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私は、無類の大の猫好きである。 訴えるようにニャーニャー鳴くさま。 自由奔放なまでにどこにでも出没する実態。 高い塀をひとっ飛びし、その高さから着地する脚力。 鋭いまなこ。堂々たるひげ。ちじこまった時の丸みを帯びた体。 そして、ぴょんと伸びた尾のしたにちらちら見えるきゅっとした肛門。 猫たちは、雄も雌も関係なしに皆、艶めかしいように思う。 猫たちとの出会いは、いつだって偶然である。 しかし、西荻窪で出会う猫たちにはなんだか必然性を感じたりもしてしまう。 彼等は、街と共に生き、共に呼吸し合い、それに私の呼吸が重なり 西荻窪の大気に吐いた息が熱く舞い上がる。 猫は、たいてい逃げる。 ずっと見つめ私の行動を見据えながら。 私が一歩踏み出せば、さっと駆ける。 そして、振り返る奴もいる。 艶めかしい彼等だが、強さと孤独を感じる。 彼等を見るには、遠目がちょうどいいときもある。
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