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大量の銀紙を掃除するための休憩後に第二部開始。
第一部レポート

【第二部・第一試合】
 岡田かずちかは内藤にはるかに劣っています。技術以前に、内藤に仕掛けられても「一発も返せない」気迫の無さはヤングライオンの資格がありません。
 データによると岡田は闘龍門の秘蔵っ子で16歳でデビューした選手です。まったくのデビュー戦ではなく、それなりにリング経験を積んでいるレスラーです。それがエルボーをうけては顔を下げ、まったくやり返せない姿だけが残っています。
 唯一カウンターのドロップキックで拍手を貰いましたが、そのあとの脳天唐竹割りに唖然としました。
 岡田は師匠・ウルティモドラゴンから馬場ムーブを勧められ、以前からその一連の馬場殺法を得意としているそうです。インディの選手の悪いクセとして、技の奇抜さで観客のウケをとる傾向があります。
 威力ある技の攻防が出来ないウチから「観客に受ける」ためには、派手で見栄えのあるムーブで沸かせるのが手っ取り早いからです。効きもしない空中技を連続して「内容」を積み上げるサーカスプロレス・スタントプロレスに「勝とう」という意思が感じられなければ勝利の価値などどこにもありはしません。
 ヤングライオンの試合で技を制限されるというのは、そういう安易な手法をとらせない事で気迫や力の込め方を実地で学ばせるという意図があるはずです。
 「新人」の岡田にこんな試合をさせる先輩たちもずいぶん優しくなったものだと思います。

 週プロではそんな岡田を好評価していて笑いました。
【一部抜粋】
新日本デビュー戦で成長を見せることが恩返しにつながる。そう考えた岡田はロックアップから始まる、ガッチリぶつかり合う闘いをみせた。一ヶ月の練習の成果に加えて、メキシコ時代に得意としていた馬場殺法をくりだすなど持てるすべての技、気持ちを内藤にぶつけた。
 内藤の張り手もエルボーもまともに返せていなかった。こんなにやり返せない選手・負けん気の感じられない選手は新日本では見たことがない。出来ないなら出来ないで、噛り付いてでも諦めない執念を見せて欲しかった。このまま馬場ギミックのインディ根性のままで騙し騙しやっていくと、どこかで大怪我をしていしまうような恐さ・脆さを感じました。

【第二試合・ミラノ VS 稔】
 お互い手の合う同士のシングルマッチ。持ち技を駆使して20分オーバーのロングマッチだったのに、印象に余り残りませんでした。試合はスッキリと決着して満足したのに、稔のマイクが全部もってってしまった感じです。あんだけすばらしい攻防をしておいて、石狩をオチに使って「ネタ」を消化していく終わり方をボクは好みませんし、逆効果なんじゃないかと思います。
 稔のエンタメ好きの趣味につき合わされちゃったかなあ、という感想です。
 だったら試合は5分でいいじゃん、という感じをきちんと汲み取っているハッスルの方が試合の使い方は上ですよ。
【週プロより一部抜粋】
先週号の「CTU座談会」のなかで稔は、石狩太一を会長とした「石狩ジム」の存在を明らかにした。
(中略)この日のシングルで2人は、意地と意地を張り合った白熱の勝負を展開。20分越えの末、稔がどうにか振り切り、イタリアブラザーズの最後にふさわしい一戦となった。
 ネタの部分ばっかり伝えられて、試合の中身にはほとんど感想がない。
 女性の応援の多いミラノと野太い男の声援が多い稔の応援バトルや、切れ味のいい稔の関節技や蹴り技、比類なき柔軟ボディでそれらをスウェーして客席をどよめかせたミラノの返しなど、ハイスピードで高度な20分をたった数行で語る、エンタメの悪いトコロがここでも出ていた。観れない人のために、試合の事を論じて欲しいです。
 ロープのリバウンドを利用して突っ込んでくる稔をブリッジでかわすミラノに、ボクは単純に凄いと思いました。そういうのは感じませんでしたでしょうか、タダで入った記者さんには。

