|
■9月22日(土)
『生き残った者の掟 La Loi du Survivant (35mm上映)』
公開:1966年 監督:ジョゼ・ジョヴァンニ 主演:ミシェル・コンスタンタン、アレクサンドラ・スチュワルト、ロジェ・ブラン 一緒に宝探しをして殺された友人の墓参りをしにきたミシェル・コンスタンタンが偶然出会った女のために命を張って決闘をする。女の過去は最後に明かされる。フランス映画の「二枚目」はどこかアンバランスな顔をしている、完璧すぎると同性から嫌われるんじゃなかろうか。フランス男はプライドが高いからね。
前半、コンスタンタンが女と出会って逃亡を開始するところと、後半は決闘シーンが見せ場。
愛犬家にはお勧めしない(できない)映画。
『恐怖のまわり道 Detour (日本未公開作、デジタル上映)』 公開:1945年 監督:エドガー・G・ウルマー 主演:トム・ニール、アン・サヴェージ、クラウディア・ドレイク、エドモンド・マクドナルド、ティム・ライアン、エスター・ハワード、パット・グリーソン しがないピアノ弾きのトム・ニールがスターを夢見て旅立った恋人に会いたい一心でヒッチハイクによるアメリカ大陸横断を企てたために陥る悪夢のような運命。道連れになる悪女アン・サヴェージの半分でもいいから主人公に度胸があったらこんなことにはならなかっただろうという話。
主人公の回想モノローグでテンポよく話が進む、低予算ならではのコンパクトな作りが好感触。
『犯罪河岸 Quai des Orfèvres (デジタル上映)』 公開:1947年 監督:アンリ・ジョルジュ・クルーゾー 主演:シュジー・ドレール、ベルナール・ブリエ、シモーヌ・ルナン、シャルル・デュラン、ルイ・ジューヴェ ミュージックホールの歌手シュジー・ドレールの夫ベルナール・ブリエはさえないピアニストだが妻に対する愛情は人一倍でかなり嫉妬深い。ある日、変態の成金に誘惑された妻を取り戻すために、向かった成金の家で変わり果てた男の姿を見たベルナールは自分が殺したと思われるのではないか?とびくびくする。しかし実はベルナールが到着する前にその家に招かれていた妻が男を殴り倒していたのだった。
華やかな妻に対して羨望する夫のジメジメとした愛情が切なくもアリ情けなくもアリ。子持ちのヤモメ刑事のルイ・ジューヴェは顔は怖いが優しいお父さん。刑事の取り調べが悪辣なのは洋の東西を問わないのか?思わず『県警対組織暴力』を思い出してしまった。
■9月23日(日)
『賭博師ボブ Bob Le Flambeur (35mm上映)』 公開:1955年 監督:ジャン=ピエール・メルヴィル 主演:イザベル・コーレイ、ロジェ・デュシェーヌ、ギイ・ドゥコンブル、ダニエル・コーシー、クロード・セルヴァル 生まれながらの賭博師ボブ(ロジェ・デュシェーヌ)も老いた。最後の大勝負はドゥーヴィルにある賭博場の金庫破り。若いポロが恋人に計画を漏らしてしまい、とん挫するかと思いきや、ボブの賭博師としての腕と度胸で大どんでん返しとなる。かつて銀行強盗をやらかして逮捕された経歴を持つボブ、パリをうろつく若い娘に説教をたれるが、逮捕されることを覚悟してその娘にアパートの鍵をくれてやるところがシビレルくらいのカッコよさ。 こういうダンディズム、日本の映画じゃダメなんだよなぁ。
『スカーレット・ストリート Scarlet Street (劇場未公開作、デジタル上映)』
公開:1945年 監督:フリッツ・ラング 主演:エドワード・G・ロビンソン、ジョーン・ベネット、ダン・デュリエ、マーガレット・リンゼイ、ロザリンド・イヴァン、ジェス・バーカー、チャールズ・ケンパー、ウラジミール・ソコロフ 女丈夫な妻との冷え切った結婚生活、長年勤めた銀行の頭取からその真面目な勤務態度で表彰された出納係のエドワード・G・ロビンソン。たまたま路上で情夫のダン・デュリエと痴話げんかをしていた美貌の娼婦ジョーン・ベネットを助けたことから彼女のとりこになり、彼女もまたロビンソンを金づるにしているうちに、ロビンソンが趣味として描いていたシュールな油絵が高名な美術評論家の目に留まり、とんでもない高値で取引されてしまうという話。登場人物がほぼ全員、ひどい目に遭うにもかかわらず誰一人として同情に値しないというブラックユーモアが秀逸。これで主人公がダンゴムシみたいな(ファンの皆様、申し訳ございません)エドワード・G・ロビンソンじゃなかったら凡作になっていたところだが、顔は笑ってるけど目は決して笑わないロビンソンのオドオドした態度が泣けて笑える。意地汚い悪党のダン・デュリエは低予算映画やテレビで活躍した二枚目。
『あるいは裏切りという名の犬 36 Quai des Orfèvres (35mm上映)』 公開:2004年 監督:オリヴィエ・マルシャル 主演:ダニエル・オートゥイユ、ジェラール・ドパルデュー、アンドレ・デュソリエ、ヴァレリア・ゴリノ、ロシュディ・ゼム、ダニエル・デュヴァル、ミレーヌ・ドモンジョ、フランシス・ルノー、カトリーヌ・マルシャル フィルムノワールばっか見てるとフランスの警察ってロクなもんじゃないな!と思ってしまうのでいかがなものか?と思う。
退職間近の同僚が警察署内部の権力争いに巻き込まれたカタチで凶悪強盗団に射殺されてしまった刑事のレオ(ダニエル・オートゥイユ)、彼のライバルで次期署長の座を狙っていたクラン(ジェラール・ドパルデュー)。互いに難事件を解決するために、情報屋の偽のアリバイを証明したり、その件をネタに脅迫したり、はては無実の人間まで証拠隠滅のために殺してしまうことになる。
フィルムノワールではしばしば、最もまともな人物としての娼婦が出てくるが今回もそのセオリーを踏襲。
フランス人は因果応報ということを大切にするようで、最も汚い手を使った人物は、薄汚いヤツラによって血祭りにあげられてしまうのだった。
フランス映画でドイツ車であるメルセデス・ベンツがひどい目にあうのを見たのはこれで2回目。強盗団の愛車として登場しマシンガンでボッコボコにされた。ちなみにフランス警察はルノーとBMWに乗ってた。
2日間で6本、男性アクションまみれの至福の時を過ごしました。
|

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 映画レビュー




