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   [3x 結成]
 

 「おーい!」
 
  大きな声が後ろから聞こえた。
 振り向くと一人の男子生徒がこっちに向かって楽しそうに向かってくる。

 広は何かを悟ったようににやにやしている。
 無論、俺も悟ってはいた。
 
 「これは来たんじゃないか。」

 広が言う。俺はにやにや。
 その男子生徒は目の前に来て、言った・・・・
 
 「理科室ってこの階でしたよね?」
 「・・・・・・。」
 
 沈黙が続く。男子生徒は困ったように固まっている。
 やっと精神がこっちの世界に戻ってきたところで
 
 「下の階だと思うよ。」
 
 俺がそう言うと安心したように
 
 「ありがとうございます。」

 と言い残してこの先の階段への角を楽しそうに、曲がって行った・・・・・。
 
 「フェイントだったな・・・・。」
 「ああ。予想外のフェイントだな。」
 「期待したろ?」
 「めっちゃした。」
 「同意見・・・・。」
 「今日もかなぁ。」なんて広と俺は考えながら仮の部室へと入る。
 
 扉を開ける。
 
 「ん?」

 俺は気づいた。
 広も気づいたようだ。
  
 「ここって軽音楽部だよね?」
 
 その生徒は俺たちに問うてきた。
  
 「そうだけど。」
 
 俺が応える。
  
  「いきなりなんだけど軽音楽部に入部します!」
  「・・・・・・・。」
  「入部遅かったからなぁ。大丈夫か?」
  「いや、大歓迎、Well came だから!」
  
 そう俺が応えていると、広はなんか上向いて手を合わせてお祈り?してる・・・・。
 広をとりあえず席につかせる。
  
 その男子生徒も続いて座ってもらった。
 
 「じゃ、まず自己紹介だな!」
 「俺は須藤純也。こっちにいるのが、渡辺広斗。」
 「俺は伊倉俊。よろしく!」
 「よろしく!」 
 「よろしくな!」
 
 自己紹介が終わる。
 
 「んじゃ担当の楽器紹介するわ。」
 「俺がベース担当で・・・・」
 「んで俺がドラム担当。」
 「んじゃ、俊!楽器は初心者?」
 「俊かぁ・・・・。」
 「え?」
 「あっ、いやごめんごめん。中学の時はあだ名が‘イクラ’だったから親には
 俊だったけど、親以外の人に俊って呼ばれるのが馴れてなくて。」
 「ぷっ。はははははははっ」
 
 ↑広が爆笑した。
 
 俺も大爆笑してたんだけどね。
 少し間が空いて、
 
 「本題に戻るけど、楽器は初心者?」
 「いや、ギターが弾ける。」
 「うおぉー!ギタリストがきたぜ純也!」
 「いやーそれが、最初はバンドにはギタリストの人口が多いからかぶるんじゃ
 
 ないかって心配してたんだ。」
 
 「でもさ、同好会紹介のミニライブの時にドラムとベースしかいなかったのに
  気づかなかった?」
 「それが訳ありで、その演奏も見てないんだよね。んで、その訳っていうのが
  入部が遅れた原因なんだよね。」

 この後の話で「訳あり」について話を聞いた。

 「・・・・・・・・。何っ!」
 
 広が声を上げる。俺は口が開いたままだけど。
 でも、どんな理由があろうとも遅かろうが早かろうがとにかく入ってくれただけで
 とにかく感謝感謝。

 「ガチャ・・・・。」

 三人が振り向く。

 「軽音楽部に入部したいんですけど・・・・。」

 俺と広は目を合わせた。

 「・・・・・・・っうおぉぉぉーーー!」

 ほとんど意味不明な声を上げ、入部希望の生徒は「?」という感じだった。
 俊、しつこいけど「イクラ」と同じように席に座ってもらった。

 「自己紹介しなおすか。」
 「そうだな。」

 広がそう答えて俺はその男子生徒の方を向いた。

 「んじゃ名前は?」
 「皆川洋です。ピアノをやってたのでキーボードをやりたいと思ってます。

 ギターも少し弾けるようになりました。」

 「ピアノはどのくらい?約6年くらいです。

 広がまたお祈り?を始めだした。

 「ギターは?」
 「ギターは1年いくかいかないかぐらいです。」
 「かなりピアノやってきたんだね。」
 「まぁほとんど興味本位だったんだど、やってるうちにおもしろくなって。」
 「へぇー。」