【第三試合 後藤凱旋試合】
 後藤洋央紀・大変身! それを見るためにボクはココにいるんだ。

 後藤は、入場シーンから観客の注目をあびまくる。そのアクションで観客の注目を集める方法をしっかりと身に付けていました。客席を煽り、動かし、爆発させる仕草はかつて一年前の中堅に埋没しかけていた若者とは全く違っていました。堂々として自信に溢れ、ミステリアスな風貌と視線の鋭さには上を狙っていこうとする野心が感じられます。
 同じく海外に行った中邑がただウエイトを増やしただけで帰ってきたのとは対照的に、後藤にはたしかな「強さ」を感じることが出来ました。
 方や、対照的といえばまさに正反対の境遇にいるのが「KY(空気が読めない)ブラザーズ」山本と飯塚で、ターゲットをジュニアのデビットに絞り、挙句にヘビーの山本がデビッドに蹴り負けるという結果を残していました。
 後藤の凱旋試合で、その後藤を潰すならまだしもデビッドの評価ばかり上げて、唐突にバックドロップで星だけ拾い、試合後の乱闘でも後藤にいいところ持っていかれる、KY兄弟は代わりにメキシコ修行にいってはどうなんでしょう?

 週刊プロレスの記事はメキシコでの生活や帰ってきてからの行動を暗示し「ストロングスタイル革命を突き進む」と結んでいる。
 こういったことは記者ならではの文章であり、ボク等にはゼッタイに書けない。では、そのバック裏の情報を持った上で「凱旋試合」をどう捉えてイイのか悪いのかを論じてもらいたかった。
 ボクの見たところ、後藤の海外修行は最近では唯一の成功例であり、棚橋や中邑にたりない「闘志」を纏って戻ってきたように思います。
 お客さんはその「闘う意志」に素直に反応し期待して応援していたように感じました。
 後藤の得てきた自信溢れる佇まいやデビッドの千変万化のキック、そのデビッドに蹴り負けていた山本と大人気なく突っかかっていく大ベテランの飯塚の焦り、そういったものは実際見ていた人々だけが知っていればいい情報ではなく、それを読者に伝えるのが記者の役割なんだろうと思います。
 後藤の修行時代の話はよい情報だけれど、それだけだったら現場に行かなくても用は足りてしまうんではないかと思います。だから売れないんだよ、この本は。

【メイン・CTUラストマッチ】
 邪道・外道の入場にGBHの石井・矢野・真壁が続いて場内がどよめく。ジュニアユニットのCTU勢のなかで、特に真壁刀義のデカさが際立ち、存在感で客席を圧倒します。観客の声援に中指を立てて応える、それだけで「おお!」と云わしめ緊張感を持たせる真壁は、例えば入場の度に水を撒き散らし悪態をつき観客を蹴り飛ばすVMよりも「怖さ」でははるかに上だろうと思いました。
 しょっぱなに突っかけたライガー・AKIRAをあっという間に場外戦に持ち込んだGBHは、イスや集団攻撃を駆使して優位をキープし続けます。これがVMであれば客席全部を荒らしまわることで臨場感・緊迫感を客席に持たせる手法をとりますが、真壁たちはあくまで「試合」の中でどのように勝利の方程式を組み上げるかを忘れず、「乱闘のための乱闘」「反則のための反則」をしてはいませんでした。
 すなわち、イスも反則も乱入も、海野レフェリーの暴行すらも「勝つための手段」であって、観客のヒート・ブーイングを誘うためのギミックでは決してない事が分かりました。
 このGBHの正反対の行動をしているのがヒールターンをした小島で、彼は「ヒール」として反則やイス攻撃をフォーマットしているに過ぎず、そのブーイングを浴びる・嫌われるためにやっている「やらされている感」がどうしても消えないからしょっぱいままなんだろうと思います。

【週プロは見出しのみ】
バッドエンドで確定!!
メンバーの新しい道はライガー=レジェンド軍、邪道&外道=GBH、そして稔、後藤、デビッド、ミラノは中邑も加えて新ユニット・イケメン5(仮)結成!
と、結ぶ。
 3カウントを取られたライガーが「CTUは今日で解散だ」と叫んだ、そのあっさりとしたドライな終わり方にRO&Dの事を思い出しました。
 同じく実力者揃いのヒールユニットとして出発し、同じくヒールを越えた人気チームとなり、同じく3年余りで役割を終えた2つのユニットの終わり方は余りにも対照的でした。
 TAKAみちのくのマイクでウエットな終わり方をしたRO&Dは、未だに小さな悲劇としてココロに残っています。その小さな棘はやがて全日本のユニット制を反古にし、液状化とパッケージの破綻として表面化し、各々が勝手に動きハッピーエンドもバッドエンドも制御不能になっているように思います。
 客席の満足度が興行の度に低下し、パッケージのクオリティが落ちてきて動員に影響しています。
 RO&Dメンバーは働き場を失い名前を聞くことがなくなってしまった、そしてそれをとても残念に思う、そういう終わり方をRO&Dはさせられてしまった、と思われたのがTAKAの失敗?です。

