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高層ビルに添うように 陽が沈む速さを 恨めしく見つめる時が今日も来る 二人で過ごす一日を 両手でぎゅっと握り締めても 導火線のような建物を 燃やし続けていく陽の勢いを 止められはしない 逢うと離れたくない想いを 燃やす陽はいつも不発弾と化し 空を彩ることはなく 燃えカスのような 星くずが寂しく煌き 眠れない一人の夜が来る 陽はまた昇る 帰る場所がたとえ今別であっても その繰り返しの中で いつの日か同じ場所で 新しい朝を迎えることができるのなら 夕陽は燃え尽きることなく 朝陽という幸せな花火を 二人に見せてくれるのだろう それはあまりに遠い永遠への憧れ 堅く握り締めた手で 共にいられる残された時を惜しみ 口に出せぬ二人の願いを かなたに沈む太陽に重ねる .
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