Joe.H のバイオマス・ECO活動

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 今回は,主にボイラー燃焼(焼却)法ガス化(分解)法の差について化学反応の違いを中心とし解説します

 ボイラー燃焼(焼却)法、ガス化(分解)法の基礎ですが、化学に馴染みが無い方は読み飛ばして頂いてもも構いません。
 
 原料のガス化分解法は、ボイラー等で従来より実施されている燃焼(焼却)法とは、全く異なります
多くの人々は、両者の違いを理解されていないか、同じと思われている、或いは違いを良く解らず混乱されている様です

 燃焼(焼却)法(Incineration)ガス化(分解)法(Gafification)との違いの一般的な説明は、例えば、英語ですが下記にあります。また、動画も固体廃棄物(MSW)のガス化と焼却の差の説明があります。興味があれば、参照下さい。

 燃焼では、PE/PPの様なプラスチック高分子炭化水素類(炭素Cと水素H分だけの高分子)は、理想的に完全燃焼すれば、酸化反応が起きて全て炭酸ガス(CO2)と蒸気=水(H2O)を含んだガスに化学的に分解・変換されます。温度が低下すれば、蒸気は勿論液状の水になります。

化学式は下記となります。生成物のCO2やH20は、燃えませんので燃料ガスでは、当然あり得ません。
CnHm + (m/4+nO2 → n CO2 + m/2 H2O        (a)

  一方、空気を完全に遮断、或いはそれに近い状態下、水蒸気(H2O)を使う熱分解反応では、燃焼とは異なり固体原料は、水蒸気(n/2モルの酸素を含む)を使い、一酸化炭素(CO)と水素(H2)を含んだ燃料ガスに変換され、その結果、合成ガス燃料として再利用できます。具体的には、精製処理後、ガスエンジン燃料として使用し発電機を駆動すれば、効率的な発電が出来ます。
CnHm + n H2O → n CO + (m/2 + n) H2               (b)

 上記の式から解る様に、水蒸気を使うガス化熱分解法では、酸素水蒸気(H2O)中の酸素分として加え、結果的には、燃焼に比べ酸素量を絞り(m/4n/2モル分だけ酸素減)、敢えて不完全燃焼(酸化)させていることになります。
従って、更に酸化できる余地があり、即ち燃えるガス燃料です。

 水蒸気を使わない酸素を遮断した熱分解反応では、下記の様に、発生するガスは水素だけで、残差として炭素(C)が固定物として残ります。
CnHm → n C + m/2 H2                                         (c)
 
 この場合は、水蒸気を使う場合に比べて、一酸化炭素ガス(CO)は発生しませんし、水素ガス発生量も、nモル分少なくなり、燃料ガス生成量の合計は減少します。このことからも水蒸気を使うガス化法の有利性が解ると思います。


 水蒸気使用の有無に拘わらず、熱分解を起こすには、反応熱=熱エネルギーが必要です。この熱エネルギーは電気ヒータープラズマ/マイクロ波等の熱を使い熱分解することも可能ですが、多くの場合は、一部のガス化原料を燃焼する方法で供給しています。即ち、(a)と(b)式の組み合わせ、或いは(a)と(c)式の組み合わせです。

 一方、固体バイオマス・廃棄物原料は、炭素、水素分に加え酸素分を多く含原料となっています(炭素・水素・酸素化合物)。
水蒸気の存在下の熱分解反応を行うと、実際はいろいろな成分を含んだ合成ガス燃料に変換されます。代表的な化学物質に対し、下記の様な化学式が成立しますが、通常は(1)式だけの理解で充分です。

 バイオマスは複雑な化学式で表現されますが、下記の式では、炭素分を1として、他を水素、酸素割合をそれぞれx,yで表現してあります。主要なバイオマス原料にセルロースがあります。
セルロースは多糖類であり、繊維質です。その化学式は(C6H10O5)nです。ここの表現法ならCH1.67O0.833となります。