 ライガーはドライにNEXTに繋げることで新しいストーリーを示しました。
 CTUという名前でなくメンバーによる新たな闘いの物語を繋ぐために、「思い出」を持たせることを善しとはしなかったのだと思います。
 TAKAがRO&Dというユニットを伝説化する事を選び、結果的にRO&Dを完結させてしまった、その事と果たしてどちらが観客やレスラーにとって幸福なのかよくわかりません。

ただ、ほんとうに大好きなレスラー達がいつまでも豪快に「闘う」プロレスが観れれば、ボクはそれで満足なんです。

今週の週刊プロレスはコンビニを7件廻って1冊だけ買うことが出来ました。 健介の三冠奪取がなけれ ばきっと購入しなかったと思います。そしてその三冠戦の記事を読んでも、「行かなかったこと」を悔やんだりPPVを購入しようとは思いませんでした。
 プロレス専門誌の役割が、遠方の興行で観戦できないファンの補完や伸び盛りの選手のフューチャー、名勝負の評価、情報や思想の伝達を主たるシゴトとしているなら今週の記事はボクには物足りません。
 この程度の情報量であればわざわざ雑誌を探し回らなくてもネットで必要な事は分かります。
 紙媒体でなければ出来ない事があるならそれを提供して欲しいし、そうでないなら即応性も希少性もないメディアの需要は縮小していくばかりだと思います。
 穿った見方で、オピニオンとして一時代読者を煽動したプライドだけで続けるなら、一方向の寡占された情報操作の利かない現在の状況では役目が終わっているのかもしれません。結局はその媒体の提供する情報に価値を見い出すかどうかで部数も値段も決定していくのが市場原理です。

 両国に8,700人(あくまで主催者発表)しか集まらなかったのも、後楽園ホールのバッドエンドを(全日本の後楽園よりも確実に入っている)満員のお客さんが見届けたのも、女子プロレスが後楽園で集客できない崖っぷち状況も、すべては観客の意思表示です。
 その「意思」を逆転させようとするには、皆のチカラをあわせないととてもムリです。
 協会をつくり選手を厳選し興行スケジュールを切り生活を守っていく。

「プロレスを守る」のはプロレスラーと関わるものすべてのヒトの義務です。自分たちだけが良ければいいと思ったらあっというまに朽ちてしまうとボクは思います。

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「専門誌の記事」と「実際に見た感想」のギャップ

 先週末はCTU解散興行を観戦してきました。
 最近は同じ観戦をされた方のブログを辿り、同じ感想を持ったり違う感じ方をしたことを比較するようにしています。そうすることで客観的な感想とファンとしての感情をコントロールするためです。
 「イイモノ」はいい、「ワルイモノ」はわるい、とありのままに量れるようになるのが目標です。

 ところが先週の興行戦争でほとんどの記事は全日本プロレスの三冠戦に持っていかれ、CTU関係の記事は見当たりませんでした。さっそくの挫折です(笑)。満員で大盛況だったCTU興行が推定5〜6割・主催者発表8700人(←これもバイアス)よりも注目されなかったというのはちょっと残念です。

 そういうわけで、今回の比較対象は唯一のプロレス総合誌である週刊プロレスを手に入れ、実際の自分の感想と比較したいと思います。専門誌であるがゆえに彼らにはある種の「バイアス」がかかっていて、「いいたいこと」「いわなければいけないこと」を言っていないようにボクは感じています。

 今回ボクが全日本両国大会に行かなかったのも、「いいたいこと」「いわなければいけないこと」が沢山出てきそうな気がして憂鬱になったからです。お金払って暗い気分になるのはイヤなんですけど、前回の両国も後楽園チャンカー5連戦も前回の観戦も闇くなって家路についた事は今でも忘れていません。
 そうゆう「失敗の積み重ね」が佐々木健介がメインにもかかわらず客足が伸びなかった原因だと思います。ホラ、愚痴っぽくなるばかりでしょう?