 広のお祈りをやめさせて4人で改めて自己紹介をした。
 その後はいろんな話をした。

 俊はギター暦が5年くらいで中学時代はほとんど一人でギターをやっていて、
 たまに、親の知り合いのバンドに入れてもらって練習したりしていたことや、
 
 イクラの話などなど・・・・。この時も広は爆笑していた。
 どうやら「イクラ」がツボにはいったらしい。
 
 洋はバンドのライブにたまたま行った時にハマったらしく、バンドを組んでみたかった
 ことなどを聞いた。
 
 今度は俺と広ってことで小・中学時代の話をした。

 「そりゃねぇだろっはははは。」
 
 広は俺のことをほとんど話していたのだけれど・・・・・。
 俊も洋も笑っていた。
 
 広も気づいていたのだろうけど、
 この時には中学時代のバンドメンバーの話はまだしなかった。



 いや、できなかった・・・・。



 そんなうちにもう帰りの時刻になっていて、運動部の

 「お疲れーっ!」
 「疲んたー」

 などの声が聞こえ、部活終了のなんともいえない空気が訪れていた。

 「とりあえず明日は自分の楽器を持ってくるってことで。」

 そう言うと最後に広が

 「軽音部設立だぁーーーーーー。」
 「ヨシっ!!」でしめ、本日は終了した。

 何故か揃ったのが不思議だったけど。というか「ヨシっ!!」って・・・・・。


 
 帰り道。俺は喜びとワクワクが入り混じってすごくいい気持ちだった。
 多分広も同じだったと思う。多分じゃなくて絶対。

 「それにしても驚いたな。2人とも経験者だもんなぁー。」

 広がつぶやく。

 「だよな。初心者でもOK!って覚悟だったから、ついてるというかなんというか。」
 「まぁとにかく俺はなんかすげぇーバンドになりそうな予感がするんだよな。」
 「ああ。2人との約束もあるからなぁ。」
 「もちろん!ぜってーいいバンドになんなきゃな。そしてBIGにも!!!」
 「そうだなっ!」

 桜の花びらが散って、じゅうたんのようになった道を歩きながら、
 綺麗だと思う気持ちともの寂しさを感じたが、今回は言葉にしなかった。


  空を見上げる。そして2人に向けて言った。

 「お前らも・・・・頑張れよ。」

                         [3x 結成] END





   
  〜あとがき〜

 最後まで読んでくださってありがとうございます!
 今回でとりあえずバンドのメンバーが揃いました。

 そして、最後の方では純也と広が一緒に中学時代にバンドを組んでいたメンバーの
 話も少し出てきました。

 実はこの小説の第一弾は純也と広と中学時代のバンドメンバーの話でした。
 小説の投稿サイトで投稿していて最終話の30話の時に、

 「高校に行ってからのも作ってください!」という嬉しいコメントがあり、
 その続編ということで、この小説を書いています。

 ただ、中学時代の小説が完結してからかなり時間が経ってしまいました。
 
 この小説を楽しんでもらうと共に、音楽(バンド)の楽しさや
 バンドでつながる思いなど、いろんなことを感じてもらえるように書いていきたと思います!

 次回もぜひ、読みに来てください!

 

 こちらの「小説家になろう」というサイトでも投稿中です↓こちらにもぜひ!
 
 http://ncode.syosetu.com/n1539h/

 開いた下の方にある「小説を読む」を開くと読めます。

 


 

 
 

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