近代戦史と国際情勢の研究、考察

旧北方領土(樺太、千島列島)の史実伝承

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大本営発表14

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 サイパン上陸でゴタゴタしているとき、B−29十数機の編隊が、中国四川省成都を夜中に発進して
 午前4時、八幡を爆撃した。この初空襲の報を、「国民に一刻も早く発表するように」と東条首相から も指示が入ったが、直後から虚報の洪水が押し寄せ、実態を把握するのに手間どり、実際に発表でき たのは8時だった。これが戦場の真実なのかも知れない。
 8月になると、100機編隊が九州、朝鮮、満州に押し寄せるようになり、大きな被害が出た。

 海戦で、米機動部隊を一挙に撃滅する作戦の「ア号作戦」はどうなったかといえば、地上準備の1千機 は、ピアク島上陸で半数を割かれ、その他でも取られ、結局、決戦参加は、予定の20%のトラッ  ク、硫黄島の飛行機のみとなり、決戦艦隊(第1機動艦隊)は、サイパン上陸の報から、マリアナ沖 に進む。その主要陣容は、空母3、改装空母6だった。

 4群の敵機動部隊を発見し、第1波、260機、第2波、80機を発進するが、米潜水艦の雷撃で、
 「翔鶴」が沈没。

 米論者はこの海戦を「日本海軍は、ソロモン海戦で多くの駆逐艦を失ったたたりで、護衛不足となり
 この海戦で再び大きな損失を出し、敗北した」と論じ、米マスコミはこの海戦を、「フィリピン沖海 戦」と名づけ、その勝報を大きく報じた。

 著者は語る。「この頃の飛行兵は、訓練不足、技量未熟のため苦戦の割りには効果は小。おまけにグ アムに着陸した攻撃機は、待ち伏せした敵機のために全機破壊された。敵機300機が第1機動艦隊  を攻撃し、「瑞鶴」、「隼鷹」が大破、「飛鷹」は敵潜水艦の攻撃で沈没し、この海戦で、日本は
 「空母3隻と飛行機400機をうしなった」と。

 そしてこの海戦の戦果を、海軍部は、また損害を過小に発表しようとしたので、富永陸軍次官は、
 「海軍はなぜ真実をすぐに発表しないのか?米側も戦果を大々的に報道している以上、虚報はすぐに 露見してしまうのに」と海軍部の偽りの大本営発表に賛成しかねる旨を交渉しているのを東条首相が
 耳にして、「この海戦は元々陸海の協同作戦ではない。海軍はミッドウエイ以来の連敗で気の毒だ。
 海軍の責任で発表するのだから、言う通りにしたら・・・」と、海軍に思いやりをしめした。

 また戦艦「陸奥」(3万トン)が自沈し、海軍がガックリと落ち込んだとき、東条首相は、即座に
 鋼鉄3万トンを、陸軍割当から海軍に譲った。もと陸軍大臣だった東条首相だが、海軍への思いやりは
 海軍ビイキと思われるほどに大きかった。

 東条首相の思いやりもあり、海軍は、この海戦の損害を、国民を失望させないためとして、空母1隻沈 没と飛行機50機の破損と発表した。

 この「ア号作戦」の失敗は、やがてマリアナの失陥、マリアナの失陥は、絶対確保線の破綻となるの で、この段階でサイパンの増援を企画したが、制空、制海権をとられたので、どうにもならず、硫黄 島からの夜間殴りこみ以外に手はなかった。
 
 天皇は宸襟を悩まされ、6月25日、今後の作戦指導について、異例のご下問を、梨本宮、伏見宮、永  野、杉山両元帥たちにされたが、名案はなく、1)後方の防備強化を急ぐこと2)陸海空の総力発揮 のため、統一指揮が必要であることの2点が提案され、2)についてはその後の作戦で実現された。

 やがてグアム、テニアンが攻略され、サイパンの敗戦がもとで、東条内閣は退陣に追い込まれる。

 1944年(昭和19年)6月は、枢軸側の大厄年になる。
 連合軍のドーバー海峡を越えての北仏上陸で、ドイツの敗色は濃厚になり、サイパンの失陥は、B−
 29の本土爆撃の基地化となり、マリアナ沖海戦では、残存艦隊は致命傷を受けた。

 前半吉、後半凶とでたインパールの戦いは、第1次大戦型(奇襲と包囲を信条とした旧戦法)から
 空軍と火力を主体とした新戦法に大敗を喫したのだ、と著者は回顧する。

 *この写真は、樺太の火防線。山火事は樺太の名物で、原因は色々とあった。

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