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山あいの温泉場から見下ろすと 川が流れ 電車が走り さびれた灰色の小さな鉄橋が 学生を渡していた 紅い楓の葉が くるくる ふわふわ 楓が風をつくり 手のひらをすりぬけ ほてった頬をくすぐっていく お湯の音が ささやくように流れているね 紅い楓の風は お湯の音のむこうの優しい声を 静かにつつんでそよいでいる 川岸の家に住む人 電車に乗る人 歩いている学生 それぞれの人生と それぞれのシナリオを かすんだ瞳とぼやけたこころで見つめながら 私の人生と 私のシナリオ 私たちのこれからをふと想う いつのまにか さわさわと降ってきた細かい雨が 空から落ちてくるのを見上げていると 涙がミシン糸のように引っ張られるように零れるけど やわらかなお湯の中でもたれた背中のその人には わかるはずもなく 楓の秋風の中で 時の流れに置き去りにされてしまいそうな 伝えきれない想いを お湯の上に私はただ指でなぞって描いていた ☆Jさん。。写真見て書いた久しぶりのエッセイでぇす♪ |
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