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スチーマー

発注しておいた『日本の絵巻』(全20巻)が届きました。

まずは、双六が主要モチーフになっている 『長谷雄草紙』 から。

アヤカシの者と紀長谷雄が双六をしている場面。これは特に有名なものですね。

何と言っても、この場面、鬼の表情が秀逸です。
特に、この時点では鬼であるとは判然としない怪しげな男を、
表情豊かに表現している点が素晴らしい出来です。

それに比べて、この絵巻の後半で正体が鬼と判った後の絵が出てきますが、
こちらはステロタイプな鬼の絵に過ぎず、あまり面白みは感じられません。

どうしてこの様な差が生じるのでしょう?

これはモデルの有無が主因ではないでしょうか。

 現実に鬼のモデルとなる生物を見つけてくるのは、まず不可能ですが、
 サイコロ転がしてる連中の中から、鬼のような形相をしたプレイヤーを見つけるのは造作も無いことです。
   髪の毛が逆立ち、顔面が紅潮し、目玉をヒン剥いているプレイヤー。
     そう、いわゆるスチーマーですね ^^

出目が悪くて、相手の足に噛み付くガキンチョの像ほど古くは無いですが、
スチーマーの図としては世界的に見ても、古いものの一つではないでしょうか。

とすると、当時の日本はギャモン文化という点において、
世界レベルの水準だった可能性も高そうですね。

P.S. 図中に双六の盤上配置も大部分が描写されています、
   『源氏物語絵巻』の囲碁の場面では、石の配置がかなりイイ加減に見えますが
    こちらの絵巻では結構こだわって描かれているように見えます。
     (ただし、絵師が考えた、長谷雄有利の局面に過ぎないのですが)
   正月休みを利用して、隠れた部分を推測し、当時どのような局面が有利と考えられていたのか
   再現作業にチャレンジしてみる予定です。

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