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我が家の食卓で、春を象徴するといえばこの「とうたち菜」。

雪ばかりで、鮮やかな色に飢えていた雪国の人にとって、この緑とは何とも美しいもので・・・

そして、たいして栄養ももらっていないであろうに、冬の寒さに耐えた自信からなのか、

日々増殖していくかのように、畑で権勢を振るっております。

ま、ホントにこの時期限定なのでね。

すでに、限定という言葉だけではごまかしきれない、飽きに襲われておりますが・・・


昨日の晩御飯は、鳥の照り焼き。

ぐ〜たら家、何だか食卓が寂しくなったのでは?とお思い?(ほかのは写真に写すに忍びない・・・)

ま、これだけではないんだけど、そろそろ私どもも、酒ばかりかっくらってないで、体のことを考える年齢。

(口で言っているほど、考えておりませんが・・・)

子供たちは、成長期。中年の私たちは停滞期。老人会に関しては維持期。

食べたくても食べる量等が減ってくればいい老年期とは違い、中年期とは面倒なものでございます。

「だって、食えちゃうし。」

そうなんだよねぇ。食えちゃうの、肉も、肉も、肉も・・・(我が夫婦寅年)

健康に関しては、自信が御座います。(多分、こういう人間はある日突然というエンディングが多い)

でも、ふといろんな不調が出てきていることも事実。

うん、ちょっと、ほんのちょっとだけ考えよう!

ってなわけで、私はトマトジュースに酢を入れて、飲むことにしました。

若干、体重が減り、若干代謝がよくなった気がします。

こういうこと、やっちゃう年齢なんだなぁ・・・・

といいながら、上の照り焼きにマヨかけて、「テリヤキバーガーと同じ味〜♪」なんて浮かれておりました。


ま、子供達が大きくなるまで、特別大きなことをしてあげる気はありませんが、その成り行きを見守りたいなぁと

も思いますし。

というわけで、少しできた自由時間、今まで一番後回しにしていた自分のメンテナンスを行いたいと思います。

40歳児に関しては、変調を感じるほど、敏感ではございませんので、今のところ現状維持ということで(笑)


お久しぶりでございました。

年末にクロスがなくなり、入園を迎えた次男坊の世話や入園準備で、あっという間に4月。

おかしな気候のせいで、どうも今年の桜は盛り上がりに欠ける・・・

ただ、年に一度しか咲かないというプレミア感と、日本を象徴する花だというどこか控えめだけど、何となくの

アピールはしているわよ的な桜を見に、ぐ〜たら家も少し早い花見に出かけてまいりました。

「桜、桜って、あんたたちそんなに待ってたわけじゃないじゃない!」

まだまだ満開には遠い桜並木の下を、相も変わらず悪態をつきながら歩いてきました。

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(4月4日撮影)

〜ぐ〜たら家の近況〜

長男は5年生。今のところ、留年もなく無事5年生を迎えることができました。ぐ〜たらの昔を思わせる

ヒョロヒョロな体型。身長ばかりに成長のすべてが言っているようで、体はもはやガリガリでございます。

お前はいつまで反抗期の入り口に立ち続ける気だ!と叫びたくなるほど、小さな反抗の繰り返し。


次男坊は無事、難関だった保育園に入園(普通の市立の保育園)。入園4日目になりますが、今のところ

大きなストライキはなく、バスに乗り込むときの勇ましさは頭が下がります。こいつ、プライドが高い男です。


40歳児に関してましては、特記することはございません(笑)冷め切っているわけではございませんが、

人間40年生きると、すでに退化が始まります。(「大化(退化)の改新〜♪」とかつまらんおやじギャグが

返ってきます。オヤジギャクに関しては、進化も退化もしていないようです・・・


こんな感じで、春ですね。(相変わらず、話の展開がわからない)

ぐ〜たらは、少しだけ自由時間ができました。

今週中は、保育園側の手厚い待遇により、1日1時間から始まるならし保育が始まっています。

今日は、初めての給食。もちろんメニューはカレーです。(入園初の給食はカレーから始まる)

