創氏改名の歴史とは(略) ■人類館事件について(略) ■戦後も残る「創氏改名」 「創氏改名」は過去の話ではありません。戦後も「創氏改名」は根強く残りました。日本政府は外国人登録の氏名欄に本名以外に「通名」を併記することを認め、公的書類にも「通名」使用を承認し、誘導しました。現在も在日朝鮮人の多くは根強い民族差別のために「通名」を使用せざるをえない状況にあります。大阪府外教調査(1994年)では、日本の公立高校に通う在日子弟の本名使用率はわずか12%です。ある在日三世の高校生K君が飲食チェーン店に本名で面接に行ったら、唐突にパスポートを見せてくれと言われたといいます。K君はオモニに、こう言いました。「オモニたちが何年(本名の)運動やっても日本は変われへんやん。僕は韓国に行くわ。韓国に行って、韓国でも僕は差別されるけど、生まれた子どもは差別されへんやろ。」その言葉は私の胸を刺します。また、ベトナム難民二世の子供たちも「本名」と「通名」で悩んでいると聞いて驚きました。北朝鮮に対する悪質な報道や朝鮮学校の無償化問題にも象徴されるように、日本の社会に体系的な排除、包摂の論理が、肉体化されているのです。 ■Kとの出会い、そして提訴へ 今回、訴訟にはもう一人日本人のKいう原告がいます。Kはお父さんが中学校の校長先生であり、K自身も進学校の高校に通っていたのですが、閉鎖的でマンネリな学校や家庭に反発し中退して、あちこちを放浪し釜ヶ崎にやってきたのです。Kは37歳で型枠大工として釜ヶ崎で働き、ドヤに住んでいました。2007年3月、釜ヶ崎解放会館に登録していた2088人の住民票が一斉に削除されて、選挙権が奪われたとき、Kはその釜ヶ崎解放会館に「住民票」を置いていました。Kは当該として本人訴訟で一定の勝利判決を得ました。Kは、私の「創氏改名」されたヘルメットを見て、滑稽だと笑いながらも、一晩で共同原告としての訴状を書きあげました。そして、参議院選挙(7/11)を控え、「本名裁判」の第一回口頭弁論直前(7/8)に、なんと別件で逮捕(6/29)されたのです。Kは今も、大阪拘置所に不当にも長期拘留されていますが、私に裁判資料を送り続けているのです。 ■イルムから― 現在、日本に在住する外国人は221万人を超え、日本の人口の1.74%を占め、また、そのルーツの多様化も進んでいます。グローバル化や少子高齢化の流れの中で、多くの「研修生」「実習生」など、さまざまな在留資格に細分化された外国人が、この日本に暮らしています。また、祖国から政治的に迫害され避難して来た「難民」も多くいるのです。一方でかつてのオールドカマーを代表する「在日韓国・朝鮮人」の人口は日本国籍の取得や、日本人との婚姻した子供たちが日本籍を選択するなどにより減少を続け、現在58万9千人となっています。国籍別で増加しているのは中国人が65万5千人、ブラジル人が 32万2千人、フィリピン人が21万人となっており、無国籍の人たちも1,525人います。(2009年7月入国管理局発表)そして、日本で生まれてくる子供たちの30人にひとりのどちらかの親が外国籍なのです。先日、群馬県の小学校六年生の上村明子さんがクラスでのいじめが原因で自殺するという傷ましい事件がありました。詳細はわかりませんが、いじめられた原因が、お母さんがフィリピン人であることと伝えられました。上村明子さんが自らの出自を隠さず、民族名やあるいは、日本名と民族名を併記したダブルネームを名乗り、当たり前のように、受け入れられ、名前を呼ばれる環境が学校や地域や家庭にあったならばと思います。在日朝鮮人だけではなく、他の外国人が自らの出自を隠し、そのアイデンティティが自他ともに見えなくなる状況が発生しています。民族的アイデンティティの危機を克服することなしに国際化や多文化共生がなされることはありえないでしょう。多くの在日朝鮮人や在日外国人の子供たちが自然に本名を名乗ることができるように、この裁判がひとつの問題提起になればと思います。「イルムから―」いっしょに考えていきたいと思います。 (NDS=中崎町ドキュメンタリースペース)金稔万(きむ・いんまん) 「イルムから―当たり前に本名が名乗れる社会を求めて」は、この裁判への、多くの人々のご支援をお願いしたいと思います「イルムから―」に対する個人・団体での賛同をお願いします。そして、ぜひ、メッセージをお寄せください! ■賛同フォーマット ■<名前(あれば肩書きなども)> ■<ブログへの名前の公表>可能・不可能 ■<メッセージ(応援・意見・あなたの体験など、なんでも結構です!)