|
.
打ち水した路地のあちこちで
暮れてゆく終わりがけの陽のひかりが
きらきらと反射して
風がすべる音を
風鈴が教えてくれる
夏の夕方
お湯からあがって
浴衣を着て
ぼんやりと空を眺める
さっきから
出てくるのは ためいきばかり
遠くで飛び回るすずめに
私を 重ねても 重ねても
移り行く時は
ひとりきりの藍色の夜を運んでくること以外
確かなことはない
夕暮れ時に…
暑い夏を涼んでいても
熱くなりたいこころがむなしくあるだけ
今晩は
花火でもしてみようかしら
今日は どうしたって
あなたに 逢えない日だもの
.
|