あと30分もすれば、バスに乗ってお帰りになりますが・・・

しかし、春だというのに、寒い・・・

晴れたって寒い。

というわけで、久々に顔を出してみました。

最後に・・・


クロスの見送りが終わってから、長男が10歳になりました。

誕生日とクリスマスが重なる12月は、彼にとって浮かれまくり月間に突入です。それが終われば正月。

母より、多額の小遣いを手にし、毎年羨ましげな母の視線をよそに、結局何も買わずに貯金という

まるで40歳児の性格を受け継いだような結末が、もう何年も続いています。

そんな10歳児がふと言いました。

「今年の誕生日かクリスマス、クロスと同じ犬が欲しいなぁ。」

ちょっとびっくりしました。

犬を飼うのは、あなたがじぶんのことが自分で出来るようになったら自分で飼いなさい。お母さん

たちは、もうペットを飼うことは今のところ考えられないんだ。クロスを飼うことはとても楽しかった

けど、クロスがいることで行きたい場所にいけないこともあったから。それでも私たちは満足だった

けど、今度はいけなかった場所にも行ってみようよ。

納得したようだった。


出会いがあれば、必ず別れがあるということ。

可愛くて、楽しい思い出が多ければ多いほど、別れは辛く悲しいもの。

でも、1つ言えるのは、それでも家族が増えるってとても幸せなこと。

たとえ出会いから別れが、人間の一生よりも、ずっとずっと短いものでも・・・

多分だけど、10歳児はきっといつか犬を飼うような気がします。

犬が嫌いだとか、好きだとか考える前から、彼はずっとクロスと一緒にいたから・・・

特別可愛がっていたようにも見えないけど、時々思い出したように可愛がったり、話しかけたり。

実際目の前で起きたクロスとの別れは、彼にとって「命」を考える大きな出来事だったと思います。

この子は目の前にある大きな悲しみに、おかしくなってしまわないだろうかと心配もしました。

あれだけ辛い思いをしたのに、彼はまた犬を飼いたいと・・・

ちゃんと最期まで家で看取ってあげてよかったんだと思いました。


クロスを家に迎えた11年前。

当時、私たちには子供がいなくて、アパート住まいでした。

それから長男が生まれ、アパートを引越し、こっちの家に入り、家を新築し、次男が生まれた。

どんなに状況が変わっても、クロスは変わらず家族でいてくれました。

途中、クロスのために割ける時間が少なくなったりもしたけど・・・

極力、家族が一緒の時はクロスも一緒に出かけたおかげで、随分ペットを連れて行ける場所にも詳しく

なりました。

今は、そこに一緒に行けるクロスがいなくなっちゃったけど、キャンプならペットを連れて行ける情報はかなり

持っていると思います。もし、愛犬を連れて、キャンプに行きたいとき、いい場所お教えします。


ただ、1つ、クロスを飼う上で後悔したことがあります。

当時、私たちはお金がなくて、クロスの保険を考えたところで、そのままにしてきました。

少し落ち着いた頃、いよいよクロスに保険を!と思ったところで、クロスは入れる年齢を超えていました。

あの時、ペット保険に入っていたらよかったなぁと思うこと、正直ありました。

ペットの病院、すごく高いんです。

それでも、苦しんでいたり、痛がっていたりするペットを放ってはおけません。

いろいろ金策をして、先生と相談してなんてやってましたから・・・

最後の最後、私たちは定期預金の解約を考えていました。

これだけ、ペットを取り巻く環境が変わってきた今、もう少し動物病院の値段を見直せないのかなぁ・・・

そしたら、少し早く、いろんな病気を見つけてあげられる気がするんだけど・・・

ま、だから保険って、大事なんだなぁと切に思いました。


今、ぐ〜たら家は、クロスがいない生活にやっと慣れてきた状態です。

クロスがいなくなり、40歳児は朝の散歩の必要がなくなったので、少々朝遅く起きるようになりました。

そして、間違いなく、運動不足です。

ぐ〜たらは、相変わらず、クロスの鳴き声が聞こえたような気がしたり、料理をしながら見える位置にクロスが

いないことに何となく物足りなさを感じたり・・・ま、でも基本変わりません(笑)