> ■賛同メールの送り先:nds-2010osakaあっとhotmail.co.jp (あっとを@に置き換えて送信してください) 連絡先:釜ヶ崎医療連絡会議 大阪市西成区太子2−1−2 電話:06-6647-8278 ブログ「イルムから―当たり前に本名が名乗れる社会を求めて」 http://d.hatena.ne.jp/irum/ カンパ振込先郵便振替口座 00940−5−79726 (加入者名:釜ヶ崎医療連絡会議) *通信欄に「イルム」と明記してください。 今後の弁護士費用など、何かと経費が必要になりますので皆さんのご支援のほどどうぞよろしくお願いします。 |
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来月10月に発表される予定のノーベル平和賞に中国の民主化運動の象徴とされる作家の劉暁波氏の受賞の可能性が取りざたされおり、また一方で、ノルウェーのノーベル研究所のルンデスタッド所長が劉氏の同賞受賞の可能性に関わって中国政府高官から「(劉氏が)受賞すれば両国の関係に悪い影響を与えかねない」という圧力とも受け取れる警告を受けていたことも取りざたされています。NHKがAP通信電として伝えるところによると「ルンデスタッド所長がことし6月、ノルウェーを訪れた中国の傳瑩外務次官と面会した際、中国の民主活動家で作家の劉暁波氏が来月発表されるノーベル平和賞を受賞する可能性が取りざたされていることについて、傳外務次官から『受賞することになれば、両国の関係に否定的な影響を与えかねない』と警告を受けた」ということです(NHKニュース 9月29日 10時34分)。 また一方で、ヘラルド・トリビューン紙が伝えるところによると、チェコスロバキアの「77憲章」の起草者のひとりで詩人のバーツラフ・ハベル現チェコ大統領らは「中国は脱共産化したように見えて自由も民主も奪われたままである。劉は罪もないのに獄中にある。かれこそノーベル平和賞がふさわしい」(ヘラルドトリビューン、2010年9月21日付)という訴えを発表し、同呼びかけは欧米にひろく波紋を呼んでいる、との報道もあります。 しかし、私は、そうしたノーベル平和賞受賞に関わる時事問題をここで述べたいのではありません。ここで私がしたいのは、9月30日という今日という日に、すなわち「二〇年前のあの朝の犠牲者たちの墳墓からの叫びを民主化の文字にして書き続けてきた劉暁波を拘束し、幽閉し、沈黙せしめることで、中国の共産党政府は六〇周年の祝典を行おうとしている」(子安宣邦 私のコラム37)前日の昨年の9月30日に自身のホームページに『劉暁波のために、劉暁波に代わって』という怒りの書を記した日本思想史家の子安宣邦さんの文章を紹介することです。 ■私のコラム 37 劉暁波のために、劉暁波に代わって(子安宣邦 2009年9月30日) その文は次のような書き出しで始まります。 一九八九年六月四日という日を歴史の上から削除するようにして二〇〇九年一〇月一日が来ようとしている。まさしくそうだ、二〇年前のあの朝の犠牲者たちの墳墓からの叫びを民主化の文字にして書き続けてきた劉暁波を拘束し、幽閉し、沈黙せしめることで、中国の共産党政府は六〇周年の祝典を行おうとしているのだから。己れ以外のだれのための祝典なのか。そこでなされた圧殺のあらゆる痕跡を消し去ってしまったその広場において、巨大な軍事パレードが厳重な警備の中で行われようとしている。
そして、その文は次のような一節で終わります。 私がここで死者との共闘をいうのは、中国のためにだけいうのではない。日本人である私が六四事件をいい、『〇八憲章』をいう言葉は、其処と此処との共闘の言葉である。私は劉暁波についていいながら、この日本での死者たちを背負った私の戦いのあり方を考えている。いま日本の新しい首相によって東アジア共同体が公然と提唱されている。それははたして東アジアのわれわれに希望を告げる共同体であるのか。繁栄の現在をただ長引かせるためのあの傲慢な、死者を忘れた生者たちの連帯の模索でしかないのではないか。アジアの其処と此処における死者たちを背負ったものの戦いだけが、アジアのわれわれの間に希望の共同体を築いていくだろう。
