カトマンズ 街道を行く

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 コカナからブンガマティに向かって歩き始めると、その道々に 木工芸、銀細工の工房が、
 目につき始める。
 ネワール族の木工芸を仕事とするカーストは、シルッパカールであるが、
 この里では、すべてのネワールのカーストの人々が、木工芸に従事している。

 里の下方から、村の入り口に向かうと、マリ(ネワール族の庭師を仕事とするカースト)と
 トラジャー(*この村では、サッキャ(仏教徒の司祭カースト)とマハルザン(農民カースト)が、
 結婚すると、トラジャーカーストになると言う。*)の人たちが、一緒に仕事をしていたり、
 トラジャーの人たちだけの工房もある。
 住居区分も、マリの住居地域が里の入口周辺に集中し、里の中に入るに従って、
 マリとトラジャーの混合する地域、トラジャーとサッキャが混合する地域、
 そして、マッチェンドラナート寺院の位置する里の中心は、サッキャの人たちだけが住んでいる。
 ブンガマティの里全体が、木工芸、銀細工(銀細工は、サッキャの仕事)の工房であふれており、
 ちょっとした観光地の趣である。
 又、実際、マッチェンドラナートのお祭りでは、かなりの観光客で賑わうそうだ。
 それだけに、観光客ずれしているところもあり、里人に素朴さは感じられない。
 古い壊れかけたような寺院の中に入り、出てくると、外にいたサッキャの老女が、
 寺に賽銭を上げたかと、大きな声で声をかけてくる。
 如何にも業就く婆といった感じの老女であった。
 この里出身のサッキャのある人物が、某掲示板で日本人と理に会わない論争を
 繰り広げていたことがあったが、さもありなん、その人物を思い出させるような老女であった。

 こういう様々のカーストの入り乱れているところは、どうも落ち着けないのである。
 特に高カーストの高慢さ、傲慢さには、うんざりしてしまうところがある。
 あからさまにそうした態度を示すわけではないけれど、雰囲気が漂っているのである。
 言葉の端々に感じられるのである。

 その寺院の上の方に向かって登っていくと、今度は、マハルザンの住居地域に入っていく。
 コカナの里のマハルザンたちに比べて、活気が感じられない。
 日が当たらないせいもあるかもしれないが、地域全体も暗いのである。
 コカナの里では、マハルザンは、生活の中心であるが、このブンガマティでの生活の中心は、
 サッキャたちなのだ。
 それは、タイバ、アルッシディでも感じられたことである。
 タイバでは、シュレスタが中心であり、マハルザンは陰が薄かった。
 シュレスタに遠慮して生活しているような生活姿勢だった。
 アルッシディのマハルザンたちは、伸び伸びと解放的だった。

 このブンガマティの里は、99パーセントが、仏教徒の里である。
 少しばかりのシュレスタ(ヒンズー教を主体に信仰する)がいるだけである。
 しかし、はっきりした階級を持つ仏教徒の里である。
 日本人には、違和感が感じられる仏教徒の世界である。
 仏陀は、階級、カーストのない世界を説いたにもかかわらず、
 階級、カーストのある仏教徒の社会を作り出したネワールの仏教徒たち、
 これをどう捉えていいのか、我々日本人には、理解の及ばないことである。


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コカナの里の老人たち

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 パタンのザウラケルから、ローカルバスに乗ること20分、
 バスは、コカナの入り口に到着する。
 コカナのすぐそばまで行くバスもあるが、ブンガマティ行きに乗ると、少し歩くことになるが、
 コカナまでの道々に見える景色が素晴らしく、15分の道のりも気にならない。
 この時期は、一面の収穫前の稲穂が広がり、その向こう側にカトマンズを囲む山々が、
 霞んで見える。心休まる風景なのである。遠い昔の日本の原風景にも似ている。
 カトマンズの喧騒に疲れた心には、安らぎを与えてくれるはずだ。
 その風景の中に桃源郷のようにも見えるコカナの里が、ひっそりと、静かにその姿を見せている。

 この里の人々は、ほとんどが、ダンゴールと呼ばれるネワールの農民カースト、
 少しばかりのシュレスタとサッキャもいるらしいが、この里は、農民の持つ穏やかさの中にある。
 ナマステと声をかければ、必ず、笑みとともに、ナマステと、返事が返ってくるだろう。
 その里の中心に 一つの寺院がある。そこは、里の年寄りたちの憩いの場所である。
 70,80を過ぎた年寄りたちが、静かに座り込んでいる。
 何をするでもなく、過ぎてしまった過去を、ゆっくりと味わっているにも見える。
 決して、空虚な時間でなく、満ち足りた時間を過ごしているようにも感じられる。
 日本の老人問題とは、無縁の世界だ。

 私が 日本人であることを知ると、いろいろ質問してくる。
 日本では、大きな街では、年寄り夫婦だけで住むことも多いし、年寄り一人だけで住んでいて、
 誰にも知られず死んでゆく年寄りもいる。病気になれば、お金があっても、
 食べ物を買いにいけず、飢えて死ぬこともあるし、お金がなくて、飢えて死ぬこともある。
 そんな話をしていると、そんなことは、信じられないという顔をして、
 子供たちは、面倒を見てくれないのか、どうして、一緒に暮らさないんだ、
 日本は金持ちだから、政府がどうにかしてくれるだろうと、次々と質問がとび出してくる。
 そういうところでは、自分たちは、暮らせない。まだ、自分たちの方がいい。

 貧しさとは、何か、考えさせられるコカナの里の年寄りたちの姿である。
 日本という国は、年寄りたちにとって なんと住みにくい国になってしまったのだろう。
 皆、いつかは、年寄りになってしまうのは、避けられないのに、
 そのことには、眼をふさいでしまう。
 ネパールでも、インドでも、タイでも、日本は、素晴らしい国だと褒め称えるが、
 はい、そうですとは、とても言えない自分がいる。

