近代戦史と国際情勢の研究、考察

旧北方領土(樺太、千島列島)の史実伝承

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「大本営発表」2

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 日本の明治以来の国防方針は、「対同時2国作戦」をいましめるものだったが、昭和16年12月8日の
 大戦の始まりは、2国どころか4カ国(米英蘭中国)を敵に廻す戦いだった。
 大日本帝国陸海軍は、長年陸軍はロシアを仮想敵国に、海軍は米国を仮想敵国にして研究と訓練を
 重ねてきたが、独伊を視察した山下奉文などは飛行機と戦車のおくれを指摘し、日本軍の近代化への
 切り替えを盛んに提唱していたが賛同する者は少なく、実現されなかった。・・・と著者松村大本営報 道部長は語る。

 そして昭和16年12月8日の「真珠湾攻撃」は実行され、同日午前3時23分、ハワイ上空から「われ奇襲に
 成功せり」の無電が入り、この壮挙は日本勝利への信念をかきたてた・・・とある。

 日本軍戦闘機(第1波180機、第2波170機)と特殊潜航艇5隻による魚雷攻撃の戦果は目を見張る
 快挙だった。この2時間の大戦果は次のとおり。
 
 撃沈戦艦 4 大破戦艦 4    撃墜もしくは炎上飛行機260機
 撃沈巡  4 大破巡 1
 撃沈油槽船2 大破油槽船3

 だが後に米側は、日本軍の目標は愚挙だったとする。それは彼我の重点の置き方の違いからだった。
 
 日本軍の重点・・・第一線重視の戦艦主体
 米軍・・・補給が主体
 
 だから米側は、林立する油槽(何年分を備蓄)の大群や造船修理工場を目標としなかった日本軍が理解 できないため、戦闘艦攻撃を愚挙とする。しかし日本軍(南方軍)は、これで米太平洋艦隊の来攻に脅 威がなくなったので、南進が可能になったのも事実だった。そして空母中心の機動艦隊による攻撃は、
 まさに日本海軍の天才的ヒラメキ(機動部隊の元祖)だったが、まだ戦艦に未練を残し、新戦闘方式に 切り替えできず、それどころか逆に米軍に100%空母中心の機動部隊作戦に転移されたことも、敗戦 につながる大きな失敗だった。
 そして作戦の失敗あるいは謎とされる南雲艦隊の追い討ちがなかったことについては、〇燃料補給に不 安〇米大型機50機の残存〇図上演習で大損害を受けたことなど諸々の理由から決断できなかた・・・ と著者は語る。

 そして世界大戦史を考察しても、第一次大戦の勝敗を決定したのは米国の参戦だった。国力の裏づけと いう土壌の上にのみ戦争の実力は存在するもので、その点日本は極端な精神力の偏重や神がかりの煙幕
 の中で戦いを継続し続けた。米国の強さ偉さは、科学的合理的なものでよいとなったら、旧習にとらわ れず、思い切って取り入れてくるところだ。・・・と反省している。

 〇開戦の詔勅あとの東条首相の日本国民に呼びかけた開戦の言葉

 「中国よりの撤兵、南京政府の否認、日独伊3国同盟の破棄、この要求に屈せんか、帝国の権威は失墜 し、事変の完遂は期し得ず、遂には存立を危殆におちいらしむるものである。ここにおいて、日本は
 自存自衛のために、戦いの火蓋を切ったのである。(中略)およそ戦争には、必勝の信念が一番大切で ある」・・・毎月8日に大詔奉載日として、東条内閣退陣の日まで放送された。
 *中略部分の中には、「物資の豊富な米英に対しての戦いは、長期戦である。その前途は多難なるもの
  があるが、われわれは勝ち抜かねばならない」と悲愴な感慨がこめられている。

 当時欧米諸国は、先を争ってアジアの植民地化を目的に、進出、征服を図っていた時期である。
 ABCラインの経済封鎖(日本に売るな、買うな)をされた状態の日本の現状だった。
 
 この写真は、稚泊航路(北海道稚内ー樺太大泊)の定期連絡船「宗谷丸」の勇姿。
 

 


 

 

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