ブータン布の今昔

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索
イメージ 1
       ブータン  野蚕シルクのキラ メンシィ・マタ   20世紀中期 〜 1970年代

イメージ 2

イメージ 3


 この野蚕シルクのキラ メンシィ・マタも20世紀中期頃に織られたものである。
 色も天然染料が使われている。
 天然染料だけで染められた野蚕の手紡ぎシルク糸で織られたキラは 
 落ち着いた色調になっている。

 ラックカイガラムシから取り出した染料によって染められた赤、赤と書いているが、
 紅といったほうが正しいのかもしれない。
 藍染めで染められた青、ウコンの黄色、藍とウコンで染められた黄緑、
 これらの色の組み合わせの中で、キラ メンシィ・マタが 美しく織り上げられている。
 インドからの化学染料も 少しずつは 入り込んでいたのだろうが、
 この時代はまだまだ天然染料による染めが 主流であった時代なのである。

 この時代、ブータンでも 野蚕のシルクのキラを着るというのは 一般的ではなく、
 上層階級の衣装であったに違いない。
 平民が着る機会があるとすれば、使用人として働き、褒美としてキラを主人のキラを
 貰い受けて、それを身につける。
 着たきりすずめに近い平民たちは それをぼろぼろになるまで着込むから、布の状態が
 悪くなる。
 上層階級の女性であれば、何枚もキラを持っているから、保存状態がいいのである。
 だから、基本的には 傷み具合でその古さを判断することは出来ない。
 使っている糸、染められている糸、紋様から 古さを判断するより仕方がない。
 紋様など 時代時代で流行があったようだから、大きな決め手にもなる。

 この頃では 紋織りに使われる紋様の種類も少なくなっているようだ。
 織り子の知っている紋様の数が少なくなっているし、多くの種類の紋様を織り込む
 ことも必要なくなっているのだろう。
 このキラのように多くの種類の紋様が織り込まれているのは 古い布だけである。
 だんだん面倒なことは やらなくなっているのである。



++ブログランキングへの協力をお願いします。++
   ** 忘れないでね **
          ↓

 にほんブログ村ランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 にほんブログ村

 人気ブログランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 [ http://blog.with2%2enet/in.php?590199 ]
イメージ 1
       ブータン  野蚕シルクのキラ メンシィ・マタ   20世紀中期

イメージ 2

イメージ 3


 20世紀中期頃に織られたブータンの野蚕の手紡ぎシルクのキラ メンシィ・マタ、
 ラックカイガラムシの染料でよって染め上げられた赤が 色鮮やかである。
 紋織りの技法によって 織り込まれた文様の色は ウコンによって染められている。
 天然染料によって染められた赤と黄色という組み合わせは 布に豪華な風格を
 与えている。

 王族や上流階級の女性が お洒落儀として、このキラ メンシィ・マタを
 好んで身につけたことが理解できる。
 完璧といっても良いぐらいに 素晴らしい色彩と織りのキラである。

 幅150cm 長さ250cmという大きさを持つブータンのキラ、
 これだけの大きさのキラを織り上げるためには 野蚕のシルクを2キロばかり
 手で紡ぎ、そして天然染料を使って染めあげなくてはならない。
 そして、紋織りの技法を使って 織り上げる。
 すべて、手作業である。
 自分で織物を手がける人間なら、その大変さはすぐわかるはずである。
 忍耐と丁寧さという手仕事に要求される能力、そして美しいものを創り出すことに
 対する誇りと美意識がなければ、ブータンの織物の世界の誕生はなかったはずだ。

 今の日本人は そのことすら感じ取れない人間が 大半になっている。
 寂しい限りである。



++ブログランキングへの協力をお願いします。++
   ** 忘れないでね **
          ↓

 にほんブログ村ランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 にほんブログ村

 人気ブログランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 [ http://blog.with2%2enet/in.php?590199 ]
イメージ 1
       ブータン  野蚕シルクのキラ メンシィ・マタ  20世紀中期

イメージ 2

イメージ 3


 ブータンの野蚕のシルクで織られたキラの中で 赤を基調としたメンシィ・マタという
 名前のキラがある。
 このキラがそうである。
 この赤の色合いを見ると、ラックカイガラムシの染料で染められた赤というより、
 茜の赤のような気もする。
 この野蚕のシルクのキラは 見たところ、20世紀中期以前のもののような気がする。
 あまり派手な色は用いず、落ち着いた色調になっている。
 経糸に使われている糸も すべて野蚕シルクの糸ではなく、黒と灰色部分には木綿の
 糸が使われている。
 木綿のキラから 野蚕のキラ メンシィ・マタが生まれてくる過度期のものなのかも
 しれない。
 不思議な雰囲気を持つキラである。