10歳児は、相変わらず、言われないとやらない性格に拍車がかかってます。今、ドリルが終わらないと毎学期

恒例のラストスパートをかけております。

3歳児は、マイペースです。どうも再びイヤイヤ期到来といったようで、クロスがいなくなってから特にヤケを

起こす回数が増えました。

リビングのみんなが見える壁に、クロスの写真を飾りました。

いつでも思い出せるように・・・

そして、家族の写真って時々撮っておいたほうがいいんだなぁなんて、クロスの写真を整理しながら思いました。

これからぐ〜たら家は、ペット可ではないキャンプ場をリサーチし、来年のシーズンに向け、節約生活です。


うん、クロス、こんな感じで我が家はいつもどおりにやっとります。もし、お盆にやってくることがあったら、私の

夢にでも出てきてください。

どうやら、10歳児の夢には何度も出ているみたいだけどね(笑)

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クロスが亡くなったら、どうなってしまうんだろうと思った私たちは、意外と冷静だった。

3日間飲んでいなかったビールを、弔い酒と称し、献杯した。

みんなが見える位置に静かに置かれたクロスは、本当に眠っているような安らかな顔をしていた。

長男は泣いて泣いてどうにもならなかったけど、先が見えない不安というよりは、純粋に寂しくて、悲しくて

泣いている感じだった。

何かで節目をつけてあげないと、彼はきっとしばらく立ち直れない気がした。

ぐ「明日のクラブ活動、休める?」

長「休めるけど・・・どうして?」

ぐ「明日、クロスを天国に送ってあげる最後の手伝いするんだよ。父ちゃん仕事で行けないから、

アンタ、代わりに母ちゃんと一緒に行ってくれる?」

長「クロス、燃やしちゃうの?」

ぐ「小太郎が待ってるから、そこまで送ってあげないとね。いつまでもここに置いておくわけには行かないし。」

長「わかった。」

火葬は迷わず、小太郎が眠っているお寺ですることにした。それなら寂しくないし、お坊さんがいつもお経を

あげてくれるし、他の仲間たちも一緒になる。

旦那はどうしても仕事が休めない。本当は一緒に送ってあげたいのはわかってるけど、こればかりは

しょうがない。

誰かが亡くなったりすると、その死に対して、いろんな関連性を探し出したりするもんだけど、ペットの場合も

同じだったりする。

クロスがなくなったのは水曜日、翌日は唯一長男の学校の時間割が6限クラブ活動。

土曜日にピアノの発表会を控えている長男は、クロスのバタバタでろくに練習ができずにいた。

あと2日間ある。

「あまりに見かねて、クロスも心配だったんじゃない?」

笑えない冗談だけど、長男がその日からピアノの練習に打ち込みだしたのは事実。

天国にいくであろうクロスに聞こえるように弾くんだと・・・

実際、土曜日の発表会は、親の贔屓目を抜いても、全くミスのない力強い演奏だった。


眠っているクロスのそばに、クロスが大好きだったりんごとジャーキーを入れ、

クロスが一番似合っていた、赤いフリースの洋服をクロスにかけてあげた。

時々なでてみるけど、さっきまであったかかったクロスは冷たく、固くなっていた。

「マナーパンツは処分するね。アンタ、あの世に行って「しっこたれ」なんてあだ名をつけられたら

可愛そうだもんね。」

クロスの昔の写真を見ながら、真っ黒だったクロスがシルバーに変わっていたのに時間の経過を感じた。

私も旦那も、さみしさや悲しさを紛らわせるように、クロスの荷物を処分し始めた。

今やらなくても・・・と傍から見れば思うんだろうけど、とにかく今やらなきゃいけない気がした。

その日、久々に家族全員で寝室に入る。

最後の夜だ、クロスも一緒に寝ようと寝室にクロスを運んできた。

2晩もろくに眠っていないのに、全く眠気がないのは、ここ何日間の急すぎる展開が未だ整理できていない

