ネパールの政治

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ネパールの政治(2)

 マオイストが、22の要求を暫定政府に突きつけて、それに応じないならば、9月18日に暫定政府を出て、街頭運動に出ると言っている。
 マオイストを含めた8大政党、今の彼らにどれだけの力があると思っているのだろうか。軍隊、警察の後ろ盾を持たぬ彼らである。唯一、自らの武力を持っているのは、マオイストだけである。それも兵力においては、ネパール軍にははるかに及ばず、国を混乱させることは出来ても、国家権力を奪うだけの力は持たない。
 マオイスト以外の政党の指導者たちは、相変わらず、王族および、王の持つ軍隊を恐れているのである。武力を後ろ盾にしていない今のギリジャ・コイララ政権にどれだけの力があると、思っているのだろうか。人気もない王族であるが、相変わらず、武力だけは持っているのである。いつでも、クーデターを起こす力だけは持っている。
 それでは、国民は 今の8大政党による暫定政府を支持しているかとと言えば、そうとも言えない。国民は、汚職を長年にわたって繰り返してきた既存の政党にも飽き飽きしているのである。そのことは、国民会議派、民主国民会議派、共産党の幹部たちもわかっているはずだ。
 マオイストの武力、王の軍隊から自分たちを護ってくれるのは、国民ではないことも知っている。それならば、彼らにとっての一番の脅威は、王軍ではなく、マオイストなのだ。そのことをマオイストに幹部はどの程度わかっているのだろうか。

 ネパール国民といっても、全くの烏合の衆なのである。全く実態がないのである。ここ300年に渡る政治は、あくまでチェットリ族(武士階級)、バウン族(僧侶階級)のためのものであり、その頂点に王族がいただけの話である。彼らにとってのネパール国民は、チェットリ族、バウン族を示し、他の民族は、彼らが利用すべき存在以上ではなかったはずだ。

 1769年 今の王族の祖先 プリティビ・ナラヤン・サハが、カトマンズ盆地に攻め入り、ネワールのマッラ王朝征服の際、兵隊として、最も働いたのは、誰だ。それは、彼らの手によって、訓練されたマガール族、グルン族などの山岳民族であり、戦いの中で多く死んでいったのも彼らのはずだ。ここにグルカ兵の起源があるのである。
 その後の、チベット、清国、イギリス軍との戦いが続くが、その戦闘の先陣を切って、働き、命を失ってきたのも下級兵士であったマガール、グルン、ライ・リンブーなどの山岳民族なのである。チェットリ族は、後方で命令を出すだけでよかったのである。
 貧しい山岳民族であった彼らにとっては、兵隊になることだけが、生活の道だったのである。
 続くラナ専制政治の中でも彼らの苦難は続いていく。イギリス軍の傭兵としてだ。ラナ家は、グルカ兵として、ネパール下級兵士である山岳民族を、身売りしながら、時のイギリス政府から莫大な見返りを得続けていたのだ。
 その間、グルカ兵は、イギリス軍の戦闘に立ち、危険な任務につき、命を落としていくのである。独立前の、インドでの戦い、第1次、2次世界大戦のイギリス軍の戦いの中では、先頭に立ち、真っ先に命を落としていくのだ。グルカ王朝以来、どれだけの山岳民族が命を落としてきたのであろうか。
 教育、財産、地位を与えられることのなかった彼らが、生活していくため唯一の方法は、兵士になること以外にはなかったのである。
 これだけ、ネパールに尽くしてきながら、今なお、彼らのネパールの中での地位は、低いのである。ネパール軍の中でも、上級仕官は、ほとんど、チェットリ族が占め、彼らはあいも変わらず、下級兵士なのだ。
 
 もしマオイストが、運動を始めるならば、ネパール軍の中にいる下級兵士を目覚めさせることだ。ネパール警察の中にいる下級警察官と共闘することだ。
 そうでなければ、山岳民族間の戦いで同族同士、殺しあうと言う悲劇も生まれてくるのだ。マオイストに利用され、王軍に利用されていけば、新たな悲劇が生まれてくるのは、必須のことだ。

 

ネパールの政治(1)

 1990年の民主化、総選挙 その時は、ネパール人も新しい政治に期待したのであろうが、年を追うごとに、政治への不信をつのらせているというのが現状だ。
 田舎からやって来た素人政治家は、賄賂、汚職にまみれ、カトマンズに土地を買い、家を立て、自家用、公用を問わず、車を乗り回す。国家の利益など、二の次、利権を利用して田舎から、親戚一同を呼び寄せ、公務員の仕事を斡旋する。
 国民会議派が政権を取ろうが、共産党が政権を取ろうが、民主国民会議派が政権を取ろうが、国民を無視した賄賂、汚職の構造は日常化し続けてきたのである。
 その先頭に立ってきたのが、ネパールのバウン族(僧侶階級)なのである。バフン族は、口から生まれてきたと言われるほどの口達者、朴訥な山の民を甘言で操るなどお手の物なのである。

 ネパールの大きな政党の上層部は、皆、バウン族が牛耳っているのである。官僚もそうである。
今の暫定政府の中心に居るバウン族のコイララ首相が、昔からの政治集団を代表するとすれば、マオイストのプラチャンダ、バブライ・バッタライは、バウン族の新興政治集団だ。
 彼らは、いつも、魅力的な甘言で素朴な山の民を操り、自分が、権力を手に入れた途端に、山の民を裏切るのである。それは、サハ王朝、ラナ専制、現在の政治にいたるまで、一貫しているのである。
 過激な政治集団と言われているマオイストの指導部は、バウン族、彼らは,戦闘の前面に立つことなく、安全なインドに隠れていて、指示を出すだけである。山の民はなんと騙しやすく、騙されやすいのであろう。毛沢東主義を謳っていながら、指導部は、戦いの前面には出てこない。先頭で死ぬのは、山の民マガール族であり、グルン族であり、ダリット(低カーストに属する人々)の人々なのである。

 今 政治の争いは、既存の利権を握っているバウン族と、利権を持っていない新興のバウン族の争いに過ぎないのだ。そこに軍部を後ろ盾にした王族が絡んでくるのだから、政治は混迷の極みだ。
 振興のバウン族が、争いに勝てば、又再び、汚職と賄賂にまみれた政治が始まるだけだ。

 今のカトマンズ、どこを見てもバウン、バウン、いつの間にこんなにバウン族が増えたのかと思えるほどだ。賄賂の入りやすい税関の官吏もバウン、イミグレの官吏もバウンばかり、警察、軍隊のトップは、チェットリ(武士階級、王族とつながっている。)、山の民が入り込む隙間などないのである。
 山の民も、少しは賢くならなくてはいけないのである。リーダーは自分たちの民族から出すぐらいの気概がなければ、バウンやチェットリに対抗できるものではない。
 
 

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