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ヒノマチコのブログ
機械じかけの予言者

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SEIKO(セイコー)
LAUREL Alpinist (ローレルアルピニスト)
17石 白文字板
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 この「LAUREL Alpinist (ローレルアルピニスト)」が発売されたのは1960年(昭和35年)頃のことです。もととなる「ローレル」は1958年(昭和33年)9月より製造されました。正確には「二代目ローレル」にあたる製品です。「初代ローレル」とは国産で初めての腕時計が精工舎から1913年(大正2年)に登場しました。ですからここで紹介するものは、精工舎から製品展開する「二代目ローレル」のシリーズに属します。この「ローレル」をトレッキング用にした製品が、ここで紹介する「ローレルアルピニスト」になります。以後セイコー製品ではアウトドアやトレッキング仕様として「アルピニスト」というペットネームがシリーズ化されていきます。その「アルピニスト」製品の初代にあたるのが、この「ローレルアルピニスト」です。
 この製品は諏訪製標準機「マーベル」をマイナーチェンジした普及機です。したがって当初は諏訪工場で生産されていました。しかし、諏訪工場はその後「クラウン」の生産(1960年頃は「クラウン」だけで月産55000個)で手狭となり、1960年(昭和35年)10月より亀戸工場に生産を移したものと思われます。
 「ローレル」のムーブメントは、基本的に「マーベル」と同等の構造です。しかし、各部の仕上げなどには簡素化が見られ、ローコスト化が計られています。11石の製品と17石の製品がありますが、「ローレルアルピニスト」には17石のものしかありません。今回紹介している、この「ローレル」のムーブメントは耐震装置が“S-2型”で、ムーブメント全体の受の外周がカットされているものです。これは「ローレル」の後期型の特徴になります。これが意味するものは、生産拠点が諏訪から亀戸へ行こうされてからの製品になるということです。ですから、「ローレルアルピニスト」が1960年(昭和35年)以降に登場したことになります。
 文字板ですが、ここで紹介するホワイト系とブラック系の2種類が存在します。12時下のペットネームは活字体になっており、6時上の「Alpinist(アルピニスト」の書体はその後も変わることなく代々引き継がれていきます。時分針とインデックスにはスポーツウォッチらしく夜光表記になっています。また、12369時のインデックスには大き目の三角形になっています。
 「ローレルアルピニスト」のケースは、スクリューバック仕様なのですが、防水ケースではなく、防塵ケースといったとこでしょう。専用のケースなのですが、裏蓋には製造シリアルナンバーの刻印が表にも裏にもありません。そして全ての「ローレルアルピニスト」はSSケースのみです。当時発売された時には革ベルトに防汗台座ベルトが付いて販売されていました。ケースは防塵で、バンドが防汗対策仕様というこの製品は、やはり欠点がありました。完全防水ケース仕様ではないこのケースは、天気が変わりやすい山での使用に完全に耐えられなかったせいか、現存機は殆どの文字板にダメージがある状態になっています。また、同時期には完全防水ケースが1959年よりクロノスで登場していたせいか、この「ローレルアルピニスト」の販売期間が短く当時あまり売れなかったかはわかりませんが、まず目にすることのない僅少製品になっており、国産古時計ではそれなりにプレミアウォッチとして位置づけられています。この「ローレル」の生産終了時期は1961年(昭和36年)頃とされています。
 この「ローレルアルピニスト」が発売された1960年の大卒初任給がおよそ12000円の時代に、この製品が4500円で販売されていました。
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1960年(昭和35年)製造開始 
・第二精工舎製(もとは諏訪精工舎製) 
SS防塵ケース 
・手巻き 
・非防水
・プラスチック風防 
・スクリューバック 
Cal.なし 
17石 
・毎時18000振動 
11 1/2型ムーブメント
・夜行表記文字板 
S-2型耐震装置


*「二代目ローレル」は過去のブログにて紹介していますので、こちらをどうぞ(http://blogs.yahoo.co.jp/hino_matico/54516650.html




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  • eku*on*g*t010* さん

    ナイスをいただきありがとうございます。

    ヒノマチコ

    2015/9/6(日) 午前 10:22

    返信する
  • こんにちは、
    日野様のローレルアルピニスト、白文字盤はとても珍しいんじゃないですか?当方初めて見ました。やはり当事殆どの個体が海へ山へとレジャーの御供に酷使されてガラになってしまったんでしょうね。

    [ 古蠍 ]

    2015/9/7(月) 午前 11:27

    返信する
  • > 古蠍 (fdj*d1*3)さん

    コメントありがとうございます。
    この個体自体珍しい時計なのですが、白色ダイヤルも確かに珍しいものなんです。黒色ダイヤルはリダンの対象になったり、多少の痛みもごまかせるのですが、白はもろにダメージ痕が残ります。過去にガラやゴミ箱行きになった白アルピは多かったでしょうね。現存がより少なくなるわけです。。。

    ヒノマチコ

    2015/9/7(月) 午後 0:34

    返信する
  • 顔アイコン

    ホント、トンボ本よりも状態のいい白文字盤ですよね。

    トンボで見たときは、ベルトが違うだけで他のと変わり映えしないなと思っていたのですが、良く見ると、インデックスがすごい凝っていたり、アルピニストのロゴの字体といい、しっかりスポーツモデルって感じで、人気が出たのがわかります。
    ただ、山と銘打って発売するならもう少し防水を頑張ってほしかったですよね。まぁ当時にしては結構頑張っていたのかもしれませんが。

    [ ドラのび太 ]

    2015/9/8(火) 午後 10:30

    返信する
  • > ドラのび太さん

    いつもコメントありがとうございます。
    そうなんですよね。このローレルをよく見ると、ミニッツマーカーも大き目の全夜光インデックスの内側に表示され、それに合わせたサイズの時分針なんですよね。当時は夜光が強烈に目立ったことだと思います。
    アルピのロゴ書体も後世に踏襲されていますので、当時からグッドデザインだったのでしょうね。現代ではオリンピックのデザインでもめていますがね(笑)。

    ヒノマチコ

    2015/9/8(火) 午後 10:42

    返信する
  • nao**yan さん

    ナイスをいただきありがとうございます。

    ヒノマチコ

    2017/11/12(日) 午後 9:35

    返信する

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