からなんだろう。

クロスが我が家に来てからずっと、私が出産で入院したりする以外は、クロスと同じ布団で眠っていた。

右に子供、左にクロスの川の字も、我が家では普通の光景だったっけ。

あんな小さいクロスがいないだけで、布団ってとても広く感じるんだなぁ・・・

だけど、冬はクロスがいてくれると、あったかいんだよなぁ・・・

今年の冬はちょっと厳しくなりそうだ。


翌日、晴れだと言われていた天気は見事に外れ、寒い雨が降っていた。

出かけるメンバーを送り出し、洗濯をしようと2階へ上がる。

クロスはいつも私が来る後を追って来てたから、部屋の戸を開けた時に、後ろのクロスが入るまで

開けて待っているという私の癖は、まだまだ直りそうもなかった。

1仕事終わるたびに、お仏壇の前のクロスを覗きに行く。起きてこないのはわかってるんだけどね。

クロスの体がなくなったら、あっという間にその存在を忘れていってしまう気がした。

3時に家を出ると言っていたのを聞いていた旦那は、2時を回った頃、家に帰ってきた。

「最後のお別れをしようと思ってね。」

お仏壇の部屋で、しばらくいたようだけど、覗きにはいかなかった。


学校の玄関で、長男は待っていた。

車に乗り込み、後部座席にいるクロスを確認すると、やっぱり泣いた。

「さみしいな・・・さみしくなっちゃうな・・・」

って言いながら・・・

天気が悪かった私たちが向かう先に妙高山が見える。不思議とそのあたりに太陽の光が何本もの線になって

空から降ってきているように見えた。

ぐ「○(長男)、見てごらん。クロスはあの光に登っていくんだよ。」

長「あ、ホントだ!!すごい!」

ぐ「クロス、道に迷わないでいけるね、きっと。」

長「どうやって、あそこまで行くの?」

ぐ「だから、火葬して、クロスの魂を煙にしてあげるのさ。煙ならどんどん高くまでいけるから。」

彼が体験する最初の愛する家族との別れは、トラウマにさせたらいけないと思っていた。

どんな想像を使っても、命はいつか消えてなくなるものだと教えなくてはいけない。

それには、誠に素晴らしい陽の光だった。どうか、火葬場に着くまで、この晴れが続きますように・・・


小太郎が眠るお寺は、我が家からかなり遠い場所にある。

手続きを済ませ、祭壇の前にクロスを置いた。

涙を流す長男と、いつもとは違う珍しいところに来たという好奇心でじっとしていない次男。

お経を上げてもらい、本当の最後のお別れをした。

「クロス、ありがとね。小太郎によろしく伝えて。」

私の中では、さみしさというよりも、ちょっと安堵感みたいなものの方が大きかった気がする。

「ほら、あそこに煙突があるでしょ?あそこからクロスの煙が天に登っていくんだよ。天気が良くてよかったね。」

しばらくその煙突を眺めていた長男だったけど、多分自分の中で踏ん切りがついたんだと思う。

「何か、ちょっと悲しくなくなってきた。」

その言葉通り、彼はその瞬間から涙を見せることはなかった。

「お葬式ってさ、面倒だったり、大変だったりするけど、こうしてちゃんとお別れして、残された人がいつまでも

悲しくないようにするために、大切なんだよ。」

帰りの車の中で、珍しく私の話を黙って聞いていた彼。彼もいつか私たち親の葬式を取り仕切る日が来る。

そのとき、今日のこと思い出すかなぁ・・・


本当に寂しくなるのは、きっとこれからな気がする。

日常の中で、いるべきはずの場所にクロスがいないこと。

今まで、当たり前のように費やしてきた散歩や世話の時間分、日常に空白ができる。

だけど、私には感傷に浸っている時間は、まだなかった。

来春から保育園に入る次男坊のトイレトレーニングは、終盤だけど終わってはいない。

そして、まだまだ手がかかる。

年末に差し掛かり、大掃除もしなくちゃいけない。

クロス、あんた、選んでこの時期に逝ったのかな?