一〇月一日を前にした九月三〇日にこれを書く 私は一昨日のエントリで河内謙策さんの論に対する異論を述べました。しかし、河内さんの中国の自由と民主主義の問題をおのれ(日本人)の問題として考えようとする熱意と姿勢、そしてその憂いには強く打たれるところがあります。その河内さんの強い思いに私は敬意を表したいと思います。 ただ、当然、中国人ではない日本人としてこの問題を考えようとするとき、「日本での死者たちを背負った『私の戦い』のあり方」、言葉を代えて言えば「日本の新しい首相によって東アジア共同体が公然と提唱されている」という日本の政治状況に私たちとしてどのようにコミットしていくのか。その課題がやはり私たち日本人として最大の課題になるだろう。いや、課題というべきだろう。そう思うところは変わらないのです。
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郵便不正事件で逮捕、起訴された村木厚子元厚労局長について、大阪地裁は一昨日の10日に無罪判決を出しました。この件についてメディア各紙はいっせいに11日付きで「特捜検察による冤罪だ」(朝日)、「検察捜査の徹底検証を」(毎日)、「検察はずさん捜査を検証せよ」(読売)、「『秋霜烈日』の原点に戻れ」(産経)などと検察批判の社説を掲げていますが、検察・特捜はなぜありもしない事件をでっち上げてまで〈無実〉の村木元厚労局長を逮捕、起訴したのか? その真相について明快な解説、とまでいわないまでも、その真相の一端でも明らめようという意欲の感じられる文字どおりジャーナリスティックな記事というべきものには私はいまのところお目にかかれていません。 もちろん、真相は藪の中というべきですから、真相を明らめる記事はいまのところ書けないし、メディアは書かないということなのでしょうが、「特捜が国民の信頼を回復しようとするなら控訴よりも、なぜ暴走したのか、なぜ防げなかったのか、検証しぜひ説明すべきだ」(東京新聞社説)という論陣は当然のことだとしても、そうした論陣を張る前にメディアとして為すべきことがあるのではないか。もちろん、メディアならではの観点から藪の中の真相に少しでも近接しようとするブン屋魂を持つべきではないか、ということを私は言っています(ブン屋と呼ばれること自体に軽蔑を感じるような教養があるとはお世辞にもいえないいまのサラリーマン記者のみなさんには望むべくもないのかもしれませんが。余計なことだとは思いつつついつい言ってしまいました)。 村木元厚労局長がありもしない事件をでっち上げられて逮捕、起訴されたこの事件の真相の最大のヒントは、同事件を手がけたのは検察庁の年間5億円を越える調査活動費を検察幹部の私的な飲食代、ゴルフ、マージャン代などに裏金化していることをテレビ朝日の報道番組『ザ・スクープ』に内部告発しようとして、まさにその内部告発をしようとした当日にでっち上げられた微罪容疑で逮捕された三井環(元大阪高等検察庁公安部長)事件を手がけた大阪地検特捜部であった、というところに求められるように思います。 毎日新聞記者、東京新聞記者を経て現在フリー・ジャーナリストの古川利明氏によれば、村木元厚労局長逮捕事件を指揮したのは、三井氏の口封じ逮捕事件を当時担当した大坪弘道大阪地検特捜部長ではないか(推測)と言います。 ヒラんとき、『上の指示』で、こんなに上等に、『ないものを、デッチ上げる』ってことをヤリマクった大坪が、今度は、『部チョー』で、部下を指揮するポジションにいりゃ、『ないものを、あったこと』にして、ナンボでもジケンを『作る』なんて、お茶の子サイサイ
(「古川利明の同時代ウォッチング」2010年9月8日付6番目の#の項)また、今度の無罪判決を受けてコメントを出した大島忠郁大阪地検次席検事も上記の三井氏の口封じ逮捕事件を大坪弘道大阪地検特捜部長(現)とともに担当した「司法ヤクザ」(同上)とも言っています。 さらに古川記者は次のようにも言っています(言葉遣いはあまり品がいいとはいえませんが、彼の個性ということで)。 ワシの見立てでは、今回の『政局ソーサ』、つまり、『国策ソーサ』のことだが、その目的は、小沢に近い『石井一』を葬り去ることだったと思う。今度のジケンで、『凛の怪』のカンブで、『倉沢邦夫』ってのが出てくるが、コイツが、石井の『私設ヒショ』だったことに目を付け、『石井一の口利きがあった』というふうに、ジケンを『デッチ上げる』ことが、まず、あったんだな。そこから、『登場人物』を適当にスリ替えていく過程で、どうせ、オンナってことで、生贄にしやすいと踏んだんだろう。『障害保健福祉部チョー・塩田幸雄→(同部企画課チョー・村木厚子)→同係チョー・上村勉』という図式にして、村木のオバハンをうまいことハメ込んどるんだな。この村木のオバハンの上司の塩田が、同じ讃岐人の元厚労副ダイジンの『木村義雄』と結託して、上村にニセ証明書を作らせておるんだからな(同上)