CTU解散興行・第一部

{ http://www.njpw.co.jp/result/index.php?COM=result_main&SRNO=74&TKNO=1 新日本公式・伝説のヒールユニットC.T.U、ついに解散! ]

[ http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/headlines/wrestling/20070827-00000000-spnavi-fight.html スポーツナビ・C.T.U最終興行はGBHの介入でフォール負け ]

 ざっと巡回した所、情報はこれ以上でてこない。TVも縮小し専門誌も売れなくなる中でどういった宣伝方法が必要なのかもっと考えた方がいいと思います。オフィシャルHPというのは純粋に宣伝媒体であり、(FC会員でなければ試合の詳細が分からない)課金方法というのはそろそろやめたほうがいいと思います。

【第一部 CTUレンジャー VS KASHIWA-DOJO】
 ざっとみた感想としては「煽りVTR」が一番面白く、CTUの動きの良さばかりが残りました。
 エンタメをやりなれている柏組のほうがモッサリとしていて、ネタの繋ぎが遅かった気がします。なにより体格・体の厚みの違いがありすぎて、どうやっても「プロレスごっこ」という雰囲気が残ります。

 「プロレス」は勝つための方法論が山ほどあり、その「勝つため」には何をやっても赦されるとボクは思っていて、デスマッチも反則も関節技も「勝つため」にレスラーが必要だと思えば何でもアリだと思います。
 じゃあ、「エンタメ」は何のためにやっているのでしょう?
 「お客さんを楽しませる」という大義名分に「プロレスごっこ」を取り入れて、体格も運動性能も耐久性もスピードもない人間が入り込んできたら、フォールやギブアップなんて何の意味もなくなるし、真剣にトレーニングもしなくなるし、見るほうもハラハラドキドキしなくなります。プロレスがどんどん細分化して沈下しているのはそういう緊張感の欠如だと思います。

 この試合は週プロのレポートでは一行も触れられず5枚の写真とコメントのみ。
 新日本内のエンタメの集大成としての完成度、その相手としてインディ内ではキホンが出来ているといわれるK-DOJOとのスキルの差、特に盛り上がるでもなく「半ケツ」でしか沸かない現実、そういったものに「判断」をしないのは何故なんでしょう?

 実際の試合のナカミよりも作りこまれたVTRのほうが断然面白かった、そう言っちゃうと汗水たらして試合するイミが無くなる、レスラーが気を悪くする、だから見てみない振りをしていませんか?
 「エンタメ」プロレスのハッスルはその「個々のレスラーの思惑」を汲まないことで、ある意味何でもやれる強みがあります。その点で新日本のエンタメはハッスルに負けていると思います。

{http://blogs.yahoo.co.jp/hinatahirune/49153413.html 長かったのでパート2へ]

9・1ディファ大会は、盟友・故ホーク・ウォリアーに捧げる大会!

イープラス9.1健介オフィス自主興行

健介「今の時代、プロレスラーになろうとしたら簡単なのかもしれないですね、ある意味。これだけ多くの団体があればね。でも俺は、自分が育ってきた空間が好きだった。厳しい練習と激しい試合と緊張感がある毎日が好きだったんですよ。それがプロレスラーだと思ってやってきたんですよね。今、それを変える必要もないのかなって。大事な部分はちゃんと残しておかないと。世界遺産だってそうじゃないですか。大事なものはちゃんと残しているじゃないですか。壊しちゃいけない部分がプロレスの中にもあると思うんですよ。そういうのを大事にしていきたい。そして、そういうものの影響を受けて強いプロレスラーが生まれる。俺、そう思っているんですよね。楽しいことも必要、笑うことも必要です。だけど、楽しいばかりでも駄目だし、そこにしっかりした芯がないと。それはもう、今現在、団体の上に立っている人間たちがしっかり見極めていかないと道を見失ってしまうんじゃないかと思いますね。俺が子供の頃に見ていたプロレスっていうのは「怖くて凄いな!」って。その一方では華やかな選手もいたし。そういうプロレスを見て育ってきたから、そのプロレスの意気込みを、伝統を受け継がないと将来が怖いですよ。いろいろなタイプの人間がいると思うんですよ。だけど、それぞれが常に本物を見せていかなきゃ駄目だと思いますね。だから、その本物を見せられる人間を育てていくしかない。今は勝彦、竜志だけですけどね。こいつらを本物にしていきたいなという夢がありますね。」

