Joe.H のバイオマス・ECO活動

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食用油、及びBDF用原料油(廃油の利用も含めて)は、ご存知の様に、菜種油、大豆油の他、コーン油、ヒマワリ油、紅花油、そしてパーム油などが代表的なものです。
食用油対エネルギー(燃料)の奪い合いや、食用油の価格高騰などから、社会問題化も起きています。
 
そこで、産業用、工業用のBDFは、食用油との競合が起きない油種への転換が叫ばれて来ているわけです。
所謂、非食用油です。この代表が、ジャトローファ(油)です。沖縄方面で栽培されていたり、フィリピンやマレーシア/インドネシアなどで大規模栽培も、既にされつつあります。日本、或は日系企業も多く関与していることは、良く知られています。
 
でも、ジャトローファ油は、非食用油BDF原料のエースなのでしょうか??
 
誰も彼も、一時はジャトローファ、ジャトローファと連呼し、或いは投資話をしていたのも、つい先日です。
しかし、最近幾つか、問題が出ている様です。第1には、その毒性です。通常、種子から油として取れる量は、その一部でどんなに多量に油を含んだ種子でも40%以下です。ジャトローファも同様です。つまり、60%以上の絞りカスに加えて、更に種子の柄、房枝なども、大量に出てきます。毒性の為に、これ等は、家畜の肥料にもなりません。 
 
通常の食用油種では、残った残渣はタンパク質など栄養分が豊富で、家畜の肥料などに有効利用できます。一方、ジャトローファは、毒性の為、堆肥ぐらいしか、利用価値がなさそうです。堆肥化も毒性が懸念されています。発癌性も報告されています。
有効な利用法はガス化・液化ですが、こちらはコストも掛かり、今後。。。?と言う状況です。
加えて、ジャトローファの単位面積当たりの収量もそう多くはないばかりか、病気や虫害被害、機械化、。。。などです。
 
当方、ジャトローファを全て否定するものではありませんが、他の植物油も多いに注目されています。
 
今回、紹介するのは、ポンガミア(油)(Pongamia Pinnata、最近Millettia Pinnataが統一名)で,オーストラリア、インド原産の樹木です。インドでは、Karanj/Indian Beechと呼ばれています。
 日本でも、沖縄等では、海岸線等に自生していてクロヨナと呼ばれています。街路樹等にも利用されている様です。
 
第2世代のBDF原料油種として、最近特に注目されています
 
マメ科の木で、乾燥地、温帯、亜熱帯で育つのは、ジャトローファと同じですが、毒性が無いために(正しくは、毒性が強くない為)、絞りカスは高タンパク質で、家畜の飼料(鶏飼料など)として使える様ですし、採種の機械化も出来る様です。加えて、マメ科植物ですので、空中窒素の固定化を行う為、肥料分(窒素分)も少なめで栽培できそうです。更に、豆のサヤは、発電用の燃料(直接ボイラー)、ガス化・液化などの利用の可能性も有ります。
最も重要な点は、油の収量が極めて多い!!と言う特徴です。
 
下記は、新エネルギー財団の資料ですが、ご覧の様に、ジャローファの4倍強もBDFが生産できる様です。
この数値は、アブラヤシ(パーム油)と同じ程度と言う状態ですので、 
後述する様に、この5トン/ha(@BDF=原料油)は極めて控えめな収量で、また今後品種改良による収量増も期待できます。
 
