|
どうしても<踊り子号>に乗りたくて伊豆半島に出かけたいと思ったのは この三月よりも暖かく、河津桜がまさに開花を迎えんとしている二月の半ばでした。 ところが、二月第三週目の月に一度の関東出張。 仕事明けの土曜日は、雨。 ・・また一年待たなければならなくなってしまったのです 川端康成の「伊豆の踊り子」は、一高の学生が階級を越えて旅芸人達と 旅をともにすることで、自分の孤児根性からくる自己への嫌悪や憐れみなどが 人と人とのふれあいを通して消え、それどころか見ず知らずの老婆を助ける気持ちが 自然と芽生えていくというお話。可憐な踊り子に惹かれていった純朴な想いが その境界にはあったという物語です。 早春というには、あまりにも底冷えのする三月の初旬 とうとう<踊り子号>の乗客となりました。 心が沈む時って確かにあります。 大きな心の支えをなくしてしまって、どうしようもなく 道に迷っていて、行く先を探すチカラもないような時、 小さな心のトキメキがきっかけで、知らない間に行く先が 見えてくるような時。 旅は 普段自分が持つ以上のチカラを感動という形にして与えてくれます。 しらずと引き込まれてしまう・・。 こんな経験ってあるようであまりなかった、とまさに実感しました。 それが、これです☆ どうぞ、ごらんになってくださいね。 これは伊豆の稲取温泉に伝わる雛のつるし飾りです。 江戸時代から伝承されてきたこの風習は、はぎれで作った飾りを お雛様のまわりにつるすというもので、這い子人形、ねずみ、わらじ、犬、うさぎ 巾着、枕・・などさまざまなものがあり、すべてに子供や孫の健やかな成長のための 祈りや願いがこめられた意味を持っているのです。 ねずみは大黒さんのお使いで金運があるから、わらじは足が丈夫になるように、 桃は早く花が咲き、植えやすく実が多いから安産と子宝を、鬼を退治した桃太郎は 桃から生まれたので邪気を払い、うさぎは目が赤いので呪力がある神のお使いと言われています。 あまりのあでやかさに口を開けてしばらくその優しくてかわいらしい色の世界に 埋没してしまいました。 雛の館を後にして、海からの雨交じりの冷たい風を受けながら、海辺の町を歩いていくと あちこちの家や店に、このつるし飾りが飾られているのが見えました。 朝市では、塩辛、岩ノリ、野菜、みかんなどが並べられ、煙にまかれながら いい香りを漂わせているのが、炭火で焼かれる干物類。ここは特に金目鯛が特産で しかも信じられないくらい脂がのった大きなものが一枚500円くらいで売られていました。 もうたまらなくなって、稲取駅の近くのまるき水産というお魚屋さんがしている 小さなお料理屋さんに飛び込み、<金目鯛の照り焼き定食>を完食! 定食についていたもずくも塩辛も余計な味が一切しない自然のおいしさ! あ〜ここに住みつきたい♡って思ってしまうほど。 稲取から伊豆高原までまた電車に乗って、想い焦がれた♡さくら♡を見に行きました。 ・・・でも、雨と風と気温で、もう葉桜でした。 ここの桜は河津桜と同じ品種のようで、寒桜の種類です。河津よりも少し 遅いので、もしかしたら!と期待しましたが。。 ほとんど葉っぱになっていました。 気を取り直して、少し駅の裏を歩いていくと あらあらかわいいカフェ発見! その名も♡桜ん坊サロン♡(http://www.sakuranbou.net/) 薄暗い店内では静かな音楽が流れて、大正時代の看板やステンドグラス、 暖炉などがある安らぎの空間でした。 私は特に電気の傘がとっても気に入りました♡カワイイ〜♡ 往復6時間足らず、日帰りのプチ(かなり)ぜいたくな電車の旅は 私に多くのチカラを与えてくれました。 最初海岸に立った時、波が怒ってる気がしたのは、 私の心のどよめき。 再び電車の窓から見た海は穏やかで、置いてきた私の涙は もうどこか知らない国にでも行ってしまったようなそんな気がしました。 ・・・そう<伊豆の踊り子>の学生さんのように・・ 美しいものや可愛いものに心が洗われて、知らない間に微笑んでいるような これから何かあってもしばらくは受け入れていけるという清清しさが 胸にいっぱいに拡がったような、そんな一日の終わりでした。 伊豆高原駅で、胸いっぱいの清清しさを思いっきり ふぅ〜〜っとしたら、色とりどりの風車がいっせいに早春の空にむかって回り始めました♪ 春はきっともうすぐそばにいるのですよね。 おまけ♡ 駅弁めっちゃおいしかった♦♫⁺♦ かなり、爆睡zzz 素敵な旅♡ 可憐さは たとえ散れども あでやかに 河津の桜 春を呼ぶ色 .
|
全体表示
[ リスト ]


