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 1980年代に織られた木綿のキラの中にも こんな華やかなものもある。
 片面縫い取り織りと両面縫い取り織りの二つの技法によって織られたものだ。

 織りの技術は素晴らしいけれど、この時代になると、手紡ぎ、手染めといった面倒な
 作業はなくなってしまっている。
 インドからの工場生産の染められた糸が使われることが 一般的になってきている。

 織りの技術はしっかりしたものであるが、ノルマ、お金のために布が織られている
 感じがしてしまう。
 キラの中で使われている紋様のパターンも たくさんのパターンを用いず、
 キラを如何にして美しく織り上げるかの工夫がなくなっているように思われる。

 注文に応じて 着る人のことを考えて織るというより、市場に並べて売るという目的で
 織り上げたものだろう。
 こうなると織り手の個性も着る人の個性も見えてこなくなる。
 着る側も 自分に似合うものを市場に行って買うという姿に変わってしまっている
 のかもしれない。

 20世紀前後からのキラを見ている私からすれば、なんとなく物足りないものを
 感じてしまうのである。
 私に似合うものをこんな風に織ってほしいという願いと、その願いを実現するために
 織り手が工夫し、持てる技術を最大限に生かすというもの作りの基本が 失われて
 しまったとも思われる。

 この時代以降のブータンの織りは 富裕層のための特別注文を除けば、ブータンに
 やってくる旅行者・観光客のためのものへと変わってしまったのだろう。
 そういう時代、そういう社会にブータンが変わってしまった証明なのだろう。



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 プラカノンの昔ながらの佇まいの中に身を置き、人々の生活を眺め、夕暮れ時の
 プラカノンから48番のバスに乗って MBKセンター(マーブンクロン)に帰ってくる。
 帰りは 48番のバスでも 乗車賃8バーツの冷房なしの普通のバスである。

 バスはMBKセンターに近づくにつれて 近代的な大都会の様相に変わっていく。
 20年前には このあたりの中心的な場所MBKセンターが閉店になれば、闇の中に
 沈んでいたこのあたりも ディスカバリー・センター、高級デパート サイアム・
 パラゴンなどが建ち並ぶにしたがって一大消費センターへと変わってきている。
 MBKセンターの近くに出来たバンコク現代美術館も最悪だ。
 美術館の前に展示されている作品を見ると うんざりしてしまう。
 奇をてらっているとしか思えないのである。
 公園をつぶしてまで、こんな美術館を作る必要があったのか、今でも疑問だ。
 タイ人上流階級の似非欧米崇拝の姿が ここにある。
 タイ伝統博物館でも作れば、まだ救いがあるが、バンコクの伝統は高々2百年に
 過ぎない。
 タイの中枢を握る中国系タイ人には タイの伝統など興味はない。

 便利さを優先してこのあたりに住みついてしまったが、実に味気ない場所である。
 私のマンションの裏手にあるセンセーブ運河の向こう側に イスラム教徒のチャム族の
 集落 バーン・クルア、そしてその集落の先にある下町界隈があるから 
 救われているようなものである。
 バンコク都内の中でも地価が一番高くなってしまったこの地域、自然など 
 僅かしか残っていない。
 草花といえば、バーン・クルアの集落の中で 住民たちが大切に育てているものである。
 まるで東京のど真ん中にいるような気持ちになってしまう。
 東京なら近くに公園などがあって、季節に変化を楽しむことが出来るが、
 MBKセンター周辺ではなかなか難しい。
 だから、気休めにバーン・クルアの集落の中を歩き回ってみたり、プラカノンまで
 出掛けていくことになる。

 部屋の中にいて 唯一楽しめるものといえば 雲見である。
 部屋のベランダから 雨期の雲の変化を眺めるのは楽しい。
 晴れていたと思ったら いきなり黒い雲に覆われ始め、激しい雷雨に変わっていく。
 ベランダでタイ特有の観葉植物でも育てればいいのだろうが、居たり居なかったりでは
 それも適わない。
 仕方がないのでバーン・クルアの集落まで行って、他人の育てた草花も見て 
 楽しませてもらっている。

 夜に12時過ぎて 部屋の屋上から MBKセンターを眺める。
 その横にはBTS高架電車の国立競技場駅がある。
 真夜中の12時過ぎでも 灯りは赤々と灯り、闇の世界はない。
 この光景を見るたびに 自分はとんでもないところに住んでいるという想いに
 駆られる。

 このバンコクもこれから一体どうなるのだろう。
 今は中弛みのような感じで 政治的な混乱は落ち着いているが、日増しにタイの
 経済不況は深刻さを増すだろう。
 いくら力で抑えても 生活が苦しくなれば、貧しい人たちは不満の声を上げていくだろう。
 日本と違って、タイでは食うや食わずの苦しい生活をしている人たちが 5割以上
 いるのである。
 どう見てもバンコクに建ち並ぶ高層ビル群は 見せ掛けのようにしか見えない。
 バンコク滞在もあと1週間、日の流れていくのは本当に速い。



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 このキラが1980年代に織られたものである。
 この時代には レーヨンの糸が インドから入ってくるようになる。
 一見すると シルクのようにも感じられるレーヨンの糸である。
 それと色落ちがしないことも当時は喜ばれたに違いない。
 ただ、シルクと違って、レーヨンの糸でキラを織り上げると重くなってしまうという
 弱点があるが、洗いも楽、その上丈夫であることは 野蚕のシルク、木綿、養蚕シルク
 しか知らなかったブータンの人々にとっては 驚きの素材だっただろう。

 キラを織る際にも すべりがよく、余計な手間が省けたように思える。
 このキラを見ていると、確かに織り込みの紋様も くっきりと浮き上がり、
 見事に織りあがっている。

 このキラを織り上げた当時は レーヨンの糸は 高級品だったのかもしれない。
 今でもそうだか、インドで新しい素材を使うようになる初めの頃は 意外と
 単価が高い。
 日本から 刺繍のためのコンピューターを取り入れた機械が入ってきた頃、
 その機械刺繍が施された布は 手刺繍の布より、高価な時期があった。

 洗い安く、光沢があって、丈夫で色落ちのしない糸ということで ブータンの人々の
 眼を惹き付けたということは充分考えられるし、多少高くても手に入れようとした
 だろう。

 しかし、レーヨンの糸で織られたキラが それほど出回っていないことを見ると、
 裕福な人々の好奇心を満たしただけで、廃れていったのだろう。
 着ると重いという難点も影響したのかもしれない。

 どんな素晴らしい織りの技術を持っていても 使う素材によって、キラの良し悪しを
 決定してしまうことがよくわかる。
 冬などは レーヨンの糸で織られたキラは 防寒の役目を果たさなかったのかも
 しれないし、夏には通気も悪く、着心地が悪かったのかもしれない。
 木綿や野蚕の糸で織られたキラには 敵わなかったのだろう。

 日本で着物の素材としてレーヨンが使われた頃、日本人はどう反応したのだろう。
 興味のあるところである。


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