(1)式の酸素分は空気を用いて、通常供給されます。空気は窒素分(78%)、アルゴン等(1%)を含みますが、反応には関与しないので、(1)式上では省略してあります。空気を使うと不燃の窒素分(N)が合成ガス中に最終的に残り、この分ガスエネルギーが低下します。従って、空気に代わり、純酸素、或いは濃縮酸素を使う方が好ましいのですが、酸素の濃縮・分離費(PSA法等)の壁があります。より大型の設備(0MW以上)でないと経済的に成立しない場合が多いと思います。

CHxO(バイオマス) + O(21% 空気中) + H2O (水蒸気) = CO + H2 + CH4+ CO2 + H2O (未反応水蒸気) + C (炭) + tar(タール油成分) 

(1) 
2C + O= 2CO (部分酸化反応:partial oxidation reaction) 
(2) 
C + O= CO(完全酸化反応=完全燃焼:complete oxidation reaction) 
(3) 
C + 2H= CH(水素添加ガス反応:hydrogasification reaction) 
(4) 
CO + H2O = CO+ H(water gas shift reaction) 
(5) 
CH+ H2O = CO + 3H(蒸気改質反応:steam reforming reaction) 
(6) 
C + H2O = CO + H(水ガス反応:water gas reaction) 
(7) 
C + CO= 2CO (Boudourd 反応) 
(8) 
 
 このガス燃料は、上記の様に一酸化炭素(CO)と水素(H2)を主成分とする混合ガスで、一般に合成ガス(Syn-Gas、或いはProducer Gas)と呼ばれています。更に、少量のメタン(CH4)、炭酸ガス(CO2)といったガス類を含んでいます。
また、酸素供給法として空気を使えば(純酸素を使うガス化法も有り)、不燃の窒素(N2)ガスも多く含まれます。

 水、タールは常温では液体、炭は固体、他は全てガス成分です。この混合成分の合成ガスを製造し・精製する装置がガス化熱分解と呼ばれている装置です。

 水蒸気を加えることで、高濃度の水素、一酸化炭素、メタン等を含んだ高エネルギー合成ガスが製造出来優れたバイオマスガス化分解手法です。

 ガス化法の多くは、コスト面、技術面等から、酸素(空気)に加え水蒸気を混ぜてガス化を行う例は,未だそう多くの例は実現されていません。

以上、一般論であり、どの様なボイラーの燃焼でも、ガス化装置の熱分解でも同じです。
 
 下記に紹介済のOEM先のガス化分解装置システムは、その水蒸気をガス化装置本体内で自己発生させて使うガス化熱分解(改良型Up-Draft)方式であり、半流動循環機能付アップ・ドラフト型ガス化装置(Semi-Fluidized Circulating Bed Up-Draft Gasifier) と呼んでいる高性能ガス化分解装置です


 一方、下記で紹介している米国APL社の小型装置のガス化方式水蒸気は使わず、空気(酸素)絞りガス化熱分解を行うガス化装置(改良型Down-Draft)方式を採用しています

追伸) H.28.12.30
革新的な小型バイオマス・ガス化発電機(LiPRO社HKW50/50KW〜)の最新機を下記で紹介しています。
小型機では、世界でも皆無と思われるNO-Tar/Tar-Freeガス化発電機です。
従って、ガス化炉トラブルの殆どの原因であるタール分に起因する装置トラブルは起き得ません。

イメージ 3


また、中大型バイオマス・ガス化発電機(500KW〜)は、我々国産化、そしてお薦めのHybrid方式のガス化装置(INSER社特許取得済,国内特許申請中)勿論、タール副生無し(NO-TAR/Tar-Free)ガス化炉装置です。

イメージ 4


追伸)以上、終わり
 
。。。。と云うことで、今回は燃焼法とガス化法の違い,及びガス化で水蒸気を使う場合と使わない場合のガス組成・量の違いなどを,簡単な化学式で概略説明しました。
では、また。。。

Joe.H

追伸)
 上記Blog 記事は、一般公開情報です。併せて、H.P.(http://www.biofuels.co.jp )も参照下さい。
 何かご質問、ご要望、及びご意見等の具体的な相談のある方は、必ずご本人氏名、連絡先電話番号等を添えhirai476@yahoo.co.jpへ直接ご連絡下さい。或いはH.P.経由なら『お問い合わせ』( http://www.biofuels.co.jp/page7.html )よりお願いします。 

以上




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