「この時期なら、アンタ、さほど悲しんでもいられないんじゃない?」

そう言われたような気がした。

来年になったら、もっとゆっくり散歩もできるし、もっと色々連れて行ってあげようと思ってたんだけど・・・

これからって時だったんだけどね。


だけど、今年は家族で結構いろんな所に行ったね。

キャンプだけでも2回行った。

家族で写真を撮るってことが、なかなかなくて、いつも私がいない写真ばっかりだったけど・・・

上の写真は、珍しく家族とクロス全員で撮ってもらった、最初で最後の写真。軽井沢の白糸の滝。

去年のお盆、だったよね。ペットを連れて入れる場所を、ネットで片っ端から調べたんだ。

チビが前日に骨折してね。ばったばただったけど、行ってよかった。

私たちが出かけるとき、必ずそのそばにはクロスがいた。

あんまりいい子で、おとなしいから、時々足を踏んづけちゃったりしたけど・・・

いつも一緒にいてくれて、ありがとう。

あなたのおかげで、子供たちは弱いものに優しく接する心を教えてもらったよ。あ、次男坊はまだまだだけど。

「クック(クロスのこと)、バイバイ。」

と、何となく別れはわかってるみたい。大きくなる頃には忘れちゃうだろうけど、ちゃんと話しておくから。

我が家には、とても賢くて、とてもかわいい、ぬいぐるみみたいなクロのプードルがいたんだよと。

あなたのちょっかいにも、怒らずにそばにいてくれたおじいちゃん犬がいたとね。

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一晩中鳴き続けたクロスは、朝になっても枯れた声でやっぱり鳴いている。

