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さくらが 咲いたよ
あなたのだいすきだった
桜桃の白い花が
母の一番幸せだった時を
花の向こうに見るように
少女のようにあどけない
かわいい瞳で見つめてた
さくらがほんとに好きだった
時間の経つのもかまわずに
微笑みながら見つめてた
あでやかに花開くたび
今年は何だか哀しいよ
心の奥からどくどくと
憂い涙がこみ上げる
ねぇ ねぇ
ほんとにおかしいね
こんなにきれいな花なのに
どうして咲くたび寂しいの
あなたがここにいないから
私の居場所が見つからない
ひとりぼっちを抱えては
さくらと一緒に憂うのよ
浅い春の宵に咲く
さくらは 哀しみ憂い花
さまよいながら逢いたいと
母の姿を想う花
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