プロレス興行の低迷が叫ばれて久しい。
その理由の最大のものは、佐々木健介の言う「怖くて凄い」部分を総合格闘技に持っていかれたままであるからだとボクは思っています。
プロレスは確かに「勝ち負け」だけで語られることはないでしょう。
新弟子から始まって20年30年厳しい練習とライバルとの競争と私生活でのいろいろな出来事を、すべて「リング」の上でさらけだしてみせる人生劇場だと思っています。
それでも、やはりその芯・根っこにあるのは闘いでなければならないと思います。でなければ、誰も好き好んで痛い思いも苦しいトレーニングもするわけはなく、毎日酒を飲んでオンナのケツを撫で回している方がラクで楽しいに決まっています。そんなラクをする人のほうが苦しいトレーニングをする人より上に行く、そういう世界に思われているのが今の「プロレス」のイメージなのではないでしょうか?
なぜなら、いまのプロレスは「エンタメ」と称する詭弁によって闘いがないからです。
決められた結果と決められた内容を幾度となく「練習」し「打合せ」し、台本とリハーサルの枠を一切出ることがない。
その何処にも「闘い」を見出す事ができない以上、ボクはハッスルもマッスルも「プロレス」とは認めません。ボクが「認めない。」

新日本時代に勝ちを「強さの証明」としてひたすら追い求めていた佐々木健介。ファンやマスコミは彼を「塩介」と揶揄して嗤っていた事をボクは忘れていません。WJ両国での鈴木健想とのメインは観ていた誰もが「怖くて凄いな!」と思い、両者の渾身の逆水平の音だけが静まり返った館内に響き渡っていました。
佐々木健介は何も変わっていないのに、フリーになってマスコミに取り上げられたとたん誰も彼もが手のひらを返したように群がっていく。
佐々木健介の「プロレス観」は昔も今も「怖くて凄いな!」と思われるために、そのために厳しいトレーニングを重ねて小さな身体を目一杯張った試合をいつでも全力で真正面からみせているのです。

中嶋勝彦以下の門下生はその師匠の姿を毎日見ながら「怖くて凄い」プロレスラーになる為の鍛錬を積んでいます。
全日本に上がっているときの健介・勝彦は、相手が耐えられる範囲を見極めながらチョップやラリアットやキックを使っています。勝彦のキックに時々フェイクが見られるのは、相手の力量を測って手加減しているからです。
先の健介オフィスの自主興行マッチで、健介は対戦相手の誰よりも中嶋勝彦に全力で打ち込んでいました。90キロのジュニアヘビー相手にヘビー相手でもやらないようなキツイ攻撃で追い込むのは、それはつまり佐々木健介の理想とする「プロレス」をする相手を健介道場門下生によって育てようとする意思とその成果なのだとボクは思います。

ハッスルのエンタメにどっぷりと浸かった川田利明はもはや名勝負製造機としては役に立たなくなってきました。芸人目当てとお笑いを楽しもうとする観客は「プロレス」を観ようとしてあつまってはいません。そのなかで迎合して甘えた結果、もはや凄いプロレスは出来なくなっているように思います。
プロレス界全体がそういったエンタメ化の流れの中で「ハッスル化」していけば、やがてプロレスは怖い闘いも凄い闘いも出来なくなっていくし、そういう闘いのできるプロレスラーも生まれてこなくなってしまいます。

女子プロレスではさくらえみの「アイスリボン」のようによりマニア化し細分化してサブカルチャー化していく流れがケッテー的になってきました。後楽園ホールで3桁しか埋まらないようで、果たして何年維持できるでしょうか。
息吹がようやく踏みとどめて少数でも「プロレスラー」を育てている現状が、「健介道場」にも同じ評価を与えられてしまうということにもなりかねません。
より細分化しマニア化して500人・100人・数十人というオーダーでしか観客が集まらないなら、それはもはやメインではなくサブグラウンドのアンダーカルチャーに落ち込んでしまったと見るべきなのではないでしょうか。