 生き生きとしたコカナの里の人々の表情は、日本では、もう見られなくなったものだ。
 一体、日本は、どこに向かって、進んでいるのだろう。
 いや、世界は、どこに向かって進んでいるのだろうか。
 その行き着く先には、何が待っているのだろう。


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 パタン郊外、ゴダワリの近くにあるタイバ村のマハルザン(ネワール族の農民カースト)のみが
 生活する地区がある。
 普通、ネワール族の社会では、上位カースト(プラダン、シュレスタ、サキャ、バジャチャーレ等)
 と地区ごとに分かれてはいるが、混在して住んでいるのが普通である。
 しかし、ここはそうではないのである。全くの純粋な農民社会なのである。
 ちょっと、珍しい。
 人口にすれば、4,5千人といったところで、ここだけでも、村といってもいいだろう。
 村は、四つの門を持ち、人々は、行く場所に応じて、その四つの出入り口を使い分けている。
 この村の2キロばかり上方にあるタイバ地区は、上位カーストのシュレスタが 多く住んでいる。
 その村の住民に比べると、この村の住民は気さくで、取っ付き易い人たちだ。
 カメラを向けて写真を撮ると、近くにいる者が、冗談半分に 
 「この人に煙草一本やってよ。」と必ず言う者がいる。
 村のいたるところで、カーペット用の糸が紡がれている。
 
  − おばさんところ、どのくらい田んぼや畑が、あるの。

  − なんぼもありゃせんよ。1ロプニ(2百坪)だけだよ。

  − それじゃ、米も麦も、家族が食べるには足りないじゃないの。

  − そうじゃよ。だから、手間仕事(毛糸の紡ぎ)をしとるんじゃないかね。

  − そりゃそうだ。農民に土地がなかったら、困るね。だんなは、どんな仕事をしとるの。

  − 左官の仕事をしとるよ。

 中には、土地持ちもいるが、大半は、日々の糧である野菜作りで精一杯のようだ。

 この村、村の何箇所かに井戸があり、共同水道も完備されており、雨期明けの今は、日に3回、
 朝昼夕と水は、充分に来るようだ。
 私の住んでいるところなど、二日に2時間だというのに。

 この村の中央には、驚くほど立派な建物があるのだ。
 すべて新しく造ったものであるが、ネワールの工芸の粋を尽くしたもんだ。
 聞くと、フランスの援助団体の寄付と村の人たちの募金で造ったそうだ。
 それが、全く活用されていないのである。旅行者を当て込んで造ったのであろうが、
 ほとんど、旅行者など来ていないようなのである。
 この辺にマハルザンの商売べたが 感じられるのである。
 トレッキングを別にすれば、旅行者は、のんびりした時間の流れ、気さくな農民との交流、
 そんなものを、ネパールに求めているのではなかろうか。
 上手な宣伝と、快適なゲストハウス、レストランでもあれば、充分に旅行者を
 ひきつけるに違いない。
 一、二泊の滞在でも、充分に楽しめるスロウライフ、カトマンズの喧騒から逃れて、
 ここに来れば 旅行者も安らぎを覚えるだろう。
 村人の日常を眺めるには格好のスポットなのである。
 実に勿体無い立派な建物なのである。
 2階部分は、使われておらず、鍵のかかったままである。
 ゲストハウスにでもすれば、最適である。もう一歩踏み出すだけの知恵がないようである。
 タイバ村 アルシッディ2泊3日安らぎツアー、誰か、アレンジしてくれないかなあ。

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 今日は マオイストの暫定政府からの離脱で揺れる生臭いカトマンズには向かわず、
 ミニバスでパタン郊外のラガニケルへ、そこで別のミニバスに乗り替え、タイバという村に
 向かった。

 この村は、ネワール族の住む村で、三つの地区で一つの村を成している。
 上方の地区の名は、バーディガウン、そこには、ネワールの仏教徒の上位カーストである
 バジャチャーレ、サキャが主に生活し、中間に位置する地区であるタイバにはネワールの
 ヒンズー教徒の上位カーストのシュレスタが多く生活している。
 二つに村は、比較的近くにある。

 その二つの地区から2キロばかり下ったところに、
 マハルザン(ネワールの農民カースト)だけ住むアルシッディという名の地区がある。
 カースト同士が不思議な位置関係にある面白い村である。
 どの地区に行っても、働いているには女ばかりだ。
 男たちは、軒下に座り込んで話込んでいたり、村の中を所在無げに
 うろうろしているだけである。
 どうも50を過ぎると、子供も大きくなり、収入の方は、息子に任せているようだ。

 それと反対に、そんな亭主どもをよそに 女たちは 仕事に励んでいる。
 これからの時期は、ジャール(ネワールどぶろく)ロキシー(ネワール焼酎)を作る時期にあたり、
 麹に漬け込んだ米、麦を日向に乾すことに余念がない。
 そうかといえば、羊毛から糸を紡ぎだしている一団もいる。
 カーペット用の糸で一キロ紡ぐと30ルピーのなるらしい。
 少し行くと、今度は、今年収穫した米を、風の力を利用して、ゴミを取り除いている女もいる。
 農民の女たちは、一日中、何かしら、仕事をしているのである。
 怠け者の男などには、頼ってはおれないとでもいうように。
 そんな女たち、大地から生まれたように、底抜けに明るいのである。
 年老いても、働けるうちは働くのである。
 年老いた女たちも、何かしら、仕事をしている。その体力に応じて。
 
 カトマンズの喧騒からすれば、時は、何十年も昔のままのようである。
 カトマンズからたった15キロばかり離れているだけの場所なのに。


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