近代戦史と国際情勢の研究、考察

旧北方領土(樺太、千島列島)の史実伝承

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〇「日露戦争でロシアから奪った土地は返還するのが当然だ」 この発言は、歴史を自ら調べずにロシア の言い分を疑う事もなく鵜呑みにした妄言で、日本人として非常に残念なことです。

〇この樺太と千島列島は、アイヌ族のみの居住地だった頃に初めて日本が探検し発見した島嶼で、日本国 の標識を立てて帰り、それから60年以上経ってからロシアが発見したのです。
 国際慣習では発見した人の国籍の国の所有地となるのですが、ロシアは当時世界有数の軍事大国「帝政 ロシア」で、対する日本は鎖国中の徳川幕府で世界にあまり知名度はなかった。
 そのような実態から日本はロシアとの領土確定交渉できわめて不利な条約に甘んじなければならなかっ たのです。

〇1850年、樺太の北半分を制圧したロシアは、1853年12月に徳川幕府と会談を行ないますが、分界線で決 裂。
 1855年、日露和親条約で「界を分かたずこれまでのしきたりのとおり」で決着し、「混住の地」として お互い確認することになりますが、ロシアは実効支配の既成事実を作るため、1853年に南樺太に武力上 陸し日本側とやりあいますが、このとき日本側支配の南樺太を自国領とする意思はないと断言したので す。

〇この頃、欧州諸国で作製された地図には、北緯50度線を境に北側はロシア領、南側は日本領と当時の勢 力分布通りに描かれていて、日本側はこの勢力範囲で国境線を確定しようと交渉を重ねたのですが、不 調に終りました。

〇1859年(安政6年)東シベリア総督が来航し、徳川幕府との会談で、1855年の会談で話した内容は、代 表が「国境確定の権限なし」として、樺太全島はロシア領と主張しました。
 ロシアの正式委任状を持参して交渉にきていた前回のロシア代表の権限を簡単に反古にするような国
 なのだから、これからの交渉は充分に警戒しなければならないというのが日本側の結論でした。

〇その後、1862年と1866年にもロシアとの交渉が行なわれていました。

〇樺太、千島列島の領土問題の交渉が、日ロ間でこのように幾度も行なわれていたことを知るならば、
 「この2島がはじめからロシア領土だった」などとは簡単に言えないことがお分かりと思います。
  
〇米英との密約「ヤルタ協定」でソ連が主張した内容は次のようなものでした。
 「1904年(日露戦争)で日本国の背信的攻撃により侵害せられたるロシア国の旧権利は次の通り
 (中略)左のごと回復せらるべし」として「南樺太及び千島列島のソ連への引渡し」を、連合国への対 日参戦の条件として提示し、実現され、現在に至るのです。

〇ソ連が「旧権利を回復したい」のなら、樺太は日ロ「混住の地」となり、樺太をソ連領とするならば、 「樺太、千島交換条約」により、千島列島は日本領土になるはずのものなのです。

(参考文献)
 北方領土(悲しみの島々)
 三田 英あき 講談社
 
*戦争に負けるということは、戦勝国のあまりにも理不尽な所業にも泣き寝入りするということなのです かね。(終わり)

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千島のことが日本に知られるようになったのは、今から300年以上前の江戸時代のことです。
もともと千島には、アイヌの人々が住んでいました。北海道の松前藩の記録に、「1615年に北海道の東に住んでいるアイヌの人々が、ラッコなどを松前藩に納めた」とあります。
ラッコは千島の近くの海でしかとれないので、この当時から松前藩と千島の交流があったことがわかります。
さらに、松前藩は、1644年に家来の村松広儀(むらまつひろよし)に命じて、「正保御国絵図(しょうほうおくにえず)」という地図を作りました。
この地図は、千島の島々を描いた世界で最も古いもので、松前藩が千島の島々を知っていたことがわかります。ロシア人が千島のことを知ったのは1697年のことです。
この年、アトラゾフという人が、カムチャッカ半島で、クリール人から千島の島々のことを聞きました。
ここでは以下、国後島、択捉島及びウルップ島から北のパラムシル島、シュムシュ島までの島々を「千島」と呼びます。

2018/9/9(日) 午前 10:41 [ 日本の美しい国と心と環境を護る ]


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