アジアの街角 一枚の写真から

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 バンコクにやって来ると 気が向けば 朝飯、昼飯替わりに食べることにしている
 屋台のラーメン屋がある。
 私が住んでいるマンションのすぐ前の通りの真ん中あたりに位置し、
 目の前は中級ホテルのレノホテル、屋台の後ろには日産自動車の大きな営業所がある。

 別段 取り立てて美味しいラーメン屋ではないが、余計な味付けをしていないので
 ナムプラーや酢を加えて 適当に 自分好みに味付けするには都合がよい。
 注文するものは バーミー・ヘーン(汁なしラーメン)で 年がら年中代わり映え
 しない注文だ。。
 タイの麺類は 量が日本の半分くらいで 食べた気がしないので ラーメン玉を
 余分に入れてもらうと 1杯25バーツのラーメンが 30バーツになる。

 私がこの場所に住み始めてから もう10年以上になるが 屋台の所有者も 
 今の所有者で三代目になる。
 東北タイのカンボジア国境に近いブリラムという県からやってきている言葉少ない
 おばさんで この屋台を引き継いで3年近くなるはずだ。

 この路地の中間にあるこの屋台のテーブルの前に座り込んで ラーメンを食べていると
 外国人旅行者や地元の人間たちの姿を眺めるには絶好の機会になる。
 こんな場所を見つけ、人々の姿を眺め、その変わりゆく様を眺めるのも 異国での
 生活の楽しみかもしれない。

 麺類というのは 欧米人旅行者には 馴染みのないせいか、この屋台で麺類を
 すすっている欧米人旅行者を見かけることは少ない。
 旅行者相手というより、近所に住む住民や日産自動車に勤めるタイ人従業員、
 目の前のレノホテルに従業員などが座り込んでいることが多い。

 今朝も午前9時過ぎに この屋台でいつもながらの汁なしラーメンを食べていると
 珍しくアベックの30過ぎの外国人旅行者がやってきた。
 話をすると フランス人でスペインに近い南フランスからやって来ている。
 「コマンタレブー」と声をかけると「トレビアン」と返ってくる。
 抵抗なく スープに入ったビーフンを食べている。

 色々 話をしようと思っていると 先程から屋台の前の通りをうろうろしていた
 60歳前後のアジア系の旅行者が声をかけてきた。
 見た目には 日本人なのか韓国人なのか わからなかったけれど、日本人だった。
 中国から北ラオス、そして北タイへ入り、そしてバンコクにやって来たという。
 定年退職か早期退職をして アジア旅行にやって来たらしい。
 長年の夢であった長期海外旅行がかない、今が1番楽しい時なのかもしれない。
 自分の旅の形は 自分で作り上げていくより仕方がないし、それは人それぞれの
 人柄に大きく影響されるものだから、訊かれたことだけに答えることにした。
 屋台の椅子に座り込んで 何も注文しないで 話に夢中になる人間は 私が生きている
 世界の人間とは別の人種である。
 旅の常識は その人間の常識の中にある。
 それは無頓着というものとは別のもので 人間に対する優しさの問題だろう。
 自分に対する興味や関心を持つことの出来ない人間は 他人に対する優しさを
 育てることは出来ない。
 ここ20年の日本の流れは そんな人間をどんどん作り出してきたのではと思う。
 長期滞在、長期旅行 アジアは一見近づいてきているようで、本当は どんどん
 遠ざかっているのかもしれない。

 この屋台のテーブルの前に座り込み、行き交う人を眺める。
 タイ人、中国人、韓国人、日本人 そして欧米人、中級のゲストハウスの多い
 この通りには タイの土着な雰囲気はなく、来ては流れてゆく旅行者の姿があるだけだ。



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「アジアの街角 一枚の写真から」書庫の記事一覧

閉じる コメント(12)

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あの界隈は、非常に便利な場所ですよね。
バンコクでも最高の立地条件の一つじゃないでしょうか。
小生も、数年前に、あの通りのベッド&ブレックファーストやホワイトロッジ等の宿の下見に歩いた経験があります。
どこの宿からも「フル」なんて云われて、予約さえも難しいような印象を受けたことを思い出します。
もしかすると、小生の姿がいかにも貧乏旅行者っぽく見えて、断られたのかも知れませんがw・・・。
あの界隈だと、どうしても、ジムトンプソンの家を連想しますね。
松本清張の『熱い絹』は、彼の失踪事件を題材にした推理小説で、実に面白いですが、読んだことはありますか?

