GOSICIGO−日記−

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理解できないフランス人

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これが僕が住んでいたアパルトマン

パリの7区

天井がとても高くて

階段はギシギシと鳴った。

夜中に帰る時には忍者のように静かに上った。

鉄格子で囲まれたエレベーターは

もちろん、手動でドアを開けまた。

不便だけどロマンチックな家でした。

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初めてパリに着いた日だった。

僕はとても驚いた。

ヘッドフォンをして、お寿司を箸で食べる外国人。

僕はとてもうれしかった。

そして、「フランスはすごい国だ。素晴らしい。」と思った。

ミラノでは絶対に見ることができない景色だからだ。

前菜はクスクスだった。

エレーヌがワゴンに乗せて運んできた。

きっと昔はメイドさんがやっていたのだろう。

現代ではそうはいかない。

それでもこの家には週に一度、外国人の掃除婦が入っている。

広い廊下や僕の部屋も大きな電気掃除機で綺麗にしてくれている。

クスクスといえばアフリカの料理だ。

僕もレストランでは食べたことがある。

エレーヌがそれを盛ったお皿を回してくれる。

「好きなだけ召し上がれ」、僕は自分で取り分けた。

そして、バケット(日本のフランスパンの細いもの、味はもっと素朴)。

切ってあるそれをバターの小皿と渡してくれた。

「ボナ・ぺティ」。

食事の始まりである。

「クスクスは食べたことがあるか?おいしいか?」

マダムが話し掛けてきた。

「おいしいです」。

日本ではあまり食べたことがなかったが、ここで食べるとけっこうおいしい。

お腹の減っている僕はすぐに平らげてしまった。

「おかわりは?」。

「いただきます」。

エレーヌがお皿をもう一度回してくれた。

僕はそれを自分のお皿によそった。

「出身は?」、「仕事は?」、「家族は?」...。

僕は仏語はほとんど分からない。

英語を交えて、なんとか成り立たせる。

時にはゼスチャーも必要だ。


ひとつ思い出したことがある。

これはミラノでのことだ。

渡伊して一週間目くらいのことだったと思う。

下町の小さなレストラン。

まったく読めないメニューを相手に僕は睨めっこしていると

おばさんがオーダーを聞きに来た。

イタリアで英語は通じない。

しかたがないので口頭でなんとか聞こうと僕は説明を求めた。

僕は食いしん坊で好奇心が強い。

だた、指を差すだけでは終らない。

「これはなんですか。」、僕。

「むにゃ、むにゃ、だ。」、おばさん(おばさんと呼ぶには少し若い女性だった)。

「にゃむ、にゃむ。」、僕。

「...」、彼女。

ちんぷんかんぷんな会話が続いた後、突然、彼女が

両の人差し指を立て頭につけて「め〜ぃ、め〜〜ぃ」とやりだした。

僕、「びっくり、そして感激。(涙)」。

つづいて、「モウモウ」、「コケケケ」。

周りのテーブルの人も笑い出して、僕と彼女は注目の的。

そして、彼女の顔が真っ赤になったのを覚えています。

僕は「め〜ぃ、め〜ぃ」を食べました。

そのあとも、みんな僕達の方を見て、楽しい食事になったことを思い出しました。


マダムとの食事中の会話で気になったことがある。それは政治についてだ。

フランス人はよく政治の話をするという。

「日本人はどうだ」、と聞かれて、

僕は「あまりしない。」と答えた。

「なぜだ?」マダムが目を輝かせて聞いてきた。

「経済の話はたまにするが政治にはあまり興味がない」、僕は答えた。

マダムは「政治がなければ、経済はありえないじゃないか。」と不思議そうに言った。

僕は「経済は重要だが、政治はよくわからない。」と答えた。

新聞の経済欄は読むが政治のページはほとんど僕は飛ばしてしまう。

エレーヌが「日本は経済優先なのよ。」とフォローしてくれた。

でも、マダムは胸を張って、怪訝(けげん)な顔をしていた。

ここは革命によって、民衆の力で自由を獲得した国だ。

きっと、マダムもその心意気を受け継いでいるのだろうと思った。

マダムとエレーヌ、二人が僕に質問をするものだから

僕の食事は進まない。僕の皿にはまだクスクスが残っている。

しばらく、気付かなかったのだが

マダムは先にそれを食べ終えていた。

しかし、次の料理に進まない。

次の料理を食べずに待っているのだ。

「なぜだろう。」と思っていた。

そしてやっと、僕がその皿を食べ終えた時、

エレーヌが次の料理の運んでくれた。

ラタ・トゥーユのような、野菜の蒸し煮だった。

