必殺シリーズ第8弾「必殺からくり人」は、とにかくシリーズ屈指の名作・異色作であります。
巨匠・早坂暁氏をメインライター(脚本)に迎え、史実と虚実を織り交ぜながら世相を反映した巧みな
ストーリー展開は毎回趣向が違い、当時の必殺シリーズの中でも特に異彩を放っている。
「仕事人」シリーズでのお遊び的な現在の世相反映とは話のレベルが違います。
出演陣も豪華。
元締・花乃屋仇吉に映画・演劇界の大物女優の山田五十鈴さん。
からくり人たちのメンバーには、必殺シリーズ3作目の緒形拳さん、喜劇俳優の芦屋雁之助さん
青春スター・森田健作さんにジュディ・オングさん。他にも雁之助さんの息子役で間寛平さん。
大物や超人気者ばかりの出演に第1話なんかは全員そろってる場面なんて殆どありません(笑)
弱者の恨みを晴らすからくり人達は金には執着せず、弱者の「涙としか手を組まない」、弱者の涙を頼み料に
裏稼業を遂行していく。
そんな「必殺からくり人」で必殺シリーズのレギュラーに初登場された山田五十鈴さんがお亡くなりになりました。
戦前から活躍されていた山田五十鈴さん、映画・演劇界の超大物ですが私が知ったのは「必殺からくり人」
でした。
その後「からくり人」シリーズに2本主演、「仕事人」シリーズでは、「仕事人」で元締おとわ役、「新」から「Ⅴ」まで
おりく役にて出演されました。
一般的には「必殺」での山田さんと言えば、「仕事人」おりく役なんでしょうが
私は「からくり人」での、仇吉そしてお艶ですね。
「からくり人」最終回「終わりに殺陣をどうぞ」は、その壮絶な内容もありますが
涙としか手を組まない仇吉達の意地がさく裂します。
最近のバラエティー番組なんかで安直に「大女優」「大物俳優」と誰かれなく(誰とは言いませんが)
紹介していて、全く閉口してしまいます。
山田五十鈴さんは、私などが改めて言うまでもなく、正真正銘の本物の大女優です。
必殺シリーズファンでもあります私にとって、またしてもショックな訃報でした。
謹んでご冥福をお祈り致します。
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