近代戦史と国際情勢の研究、考察

旧北方領土(樺太、千島列島)の史実伝承

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  樺太名物に山火事があり、また夏期の濃霧があり、冬期の角巻きがあった。
 1)5年間暮らした炭鉱町「塔路」から越後大野藩の会所遺跡がある「鵜城」町に移転のためハイヤー  で通った山道が、やっと山火事がおさまったばかりの通り道で、道路のあちこちの雪の中で、枝木が
  煙をあげてくすぶっていた。
  山火事の原因は、雷、自然発火、汽車の煤煙など色々あったようだが、盗材の証拠隠滅のための放火  も少なくなかったようだ。
  いずれにしても山火事による損害は莫大で、年間百万石もの材木が灰になった。そのため樺太の山々  には必ず火防線が作られていた。
  防火用の10メートル幅員の無林地帯のことだ。

2)夏期(7月下旬から8月中旬ごろまで)の濃霧は、早朝から昼頃までのことが多いが、それは
  まるで濃い牛乳のようだ。
  脱走船(焼玉機関ー発動機船)で西海岸を南下中、この濃霧のおかげでソ連戦闘機から一時的には
  身を隠すことはできたが、昼頃には急速に霧散してしまうので、発見されてしまった。

3)角巻きは冬の婦人に欠かせない防寒具のひとつだった。
  角巻き姿で歩く婦人の後ろにしたがう樺太犬の写真などはまさに樺太風景そのものだ。

*火防線と角巻き姿の婦人の写真は、望郷樺太/写真集(国書刊行会)より引用。

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