これも、脳神経の何かがそうさせているんだろうか・・・

朝一番に病院に行く。

「脳のどこにトラブルがあるかわからないけど、そっちの方に有効な薬を注射しておくね。」

クロスの様子を見ながら、先生は難しそうな顔をしていた。

ぐ「このまま鳴き続けるのは、辛いと思うんです。せめて、夜眠れるようにしてあげられませんか?」

先「睡眠薬があるけど、睡眠薬を使うととても弱ってしまうのね。だけど、精神を安定させる薬があるから

それを飲ませてあげて。それから、吐いてしまうのも弱るもとだから、吐き気止めの薬も打ちます。」

様子を見て、翌日の夕方、また診察をしてもらうことになった。

その時、先生は言った。

「もし、もしね、あまり苦しむようだったら、それを見ていられないようだったら、その時は相談してね。」

「安楽死」っていうのを言っているんだって、すぐわかった。


少し前であれば、目の前で生きている人の、方法はどうであれ、命を奪ってしまうという現実に

自分は耐えられないと思っていた。

けど、一晩中、自分の意思には反した症状で苦しんでいるクロスを見てきて、

私の中での「安楽死」という言葉の意味が、少しだけ変わった気がした。

それでも、どこかでクロスとの別れの時間を、自分で早めてしまうことにためらいも感じていた。


もう泣き疲れたのか、クロスは苦しそうな呼吸をしながらも静かにしていた。

吐き気止めの注射を打ったから、少し何か食べさせてあげたい。

そう思って、クロスの大好きなりんごをすりおろし、汁だけを絞って口に入れてみた。

少しだけ飲み込んでくれたし、それを吐き戻すこともなかった。


お昼休みに昼食を食べに戻った旦那に病状を説明する。

「あんまり苦しむようなら、相談してくださいって。家族が立ち会って、薬を打ちますって・・・。」

あんまりにも重大なことを、何だかとても事務的に伝える私は冷酷な人間に感じた。

旦那が心配していたのは、あまり食べず、あまり寝ていない私の体調。

そうならざろうえない状態もわかっているから、多分見ていられないんだろうと・・・

「もし、その決断をくださなきゃいけなくなったら・・・その時は、俺とお前だけで立ち会おう。

それを理解できるほど、まだ○(長男)は大人じゃない。」

その日は水曜日。土曜日には長男のピアノの発表会がある。

家が留守になるから、病院でその間、クロスを預かってもらう予約をしてあった。

もし・・・もし、クロスの苦しむ状態に私たちが耐えられなくなったら・・・

土曜日の預かりのあとに、息子たちには預かっている間に、急変したという理由で

クロスに薬をうってもらおう。

私たちが出した、少しだけ猶予のある、身勝手な決断だった。


そんなやりとりをクロスは聞いていたんだろうか。

午後になり、次男が昼寝を始めた直後、口から入ってきたもの全てと思われるものを吐いた。

吐き気止め、打ったのに・・・

そして、時々、痙攣を起こすようになった。それ以外は、とても苦しそうな呼吸をしている。

それで気づいてしまった。

さっきから、クロスの口に注射器で流し込む水が、すべて口を通過するだけで飲み込めていない。

舌の動きがなくなったし、足が冷たい。

私はすぐに旦那にLINEを入れた。

「クロス、今日が山だと思う。さっきみんな吐いちゃったし、水も飲まなくなっちゃったから・・・」

クロスは最期まで私が面倒を見よう。そのとき、選択肢の中の「安楽死」が消えた。

クロスが頑張っているのなら、それを最期までちゃんと見届けてあげるのが飼い主の役目なんだと

今更になって思った。

どんなに苦しい姿でも、それから目を背けたらいけないよね。


3時を回った。

いつもなら起き出すはずの次男が、今日はおとなしくまだ寝ている。

私はクロスを抱っこして、天気は悪いけど、リビングの外に出た。

「アンタがうちに来たのも、確かこんな寒い季節だったっけね。」

なんとなく、なんとなくだけど、クロスが周りを見渡した気がした。

「つらいだろうけど、せめて○(長男)が帰ってくるまで、頑張れるかな。心配して泣いてばっかり

いるから、知らない間にいなくなっちゃったら、立ち直れない気がするんだ。」

相変わらず、クロスは苦しそうだったけど、発作がなくなった。

私はそのあいだに、家族の食事の用意をした。

目に見える場所にクロスを置いて・・・

ちっとも食欲がないし、こんな状態なのに、なんでこんなに冷静に食事の準備ができるんだろ。

普通にすることで、クロスがいなくなってしまう現実の辛さから逃げようとしてたのかなぁ。


長男が帰ってきた。5時少し前。

「○(長男)、クロスね、もうそんなに長くないんだ。だから、いつもみたいにみんなでそばにいて。」

さんざん苦しんだ様子は知らない長男だから、静かになったクロスをしばらく眺めていた。

普通なら、旦那が帰ってくるのは5時40分頃。

だけど、こんな状態だから、きっと少し早く帰ってくるだろうと思っていた。

5時半になったところで、私はクロスを毛布に包み、家の外で旦那を待った。

「もうちょっとだけでいいから、クロス頑張って・・・」

何か、とっても焦っていたような気がする。こんな状態に限って、早く帰ってこない。


旦那が帰ってきたのは、6時少し前。

言葉は少なかったけど、多分、クロスの様子を見てすべて分かっちゃったんだと思う。

「○(長男)、じいちゃんたち、呼んで来い。クロス、もうそんなに長くないから・・・」

クロスの心臓部分を触りながら、旦那が長男に行った。

「クロス、息してる?」

「大丈夫、まだしてるから・・・」

私は食事の用意が終わった。

クロスの様子を見に近づいたとき、びっくりした。

さっきまであんなに苦しそうな顔をしていたクロスの顔が、初めてうちに連れてきた時みたいな

可愛らしい眼差しに変わっていたから。

「ばあちゃんどこ!?クロスいっちゃう!」

私はとっさにその部屋にいない義母を探しに部屋から飛び出した。

最後に抱っこして送ってあげようと思ったのに、なぜか義母を探しに行く方を選んだ。

クロスが大好きなぐ〜たら家のみんなで、クロスを送ってあげたかったから。


義母を見つけて何を叫んだかはわかんないけど、とにかくリビングに家族全員が揃った。

さっきまで開いていたクロスの目が、みんなを確認して安心したのか、細く細くなっていった。

「クロス、頑張ったね。ありがと。母ちゃん、ご飯の支度終わるの待っててくれて。」

家族で泣いた。


11月26日(水)PM6:22 クロス永眠(享年11歳)


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