イメージ 1
下記はその花です。マメ科と言うことで、藤の花(豆化)と類似の花房をしています。
 
イメージ 2
 
その種子です。
通常のナッツ類と類似の形ををしていて、如何にも油の多そうな(?)感じです。
事実、40%は搾油可能の様です。一部では50%+の情報もあります。
 
イメージ 4
 
 
下記の写真の様に、木は大きく成長します。
Jatrophaに比べて、数倍大きく成長し、100年ぐらい収穫可能と言うことです。
 
イメージ 5
 
下記は、新エネルギー財団の資料のコピーです。
 
オーストラリアは、再生可能エネルギー政策(Renewable Energy Target:RETプログラム)によって、2020年までに国内電力の20%を再生可能エネルギーから供給することを計画している。オーストラリアで2番目に大きい州(日本の4倍)であるクィーンズランド州は、再生可能エネルギー計画を積極的に進めている。現在、電力の5.5%が再生可能エネルギーであり、この内訳は、55%がマカデミアナッツの殻、サトウキビの搾りかすなどのバイオマス、22%が水力、19%が太陽熱温水である。
クィーンズランド州にはバイオテクノロジーの研究所、企業が多くあり、オーストラリアのバイオサイエンスの拠点である。又この州は、熱帯雨林と豊富な海洋資源を保有しており、2020年までにアジア太平洋 地域の、バイオマスの製造と利用のリーダーとなることを目指している。
この州で最も力を入れているバイオエネルギーは、オーストラリア北部、インドが原生のマメ科植物ポンガミアからのバイオディーゼルである。ポンガミアの実は油糧が40%あり、1年間、1ヘクタール(ha)の面積で生産されるバイオディーゼルは5トンあり、これはアブラヤシの果実から取れるパーム油と同じで他の油脂植物と 比較して生産性は良い。しかもパーム油が食用油であるのに対し、ポンガミアは非食用で食料と競合することも無い。更にマメ科植物の特徴である根粒菌を根に持っていて、この菌が空気中の窒素から窒素肥料を生産し、土壌を肥やす働きをする。このようにポンガミアは、荒れた土地や塩分を含む土地でも肥料無しで良く育ち、乾燥条件にも耐える有望なバイオマス資源である。
オーストラリアのBioenergy Research 社(BER)は、「クイーンズランド州の200km x 200km の土地でボンガミアを植林すれば、オーストラリアで必要な液体燃料をすべて賄える」と試算している。ボンガミアの実からオイルを搾油した後の絞り粕 (Meal)は、高タンパクで家畜飼料として使うことができる。痩せて樹木の無い土地でボンガミアを植林すれば、緑も増えバイオ燃料も供給でき、しかも家畜を飼うことができる。ボンガミアは正に環境に優しい植物として、今後の利用が期待できる。
以上(新エネギー財団)
尚、Bioenergy Research 社は、最近、社名をBioenergy Plantation Australia 社に変更となりました 
他に、米国でも、このボンガミアが最近特に注目されています。
 
オーストラリアでは、プランテーション用改良(選抜)品種(大粒)もあります。
 
下記の表の様に、通常のポンガミア種に比べて、種子豆(5〜6倍)が大きく、収量(4〜5倍)と多収穫、油の含有率も1.5〜2.0倍(55〜60%)も多収穫の様です。
全ての植物栽培で共通しているのは、Jatrophaも同様ですが、ビジネス(Plantation)栽培を目指すなら、通常の品種(混雑種)ではなく、改良品種の選択とその栽培が重要です。単位面積当たりの収穫量(最終的には油量)が、多いに異なって来るからです。
 
 
 
プランテーション(Millettia)では、西アフリカ(リベリア)等もあります。
オーストラリア産Millettiaの3〜4倍大きな種子が取れる様です。
 
栽培の歴史的には、本家家元のインドの情報も多々あります。下記は1例です。

Hhttp://www.jatrophabiodiesel.org/business_plan.htmligh Yield Millettia vs Regular Pongamia genetics

 Seeds (Per kg)Seed Weight (grams)Oil Content
Millettia Pinnata (Hi-Yield Genetics)4002.560%
Indian Pongamia Pinnata1600-20000.5-0.635-45%
 
 
脂肪酸組成は油分は40%、下記の様にオレイン酸(C18:1)44.5−71.3%、リノール酸(C18:2)10.3−18.3%などが主成分で大豆油などと類似です。尚、個々の脂肪酸組成は下記の様です。

Fatty acid composition:

palmitic, 3.7–7.9%, c16:0
stearic 2.4–8.9,   c18:0
arachidic 2.2–4.7,   c20:0
behenic 4.2–5.3,     c22:0
lignoceric 1.1–3.5,   c24:0
oleic, 44.5–71.3,    c18:1
linoleic 10.8–18.3,    c18:2
eicosenoic 9.5–12.4%. c20:1
 
 
米国では、某ベンチャーがこのポンガミアをBDF原料として注目して、フロリダ、テキサス、アリゾナ、そしてハワイ州などで大量栽培を開始している模様です。
面白いのは、柑橘類(オレンジ、グレープフルーツ)が最近、霜害などで、栽培を中止している大規模農園が多いようで、これ等の土地を買い上げ、ポンガミアの有料品種を植林して、再度投資案件として販売している様です。バイオ燃料用の原料も、全て投資案件とは、如何にも米国らしいビジネスプランです。
10年の投資で、18〜22%の投資利回りとのことです。
 
。。。と言うことで、
最近、実用的な次世代のBDF原料油種として注目されているポンガミアを紹介しました。
 
他に、同様に最近の注目株は、Moringaと言う樹木(インド原産)もあります。こちらも注目されていて、その内に紹介します。いろいろ有力候補が次々と出てきます。
別名Miracle-Treeとも呼ばれ、毒性はないどころか、ビタミン類(A、E)も豊富で、種子の他、葉も食用、サプリメントなどにも利用されています。全てが利用可能な、正にミラクルな木の様です。
イメージ 3
BDF油をとる植物では、樹木類と草類がありますが、収量は樹木系の方が遥かに多く、今後も樹木の中で何が良いかの競争かもしれません。
樹木類では、過去に紹介したものもあります。
 
では、また。。。。
Joe.H
 
追伸)
   上記Blog記事は、一般公開情報です。
 何か質問等具体的な相談のある方は、下記メール・アドレス宛へ直接ご連絡下さい。
 以上
 

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