 この赤を地にし、紋織りの紋様を黄色の糸で織り上げたメンシィ・マタは 
 王族や上流階級の間でも好まれ、レーヨン、野蚕シルク、生糸と
 使われる糸の素材は様々である。
 特に生糸で織られたものなどは 紋織りの紋様の織り込みだけでなく、
 片面縫い取り織りの技法を使った豪華なものもある。
 実際、メンシィ・マタという赤と黄色を基調にしたキラは 
 もともとが 王族・上流階級のキラだったのかもしれない。
 まずはこの素朴なメンシィ・マタのキラを手始めに 
 その後に続くメンシィ・マタのキラを紹介していこう。


++ブログランキングへの協力をお願いします。++
   ** 忘れないでね **
          ↓

 にほんブログ村ランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 にほんブログ村

 人気ブログランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 [ http://blog.with2%2enet/in.php?590199 ]
イメージ 1
       ブータン  野蚕シルクのキラ メンシィ・マタ   20世紀中期

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4



 前回紹介した野蚕シルクのキラと同じ時代 20世紀中期頃に織られたものである。
 キラを身につける際、コマと呼ばれる二つのピンで 両肩あたり キラを固定する。
 そのため、そのキラの部分が傷みやすい。
 以下に丈夫な野蚕シルクの布でも 何年も着ているうちに 穴が開いてくる。
 このキラに空いた穴もそのためだろう。

 このキラも 赤を貴重にした野蚕シルクのキラである。
 少し、細めの紋様入りの縦縞は なかなか洒落ている。
 20世紀中ごろのキラであるから、手紡ぎの野蚕のシルク糸は 天然染料で
 染められている。
 何年も着ていたせいか、野蚕シルクのこのキラも 随分薄くなっている。
 洗うたびに すれて、布が薄くなっていったのだろう。
 ドライクリーニングがあるわけでもなく、木綿もシルクも 洗濯の時には
 同じ扱いだったに違いない。

 キラがそんな状態になっても キラの色は 織り上げたときの鮮やかさを残している。
 この赤はきっとカイガラムシから取り出した染料 ラックで染められているのだろう。
 この染料ラックは ラオスの山岳民族 タイ・デーン族など少数民族の間でも
 赤色の染めのために使われている。

 又、ラックカイガラムシの樹脂様の成分を利用して、蝋を取り出し、利用もしている。
 それはシェラックとも呼ばれ、インドでは 布で包んだ郵便貨物の何箇所かに 熱で
 溶かした赤い蝋をなすりつけ、その上に判のようなものを押し、勝手に開くと 
 すぐわかるようにしている。
 しかし、郵便貨物そのものがなくなってしまうことの多いインドでは、
 それほど効果的ではないだろう。
 いわゆる気休めである。



++ブログランキングへの協力をお願いします。++
   ** 忘れないでね **
          ↓

 にほんブログ村ランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 にほんブログ村

 人気ブログランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 [ http://blog.with2%2enet/in.php?590199 ]
イメージ 1
      ブータン  野蚕シルクのキラ      20世紀中期      
イメージ 2

イメージ 3


 ブータンの野蚕のシルクのキラの中には 赤を基調にしたキラが多い。
 ブータン女性は どうも赤を好むようだ。

 このキラも 赤を中心とした縦縞に 紋様を織り込んだものである。
 織られたのは20世紀中期ごろのように思われるが、もしかしたら 
 もう少し古いものかもしれない。
 かなり着込まれたものらしく キラの両端はかなりひどい状態になっているが、
 天然染料で染められた野蚕のシルクの色は 織り上げた当初と同じ色合いを
 保っているというのは 凄いことである。
 ブータンでは 赤は 茜かカイガラムシから取り出した染料ラックによって
 染められる。
 青は藍染め、黄色はウコン、黄緑は 青染めとウコンのかけ合わせで染めるようだ。

 紋織りで織り込まれた紋様も見事である。そして 紋様の形にも変化をつけ、
 違った紋様が織り込まれている。
 こんな丁寧に可憐に織り込まれたキラを見ると、ほっとする。
 さすがブータンだという気がしてくるのである。

 現在 織られているキラは 化学染料が使われ、紋様の織り込みも雑になり、
 紋様の形も1種類のパターンが使われることが多い。
 現在のブータンの織物は お金のためにノルマのように織られているが、
 このキラが織られた時代には お金にも時間にもとらわれることなく、
 楽しんで 織物に向かっていたことが 布から窺われる。
 不便な時代ではあったにしても のんびりと自分の生活を楽しむことの出来た
 時代だったに違いない。

 それにしても見事な赤である。



++ブログランキングへの協力をお願いします。++
   ** 忘れないでね **
          ↓

 にほんブログ村ランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 にほんブログ村

 人気ブログランキングに参加しています。
 *面白いと思ったら下のアドレスをクリック*
 [ http://blog.with2%2enet/in.php?590199 ]

.
hikaruno
hikaruno
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

標準グループ

美術・工芸

日本の政治

海外情報

ニュース

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
友だち(5)
  • はーちゃん
  • ミーヤー
  • ピタル…☆
  • アジアや世界の歴史や環境を学ぶ
  • yag*o*ama
友だち一覧

過去の記事一覧

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事