鈴木みのるの選手権試合で会場が満員になったことはない。
週刊プロレスはコンビニから撤去され実売が数万部とも聞かれる。

それがボクの感想の全て。目クソ鼻クソ、である。

誰の為の興行・チャンピオン・試合であり誰の為のプロレス雑誌であるのか。
鈴木はそれほど言うなら観客が溢れかえるほどの試合を「いつも」提供していけばいいし、それが看板であるチャンピオンの義務だと思います。でもあいかわらず口ばっかりで凄い試合も怖い試合も見たことがありません。
一見正論だけど、行動が伴っていない発言はマスコミ向けのパフォーマンスに過ぎないと思います。

週刊プロレスは・・・。近所で売ってないし本屋で立ち読みするのは気が引けるし、駅の入り口で棄て本拾いのオジサンが売ってるのを100円で買うくらいです。読んだら棄てる、そんな程度。

26日は観戦記を書きます。他のブログの観戦記と比較して「見る目」を養います。

明日は後楽園にいきます。 佐々木健介と中嶋勝彦の「全力」はディファ有明で見れるので、エンタメ化しつつある全日本プロレスは見る必要を感じません。


(抜粋)まず目安箱の総投票数が630、うち賛成353、反対273、そのどちらでもないが4という結果が出た。
 山積みにされたアンケート用紙を前に谷川氏は、「私も実際にアンケートを拝見しましたが、反対の人たちに多かったのは“まだ早い”という意見で、もっと過激な意見もありましたね。賛成の人たちは“単純に見てみたい”“このまま出さないのはもったいない”という意見でした」と説明。大会当日11,310人の来場に対して得られた投票数はわずか5パーセント強だったものの、目安箱の結果は賛成票が上回った。


山積みにされたアンケート用紙とはよく言えたものだなあ、というのが感想です。
11,310人の来場に対して投票したのが630人と言うのは、「どうでもいいよ」という無関心層が大勢を占めているんだろうと思います。
この結果は、TV桟敷の片手間でもネット世論の(前田SVの嫌いな)住人のお祭り騒ぎ好きが出したものでもありません。実際にチケットを買い、わざわざ横浜まで足を運ぶ、「HERO'S」という総合格闘技のファンの最も標準的な投票行動です。

折りしも今は参議院議員選挙の最中であり、世論調査が週末毎に発表されます。二段階選別の無差別世論調査のサンプリングと実際の投票行動はほぼ同じ結果を残すことが証明されていますが、この世論調査よりも今回の目安箱調査の結果は精度が高いような気がします。

11,310人のお客さんのうち、例えば投票を条件に招待券がどれほど撒かれたかとか、実際の結果が主催者の意向に反しないように操作されたのではないかという疑問は残りますが、重要なのは95%の観客にとってはどうでもいいという事実です。95%の観客にとっては「秋山vs田村」という提出されたカードに関心を持てなかった、という事実です。
もしも観客にとって「秋山vs田村」戦が魅力的であったら、賛成・反対は別にして投票行動をする動機にはなったと思いますし、もしかすると「何を言っても」秋山の復帰と田村との復帰戦が既定路線だろうという諦めがあって関心を持たなかったのかもしれません。

こういった諦め感というのを主催者が観客に持たせることが興行の熱気を削ぐことは、新日本プロレスで棚中がいつも勝っていた時期や全日本プロレスで小島が結局ヒールになっちゃったことによる観客動員の低下と同じ現象を起こすと思います。

