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缶ビール、摘み、ミネラルウォーターを持って、客車に乗り込む。
座席は、入り口のすぐ横、ベッドの用意はまだされていない。
乗務員に言えば、すぐに座席から、ベッドに整えてくれる。
他のところは、ベッドに変えているようだ。
辺りを見回すと、隣は60歳過ぎのアメリカ人と40歳前後のタイ人女性のアベック、
斜め先は、若い外国人と若いタイ人女性、このアベックは当たりかまわず、
いちゃいちゃと騒がしい。
タイもラオスも冬季の観光シーズンに入っており、この列車にはかなりの外国人が
乗り込んでいるようだ。4,5日前の予約は必須のようだ。
上記の年老いたアメリカ人は、ウドン・タニで降りるようだ。
ウドン・タニといえば、ベトナム戦争時代には、米軍基地があり、
そこから、ベトナムに向け、アメリカ空軍機が飛び立っていた。
米兵のための娯楽施設もたくさんあったようだが、ベトナム戦争終結後、
落ちぶれて行ったようだ。
そこでアメリカ人相手に働いていた女性たちは、バンコクや、
多くはパタヤに流れて行ったのである。
パタヤでも、バーを経営しているウドンから来ている中年女性をよく見かけた。
このアメリカ人の老人も若き日の思い出を求めて、ウドン・タニに行くのだろうか。
近くにいた外国人との連れ合いのタイ人女性、いかにも水商売に馴染んでいるという
様子で、外国人とべたべたするのは慣れている様子である。
いつも不思議に思うのであるが、こうした外国人とタイ女性の姿を
タイ人はどう見ているのであろうか。大体は全く無視を決め込んでいるようだ。
自分のことは自分のこと、他人のことは他人のことというタイ人独特の個人主義で
納得してしまうのだろうか。
日本人の私から見ても、場所柄をわきまえない外国人とタイ人女性の振る舞いには
ちょっと眼をひそめてしまう。
バンコクやパタヤの繁華街では、受け入れてしまう彼らの姿も、
日常的な正確の延長線にある列車の中では、異質なものを感じてしまう。
そんなことを考えていると、乗務員がベッドを整えに来た。
向こうは覚えていないかもしれないが、彼はこの仕事を10年以上前から続けている。
昔、コンケンに7年近く住んでいたときに、この夜行列車は何十回ともなく利用した。
無口で愛想のないこの乗務員のことはよく記憶に残っている。
彼の笑顔など見たこともない。十数年仕事をしていても、上には上がって行けないのが
タイの公務員社会かもしれない。
ニヒルに無口にならざるを得ないのかもしれない。
彼の仕事が変わっていかないようにタイの鉄道は変わっていかない。
20年近く同じで発展がない。
これには、どうも利権争いがあるようだ。
道路網の発達は、地方の公共投資と絡み、官僚、国会議員、地方のボスの利権が
絡んでいる。
高速道路には予算を計上しても、鉄道には発展の機会を与えていないようだ。
バンコクーノンカイ 650キロの距離が12時間かかる、平均時速60キロ、
はっきり言って、旅行者用の高速バスのほうが、速いし、サービスも良い。
しかし、ガソリン高騰の現在、大量輸送の担い手として鉄道を見直す時期に
来ているのかもしれない。
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タイの寝台車には1等と2等がある。
2等は、冷房付き寝台、ファン付き寝台があり、運賃が異なる。
又、上段、下段でも運賃が異なる。
1等寝台は、個室で2段ベッドである。見知らぬ人と一緒になる可能性があり、
二人で予約すれば、問題はないが、一人で予約すれば、誰と一緒になるか
わからない。二人で旅行する分には、安全が保障できる。
運賃は、2等寝台冷房付の2倍である。飛行機運賃にかなり近い額である。
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