だからだな、腐れケンサツも、村木のオバハンを控訴しとるヒマがあったらだな、『ジケンの真相解明』をすべく、この4月に、出身地の香川ケンの小豆島の町チョーに、『無投票当選』で逃げやがった、この『塩田幸雄』のおやぢとだな、その塩田に口利きした、同じ香川ケン選出の元衆院ギインで、この夏の参院センキョでも落選した、あの『木村義雄』の野郎もまとめて、身柄取ってだな、さっさとキソしろ」(同上)
塩田幸雄氏と木村義雄氏の容疑については私はなんともいえませんが、村木元厚労局長のでっち上げ逮捕事件の真相についての古川記者の炯眼は私にはかなり的を射たもののように思えます。このあたりの真相をメディアはさらにウォッチしてしかるべきではないでしょうか。古川記者もメディア各社に対して次のようなリクエストをしています。 各紙大阪社会ブの司法担当キシャ諸君、そういう、腐れケンサツの『構造腐敗』にまでメスを入れた、『的確なカイセツ記事』を、ちゃんと、書いてくれよ!
この点については古川記者にまったく同感です。 追記 14日付の産経新聞によると検察は「大阪地検では控訴すべきだという意見が根強いが、上級庁を中心に今回の捜査手法などをめぐる検証が必要との判断に傾いているもよう」です。当然のことです。検察は一日も早く控訴断念を決定し、村木元厚労局長に謝罪するとともに、同元局長の名誉回復をはかるべきです。 報道によれば、今回の事件をでっち上げた大阪地検では「村木元局長の共犯とされた倉沢邦夫被告に対しても一部無罪判決を控訴したことから、整合性を取って控訴すべきだという意見が相次い」でいるということのようですが、なにをかいわんや。今回の事件への一片の反省もなく、本末転倒も甚だしい。「整合性」などよりも「人権の回復」が優先されなければならないのは法治国家の道義の問題として当然のことです。まして、その「整合性」なるものがでっち上げの「整合性」といわなければならないのですからなおさらです。(2010年9月14日)
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前回の「五十嵐仁さんの検察審査会という『民意』批判の論について」というエントリについて、Hさんから下記のようなご指摘をいただきました。 東本さん、この件につき、私は五十嵐仁さんを支持します。
「決着がついた問題」であるかどうかは解釈の問題で、二度とも起訴しなかったということは事実上不起訴で決着がついているということです。 また、検察審査会というものについて、そこでの意見が「民意」であるとはとても思えません。あくまで検察審査会の「何人かの意見」です。検察審査会がどのようにして誰に選ばれたかも知りませんが、それが日本の検察・司法制度を補完するものであるとしても、多くの冤罪事件をはじめ、「理不尽」な司法判断に対して今まで何かして成果を上げたという話は記憶にありません。もし、検察審査会なるものが正しく、また正しく機能しているなら、戦前戦後このかたの多くの司法判断に対してもっともっと積極的な関与があってしかるべきですが、今回「初めて」マスコミに登場したようなものである検察審査会が、よりによって小沢問題に限ってフューチャーされている感が否めません。 「どう責任を取るか」についてもマスコミと結託した検察審査会とそこでの情報のリークが政治を動かすようなことがあってはならないというのが五十嵐さんの本意でしょう。 そもそも検察審査会=民意、という図式を私は認めません。 以下は、そのHさんの論への私の返信(反論)です。 Hさん、ご意見拝聴しました。 ふたつ目の現行の検察審査会制度は認めない、という立場をとるならば、「(この問題は)法的には、すでに明確な決着がついている」という考え方はとりうるでしょう。 ・岡山市短大生交通死亡事故(3回「不起訴不当」) ・明石花火大会歩道橋事故(3回「起訴相当」議決の後「起訴議決」) ・JR福知山線脱線事故 ・徳島ラジオ商殺人事件(証人による偽証罪の審査) ・丸正事件(被害者親族による殺人罪の審査) ・高知白バイ衝突死事故(警察による証拠隠滅罪の審査) それでももう一度繰り返しておきます。この件につき、私は五十嵐さん、またHさんの見解を支持できません。
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閔妃のせいでロシア領になっていたらオリン...



