お役所最適化計画

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 従来の国庫補助金に変わり、一括交付金を地方に配分することが、いま地域主権戦略会議等で検討されている。

 5月24日の地域主権戦略会議資料によれば、「地域のことは地域が決める「地域主権」を確立するため、国から地方への「ひも付き補助金」を廃止し、基本的に地方が自由に使える一括交付金にするとの方針の下、現行の補助金、交付金等を改革する」とある。

 この方針のもと、現在の補助金等を省庁の枠すらも越えて大くくりにし、地方が自らの裁量で使用可能な一括交付金を創設することが検討されている。

 従来の国庫補助金は、建前では、国が一定の政策目的を実現するために、国が地方にやらせたい事業を行った地方自治体に対し、必要な費用を補助するものである。
 これが「ひも付き」と批判されるゆえんであるが、交付する各省からすれば、使途を指定しないお金を地方に配る必要性は全くない。自省の政策目的達成に必要だからこそ、地方にお金を配るのだ。

 もっとも、現状補助金のかなりの部分は、そこまで国が関与する必要があるのか疑問をもたれる余地があるのも事実であり、少なくとも現在の規模で補助金を地方に配分する必要性は無くなっていると私も思う。

 補助金関連の事務は私もやったことがあるが、事業の目的通りにきちんと執行されているかを監督するのがその主な仕事であり、あまり生産的ではない。こういった形で地方を縛るのは最低限にすべきであり、地方が自由に増やせるお金を増やすという点については、一般論として賛成である。

 しかし、一つ疑問がある。
 それは、なぜ一括交付金という形を取るのかということだ。

 補助金を廃止する場合、それに見合った財源は何らかの形で手当する必要はある。しかし、地方が必要な事業を行うための経費なら、必ずしも一括交付金という形を取る必要はない。

 一つの方法は、財源ごと地方に渡してしまう方法である。すなわち、これまで国税等として集めていたものの一部を地方税にし、税金等が直接地方に行くようにする方法だ。
 しかしこの方法では、収入の多い自治体とそうでない自治体の格差が今以上に広がることから、都市部はともかくそれ以外の地方にとっては財政調整をきちんとしない限り行政サービスの提供に支障を来すこととなる。

 もう一つは、地方交付税交付金である。
 地方交付税交付金は、国がいったん集めた税金を、財源が不足する自治体に配分する仕組みだ。補助金の廃止で浮いた分をこの原資に回せば地方はこれまで通り行政サービスを提供することが可能となるはずである。

 なぜ、地方交付税交付金ではなく、一括交付金という形を取るのだろうか。
 
 地域主権戦略会議の議事要旨を読む限り、この点については検討もされていないようである。

 では、地方交付税交付金と一括交付金はどこが違うのだろうか。

 一括交付金といっても最初からまったくの自由裁量にするつもりまではないようなので、一括交付金の場合、使途についてもある程度国の関与が残ることとなる。制度設計次第では各省が、使途・執行方法や成果について相当程度口出しすることも可能となる。

 地方交付税交付金の場合、特別交付金部分を除き、配分に際しての裁量の余地がほとんどない。一方一括交付金という形を取れば、制度設計によっては相当なさじ加減が可能である。この点は、プラスに評価すればきめ細かい配慮が可能となり、マイナスに評価すれば、恣意的な配分が可能となるということだ。
 どちらに評価するにせよ、この改革の結果、各省の権限は減少するが、政府の権限は増大することとなる。

 実際のところ、地方交付税交付金ではなく一括交付金とする意図はどこにあるのだろうか?




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