2009/12/10(木) 午前 10:27 [ ara**ax1*3 ]

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夕方近くに行くと 大抵は空室はないですね。
ムアンポン・マンションならいつも空いているようです。
ゲストハウスといっても 皆500バーツ以上になってしまいました。
CIAのエージェンシーだったジム・トンプソンに何が起こったのでしょうね。
何でもありの世界ですからね。

バンコク 運河の辺の街(6) 集落とジム・トンプソン
http://blogs.yahoo.co.jp/hikaruno_season/7507412.html

2009/12/10(木) 午前 10:53 [ hikaruno ]

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自分の話に夢中になっている日本人へ、マナーを教えてあげて下さい。
たぶん、彼は何も知らない、気の良いオヤジだと思います。
この屋台で、一家の生活が掛かっているので、場所代代わりに、注文すべきである・・と。
配慮という仕草・作法が身についていないのです。

たぶん、そんな人は現地を見下したり、異常に防衛本能が働きます。
何も知らない人に、先達として、ご教授ください。

2009/12/10(木) 午後 0:35 [ がらくた・おやじ ]

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この頃は こういった感じの年配者は多くなりました。
若者たちも こういう年配者を避けるようになってきています。
自慢話ばかりで 一緒にいるとだんだん鬱陶しくなります。

日本で居場所を失い、新しい世界を求めてやって来ても
自分自身がかわらない限り、同じ結果になります。

2009/12/10(木) 午後 2:00 [ hikaruno ]

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こんばんは

わたしも浮いちゃいだろうなぁ・・・って思いました
ここに住んでからおしゃべりする機会が少なすぎますもの

性格的にも問題ありかもしれません
「 自分に対する興味や関心を持つことの出来ない人間は 他人に対する優しさを、育てることは出来ない。」はとても興味深い2行ですね

2009/12/10(木) 午後 5:44 poetryfish9

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人と付き合うのは 大変です。
この頃は 積極的に人を求めることもなくなりました。

自分の世界を大切にしながら、生活出来るのなら それが一番、
そんな風に感じるようになりました。
それが出来ないから、問題なのですが。

2009/12/10(木) 午後 7:12 [ hikaruno ]

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「自分探しの旅に出る・・・」なんて格好いいことを言っておきながら、自分の殻から抜け出せない人が多いこと!一度丸裸になって自分がどういう人間かを見つめなおさねば・・・何色に染まりたいかも・・・

2009/12/10(木) 午後 7:52 [ sto*es*_88 ]

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日本が失ってしまった温かみのある世界、
欧米の目指してきた近代社会と別の価値観の中にある世界が
アジアの魅力ですが、旅に出てきても 日本と同じものを
探そうとする人が多いものです。

バンコクなど 庶民の食 屋台の宝庫なのに そこに
飛び込めない人もいます。
異国を知ることは 異国の人々の衣食住を知ることです。

2009/12/10(木) 午後 8:12 [ hikaruno ]

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最近このブログを知って興味深く楽しく読ませていただいております。落ち着いた冷静な目でバンコクを眺めていらっしゃって読みやすいです。
私は10年ほど前に初めてタイに行ってからタイに魅かれて年に2回ほど短い日本の会社の休みを利用して通っています。バンコクはいつも到着日と帰国前日くらいしか滞在しなかったのですが、本当の意味でもタイを感じるのはバンコクの路地裏歩きなのかもしれませんね。
地方へ飛ん北タイを旅してきましたが、そろそろバンコクどっぷりもいいかなとか思っています。
これからも楽しみに読んでいきたいと思います。路地裏での人々の描写などとっても気にいっています。
その定年退職したての方は、今は異国を旅していることに興奮しているのではないでしょうか・・。だから日本人に出会うとその気分をぶつけてしまうんでしょうね。でも、屋台のおばちゃんに悪いです、注文しなくちゃあね!配慮に欠けているんでしょうね普段から・・。

2009/12/11(金) 午後 0:42 [ ナーン ]

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一期一会です。

袖刷りあうのも多少の縁です。・・・・先達、先輩!!!
「袖刷りあうも、多少のご縁」・・・人生を楽しんでください。〈笑い)

2009/12/11(金) 午後 1:13 [ がらくた・おやじ ]

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ナーン様

都市の持つダイナミクスを知るには バンコクが面白いですね。
チェンマイ、チェンライの地方都市も落ち着いた佇まいで
生活するには のんびり出来て良いのですが、長くいると
飽きてしまうところもあります。

家族を持って生活するのなら、地方都市がいいとは思います。
村は別の意味で大変だと思います.目立ちすぎますから。

2009/12/11(金) 午後 1:39 [ hikaruno ]

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がらくた・おやじ 様

相手の生活感覚に合わせて 会話を進めることには
この頃は 疲れを感じます。
エネルギーには限界があります。

2009/12/11(金) 午後 1:45 [ hikaruno ]


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