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昨夜の午前1時過ぎのことである。
コンピューターを消して、そろそろ寝ようかと思い、台所に向かい、台所のすぐ外につながるベランダのドアを閉めにいく。夕食のおかずに魚のから揚げをしたものだから、台所に油がこもっていた。それの換気のためにドアを開けたままにしておいたのだ。ドアの網戸は、一応 簡単な鍵をかけて置いた。
ドアのところに行き、ドアを閉めようとすると、開いたドアの隙間、網戸の向こう側に人間の手が見えるではないか。なんだ、なんだと、これはなんだ。どうして、こんな所に、人間の手が。泥棒である。
咄嗟に ドアの取っ手を掴み、大きな音を立ててドアの開け閉めを何度も繰り返す。とにかく、何はともあれ、眠っている近所の住民を起こすのだ。
ドアを開けて、泥棒の顔など、見たくもない。捕まえることなど、もっての外だ。大立ち振る舞いなどとんでもないことだ。
激しいドアの開け閉めの音で、近所の住民が、起き出して、騒ぎ始めるのが聞こえる。
「 ケ・バイヨウ、コホ?」(どうしたんだ、一体誰だ?)ドアの大きな開け閉めの音で、誰かが、家に入れず、ドアを、叩いていると思ったらしい。
近所の部屋の明かりが 次々に 赤々と灯り、皆、窓から乗り出すように顔を出している。
危機一髪のところだった。もし一足遅れれば、台所には、凶器になる包丁類が、あったのだ。それも良く切れる日本製の包丁が…。そんなことを思うと、アドレナリンが噴出すのが、自分でもわかる。
泥棒が入りそうになったことを 起き出した近所の人に説明する。後で網戸を見ると、鍵のある箇所の網戸が破かれている。
すぐ裏の家の大家も置きだし、
「又、来るだろうか。」と言う。とんでもない話である。又、来られてたまるものか。
近所の人たちは、起きだしてきているのに、私の家の大家の家族は、起きて来ない。階下に住んでいる学生たちも起き出さない。全く、奇妙な話である。
全く 入るところを間違えたんじゃないかと、泥棒に言いたくなる。
私の住んでいる近所の家は、間借りの借家人が多い。一体どういう人間が、住んでいるのか さっぱりわからないのである。私の住んでいる家は、路地の奥まったところにあり、裏に一軒あるだけである。用事がなければ、誰も入ってこないし、家の裏にあるベランダのドアが開いていることなど、余程のことがない限り、気づく者はいない。台所の電気は つけっ放しにして置いたのである。
どう考えても、近所の者の仕業以外には、考えられない。私が一人で住んでいることは、近所の者は皆知っている。お金に困った近所の間借り人である可能性は、大いにあることである。
泥棒のことなど、他人事のように思っていたが、物騒な世の中になったものである。今の家に住んで、15年近くになるが、こんなことは、一度もなかったのである。
カトマンズに人が増え、人の出入りも激しくなり、誰が住んでいるのか、皆目、わからなくなってしまっている。怖いカトマンズである。
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