主催者の思惑が総合格闘技の信用を落とす

ヒロシです(涙)さん:渦中のエルメス・フランカ、声明を発表

(抜粋)私はUFCと連絡をとり、自分の怪我について説明し、いかに自分がタイトルマッチに必要だと考える適切なレベルにもっていくトレーニングが出来ないか、について話しました。私はUFCに、シャークとのタイトルマッチを次回以降のUFCに延期できないか尋ねました。UFCは私に対し「それはできない」と回答し、カードは確定しているのだから、そのスケジュールを動かすのは容易ではない、と説明しました。そこで私はUFCの置かれている立場を理解しました。私はUFCから、試合ができるのかできないのか、UFCに情報を入れ続けるように言われました。
(中略)
この点に関して、私は絶望しており、とにかく通常のトレーニングができるように怪我から回復できるならどんなものでも欲しかったのです。そこで私は、できれば治癒が早まり、トレーニングができるようになるために、短絡的な選択をしてしまったのでした。文字通り、試合をふいにしたら翌月の支払いができなくなってしまうのでは、というプレッシャーのなか、私は(薬物という)選択をしたのでした。私は戦う必要があったし、自分にできることは何であれ行いました。
エルメス・フランカ選手は1年間の出場停止処分を受けました。

このドーピング問題の根底にあるのは何でしょうか?
興行スケジュール・カード編成を動かさないUFCにMMAというスポーツに携わる資格はあるでしょうか?彼らは選手がドーピングに手を汚すような状況に追い込んでおきながら、いけしゃあしゃあと将来のオリンピック競技への発展を口にしています。
公平・中立なコミッションの欠落が、選手の薬禍と競技の信憑性の低下と団体・ジムの乱立・過当競争を生んではいないでしょうか。
PRIDEに出ていた主力選手の中にもステロイドの陽性反応が出ています。世界最強の舞台はクスリの実験場だったなんて哀しいし、それに踊っていたファンは騙されていた事にもっと怒るべきだと思います。苦しい練習を重ね、悲壮な覚悟を持ち合わせた者同士が死力を尽くしてギリギリの戦いをするからPRIDEはボクらの誇りだったと思います。
主催者はその選手たちの思想を守り、ズルをする者を排除し、正当な競技者に正当な報酬をもたらす義務があり、そのことによって総合格闘競技を盛んにしていく事が出来ると思います。

秋山の復帰も、フランカの薬禍問題も、主催者の事情だけで物事が進んでいるような気がします。
その欲をかいた行為が、イベントの熱を冷やし、ジャンルそのものの衰亡をもたらすというのは、例えば日本のプロ・バレーボールリーグの失敗や、メジャーリーグのストライキによる観客離れなど、挙げればキリが無いほど沢山の事例があると思うのですが、そういうのは彼らイベントプロデューサーには分からないんでしょうか。

是非は横に置かれ、秋山成勲は復帰するだろうしエルメス・フランカの代わりは早急に用意される。それが興行なんだから。

置き去りにされたファンは「冷める」だけだと思います。そしてその「冷め」がジャンルを落とすんですよ、前田さん。


真剣勝負なのだからいつかは負けるだろうし、負けることによって問題点が浮き出て早い時期に修正できるのだから、この敗戦は受け入れなければならないと思いました。

それにしてもヒドい試合でした。

グレイシー柔術なんて、現在の総合格闘技のなかではすっかりクラシカルな技術になっていて、もはやケージの中では通用しないと思っています。彼らが得意とする寝技は体制を固定される金網の中では適応できていません。だから彼らはロープを巡らせたリングを選ぶというふうに思っています。

そのグレイシーに対する戦法もすっかり確立しているのに、柴田陣営は全くといってその戦法を取らなかった。アウトレンジからの打撃、スタンド状態でコーナーに固定して動かない、グラウンドに極力入らず、もし入ったら間を空けず密着して膠着ブレイクからスタンドに戻る。

柴田の試合はすべてこの逆をやっていました。 口がアングリでした。

総合格闘技の技術革新は、船木が考えるものよりずっと先を行っているようです。ボクは船木のトレーナーとしての能力を疑いはしませんけど、彼の格闘理論は引退時点で止まっていると思います。総合格闘技の技術体系の進化は想像するよりずっと速い。田村・桜庭・船木はもはや第一線にないというのが16日の大会で証明されたと思います。

ボクは総合格闘技に関しては純粋に技術論として捉えるようにしているので、柴田の技術は2世代ほど遅れていると思いますよ。
桜庭はもはやシウバには太刀打ちできない(全盛時のコンディションがあっても)し、田村はUのノスタルジーの象徴でしかないし、船木の引退はそこで進化を止めてしまっている。これが総合格闘技第一世代。異種格闘技のぶつかりあっていた古き良き時代でありプロレスがプロレスのままで(辛うじて)通用していた 時代。