いくつかの仏野菜を説明してくれてから、いっしょに食べ始めた。


そういえば、イタリアでバーベキューをしに友人宅に招待されたことがある。

当然、お肉は外で焼く。

旦那の役目だ。

しかしだ。

アウトドア組はみんなで準備をして炭を熾(おこ)す。

その間に奥さんがその他の料理を用意する。

当然、男のアウトドア組の準備が先に進む。

室内で用意をしている前菜組はまだ盛り付けを済ませていない。

気の早いビールを飲んだお肉のメインディッシュ組は待ちきれずに

焼き始めた。

ジュウジュウとおいしい音と煙が立ち昇る。

当然、僕はそこで食べ始めると思った。

ところがだ。焼いたお肉を金網の端に重ね始めた。

そして、大皿にまとめて盛った。

「あれっ」。

「あつあつ食べないの、」僕。

お腹を減らした虎のようになりながら

「香ばしい臭いに鼻をヒクヒクさせながら、お、あ、ず、け。」

「むむっ」と思っているうちに、奥さんが前菜を運んできた。

前菜を食べ終えて、パスタを食べて、そしてお肉だ。

僕はこの時、イタリア人は食事の順番を守る、

ということを知った。


フランス人もどうやら同じのようだ。

どんな小さなレストランでも前菜が終らなければ主菜には進まない。

これは覚えていた方がよいと思う。

もともと食事の時間配分が大きいところだ。

ここは欧州式にゆったりと構えた方がよい。

「食事中は私語をするな」という、文化とは違う。

喋るために時間と料理があるといっても過言ではないと思う。

僕はイタリア人達とビール2盃で3時間も同じ店にいたこともある。

「僕が通う店はいつも笑いのあるレストランだった。」


マダムとの夕食は前菜から主菜へ、チーズ、フルーツ。

付け合せはパンとワインとちょっぴり緊張した楽しい会話だった。

そして、夜はサロンへ続いた。

マダムは格式と礼儀を重んじる人だった。


金曜日の夕食 前菜編(フランス)はここまでにする。
僕の勘違いもけっこうあると思う。お気付きの方がいらしたらコメントを下さい。
最後はフランスとイタリアの話が混ざってしまった。
もうしわけない。僕はどっちにもカブれている。
どちらの国についてもまだまだ話したいことがある。
そして、日本についてもいろいろとある。
僕は日本において「笑いの無いレストラン」が増えたことが本当に悲しい。
家の食卓でもテレビが優先される。(ちなみに引っ越した我家にはテレビを持ってこなかった。)
英語の教育と同じで文法を理解すれば会話が出来ると言うものではない。
灯台下暗しになってはならないと思う。(僕もそうだった。)
それぞれ誇れるものは違っていてよいのだと思う。

Blogを書く事で人としゃべることを振り返ることが出来た。
そして、自分を整理することも知ったと思う。(語彙の少なさにひしひしと悲しくもなったが。)

いつも読んで下さる方々、そしてコメントまでしてくださる皆様、
本当にありがとうございます。
これからも続けていきますので、よろしくお願いいたします。


      桜の花の満開を愛でる季節に
                      ひるひる

以下は僕の解釈です。

自動食器洗い機はパリのアパルトマンにもミラノのアパルタメントにも付いていました。

パリでは100年以上の古い建物でしたが実際に日常的に使っていました。

ミラノでは家具付きの部屋を借りていたのですが

そこでは故障して機能していませんでした。

イタリアらしく電気製品は壊れていることが多いです。

そこで自動食器洗い機ですが

ヨーロッパの食器はプレートと呼ばれているように”平たい”です。

高級食器店においても、どのブランドも同じ形です。

さらに半径が19cm、27cm、31cmなどに統一されています。

それらの形もほぼ一緒です。

たくさん重ねられるし角や凹みがないので簡単に洗えます。

それに料理の質も油とチーズ以外はこびり付くものが少なく

どちらもお湯で落とせます。

お皿も一年中同じものを使います。

それに比べると

四季を大切にする日本は大変です。

不ぞろいの美と直線の美、どちらも楽しむ文化では

食器の数も多く、季節や料理の種類によって使い分けます。

重ねられないものや奥まで手が届かないもの

木製や漆のものもあります。

磁器はまだしも陶器は割れるでしょう。

さらにご飯は乾いてしまうとなかなか落ちません。

それだけ自動食器洗い機は普及が遅れると思います。

学校給食の時の先割れスプーンではお箸の使い方は絶対に上手くはなりません。

ただ、考え方として僕はフランス人やイタリア人の生活に向ける視線が

本当にすばらしいと思っています。

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