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海からふと声がして ふりかえった小道に 何かを忘れてきたような 寂しい風が舞う 置いてきたものと 捨てたものと 失くしたもの 夏のどこを探そうかと 見つけに戻っても 何もきっと見つからない めぐりゆく季節のはざまで 時がすべてを過去にしてしまう まだそこらじゅうで啼いている蝉の声が 私を連れて行く場所 あなたと過ごした夏 あの時の言葉も あの時の感触も 海からの風のように 私の耳とからだをすりぬけて 今 目の前に うつろに映し出されるのは 儚き想い出という夏影 .
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