第二世代はパワーと体格の世代。シウバやヒョードルなどPRIDE全盛時代の近年5年間は同ウエイト内でどれだけ強力なパワーを出すか、無差別ならより大きな体格を持つかの大艦巨砲時代。
強力な打撃とパワーによって相手を圧倒していた迫力のある時期でした。恐竜のような選手が闊歩していた時代と言えると思います。

そして現代は正確で高速の打撃が絶対優位を形成するレーザービームの時代。船木の指導方法はこれに沿っているものと思っていただけに非常に残念です。山本戦はこの流れの下にあったものだと思いました。 彼は柴田に自らの肉体改造理論を施しただけで、格闘理論は止まったままだったようです。なまじ初陣がああだったために、パンチ力だけが一人歩きして防御や相手の長所を封じる技術までは目が届かなかったのではないでしょうか。

そこに船木の現役復帰が持ち上がる不思議

HERO'S公式HP 前田SVと谷川代表が大会を総括
船木が現役復帰への経緯を説明

(抜粋) 続いて、船木が「3年前からHERO'Sの解説をさせてもらっていたんですけど、去年、桜庭選手がHERO'Sに来た時、『もう潮時なんじゃないかなぁ……』と思っていたのですが、それでも闘っている姿を見て心が動きました。また、今年、柴田がHERO'Sにデビューすることとなって、現役の選手としてリングを見て、『やらなければいけないんじゃないか?』と思いました。そして『Dynamite!! USA』で田村選手と会って、『(田村は)桜庭選手が欠場した場合の代打で来ました。オファーを受けてすぐに決断した』というのを関係者から聞きました。同世代の選手たちが身を削って頑張っている中、自分だけ解説席から技術論、批評するのはやりきれないなぁ……と思いました。ロスから帰ってきて、柴田と一緒にトレーニングしている時、いろんな道場の選手たちとスパーリングをして、『まだ力が残っているな』と実感しましたので、力があるんであれば、やるしかないな。上がれるリングがあるのであれば、そこで闘うしかないなと思って、谷川さんにお話をしました。昨日、リングに上がって挨拶をしたんですけども、7年前なので自分のことを分からない人もたくさんいると感じた。ただ、リングの中だけは100%選手のものですから。その中でどれだけのものが見せられるかで、その時の時代が掴めるか掴めないかが決まってくると思います。その人間の背負っている生活とか人生、全部、リング上に出ますので、ブランクがあるかもしれませんが、ありのままの自分を出せば、見に来ていただいたお客さんに損をさせない自信はあります。現役の選手が『なんであんな歳を取ったヤツがまだやっているんだ!?』と牙を向いてきてくれたら、いい活性化にもなるでしょう。あと、アメリカに取られた日本の総合格闘技のいい部分を、もう一回作り直せると思います。2、3年かかるかもしれないですけども、新しい選手はたくさんいますので、不可能ではありません。今日から大晦日に向けて、100%選手としての生活に入りたいと思います」と決断に至った経緯、心境を明かした。 


こういう事を選手の試合前に考えるトレーナーについた柴田は不幸だ。
もちろん、何でもかんでも船木のせいにするつもりはない。柴田は柴田なりに自分で対策を練って自分の意思で総合格闘技の試合に臨んでいるはずだ。グレイシーにあんな負け方をした最大の責任は本人が負うし、その敗戦の汚名を雪ぐのもまた自らのコブシによってしか成立しない。

そのためにも、船木の現役復帰に柴田の訓練時間を取られるのは避けなければならないと思います。

前田SVが田村に言った言葉はそのまま船木と柴田に当てはまるでしょう。師弟が共にリングに上がるなら、個々にトレーナーを付けてチームを分けて隔離する必要があります。そしてきちんとしたゲームプランを立て、相手を研究して最新の戦法をとれるような環境を整備するべきです。

柴田と言う男は、こういう場合自分のことは二の次にしがちです。
しかし、ここは涙を呑んで船木とは別のチームを立ち上げるべきだと思います。

柴田勝頼の勝利を至上命題にする「チーム・柴田」を、今こそ!


他の試合はまだ録画したまま見てません。ホント忙しくってさあ。。。

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